木更津に地ビール誕生 手作りで風土や季節感を 中島さん夫妻・ソングバード

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ブルワリー「ソングバード」をオープンさせた中島さん夫妻=木更津市

 木更津市清川に、ブルワリー(ビール醸造所)「ソングバード」がオープンし、木更津の地ビールが誕生した。製造するのは、船橋市から移住した中島恭平さん(29)とモナミさん(30)夫妻で、手作りの味わいあるビールを販売している。木更津や県内産の作物を副原料に使い、大手にはまねできない季節感あるビール造りを目指している。

 県内では浦安、佐倉、南房総などに次いで5軒目となるブルワリー。約1年の準備期間を経て、今年2月に発泡酒免許を取得し、3月から仕込みを開始。4月に販売にこぎ着けた。

 大学生の頃に都内の地ビール専門店でアルバイトしていた中島さんは、米国でビールが自家醸造されていることを知り、「自分でも作れるんだ」と興味を抱いた。大学を卒業後、カナダで英語を学び、米国の短期講座やブルワリーで醸造法を習得した。

 当初は船橋市内でブルワリーを立ち上げようとしたが、条件が合う物件がなく、モナミさんの祖父の出身地だった木更津市へ。元ラーメン店で調理場部分が仕込みに使える空き物件を見つけ、開業した。

 木更津の水と、主に欧州産の麦芽やホップを使い、仕込みや発酵は機械制御せずにほとんど手作業。風味を加える副原料として、同市矢那の有機農園で作ったラベンダーを使ったり、夏みかんでさっぱりしたビールを仕上げたりと、製造元の風土や季節感にこだわって試行錯誤している。

 開業して半年足らずだが、市内のカフェでテイスティングイベントを行い、15日の木更津港まつり花火大会で路上販売するなど、少しずつ知名度を上げてきた。

 中島さんは「木更津や千葉県のものを使ったビールを造りたい。季節ごとにいろいろなビールを出して、来てくれる人には毎回、違うものを味わってもらいたい。少しずつ取引先が増えれば」と展望した。

 ブルワリーでは、レギュラー商品の「ブロンド」や「ゴールデンビター」(各480円)のほか、季節ごとのビールも販売。1杯500円でたる生ビールも提供している。

 同市清川1の14の12。販売時間は原則金、土、日曜日の正午から午後7時まで。詳しくはブログ http://songbirdbeer.blogspot.jp/




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