駿台の問題集が回収になったっていうんですけれど……

2016.01.16

 大手予備校駿台の出版していた漢字の問題集が問題となりました。

 ●駿台の漢字問題集、性的な表現多数に批判で回収(http://bit.ly/1NaPhYl

 出版された問題集の中には

 「彼女の体のユルやかなラインが僕をほっとさせる」

 「教授と私のミッセツな関係を誰にも気づかれてはいけない」

 といった表現が多数ある問題集で、はっきりいって読んでいて、思わず下品過ぎて笑ってしまうレベル。私がMCを務める「バラいろダンディ」でもこの問題を取り上げ、コメンテーターを務めるライムスターの宇多丸さんが、

 「この作者の心の闇の方が心配になる」

 とコメントするなど、まぁ……言うまでもなく、正常な感覚では、おいおいおい、と突っ込みを入れたくなる問題集です。

 で、です。

 この問題集に批判が殺到。駿台はこの問題集を回収することになったのですが、これに関しては、以前も言ったことをもう一度言います。

 いや、だからそれはおかしいってば!

 日本では、「自由な表現」が認められているのです。憲法を読んでください。

 分かりますよ? わかります。おかしいよ? これは絶対におかしいし、はっきり言って自分の子どもに見せたい問題集では「絶対に」ありません。それは分かってますってば。

 でも、中学生・高校生の男の子たちが性に対して強い関心を持っていることは、生物として正常なことだし、それを否定すると、そもそもアニマルとしての人間を否定し始めることになるし、話が変わってくるんですって。

 批判したくなる気持ちはわかるけれど、何とかして興味を持ってもらおう、と言う工夫まで批判して、回収にまで追い込むのって、完全に何かが間違っています。

 これに関しては、以前のこちらのコラムも参照してください。

 【長谷川豊】岐阜県美濃加茂市のポスターの件「理解できない」と「排除する」は違う(http://bit.ly/1Qa9UKF

 「理解できない」し、意味わからないのは全くもって同感なんですけれど、それはいろんな努力ってのもあるわけで、エロが好きな人間だっているし、それは生物として完全に間違っているわけじゃあるまいし。

 問題があると思えば、親がちゃんと教育すればいいだけの話だし、この問題中で性犯罪が増えるわけでもないでしょうが。

 自分の価値観と違うからって「排除」するのは完全に間違っている。

 駿台の先生、これの執筆者は相当に評判のいい先生なんだとか。工夫をしようと前向きに努力している先生なのでしょう。あまりにエキセントリックな反応に辟易としました。

 長谷川豊(Hasegawa Yutaka)

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