運行前から点呼簿に社長印…軽井沢バス事故運行会社のずさんな管理
2016年1月16日10時34分 スポーツ報知
運転手2人を含む死者14人を出した長野県軽井沢町のスキーバスの転落事故で、バスの運行会社である「イーエスピー」(東京都羽村市)のずさんな管理が次々と明らかになっている。
15日の国交省の特別監査により、運行指示書にルート記載がなかったことや、目的地に到着し、業務終了を示す運転手の押印が書類にあったことが判明していた。16日午前にイーエスピーの山本崇人営業部長が取材に応じ、新たに出発時の運転手の点呼簿に、日程が決まっていない状態で、前もって社長印が幾つも押されていたとした。点呼簿が形式的なものになっていたことになる。
また、ルートが予定から外れていたことに関して、死亡した運転手の社員・勝原恵造さん(57)が過去にも、頻繁に自己判断で変更していたことがあったとも明かした。山本営業部長は「休憩する予定になっているサービスエリア(SA)がよく混雑しているので、別のSAを利用していた。キース(ツアー、今回の旅行を企画した旅行会社)の担当者も聞いていたようです」と話したが、運行管理者の許可なくルートを変更することは、道路運送法違反。管理者の責任が問われることになりそうだ。