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【スポーツ】

[卓球]美宇・美誠そろって8強 合言葉は一緒にメダル

2016年1月16日 紙面から

準々決勝進出を決めガッツポーズする平野美宇

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◇全日本選手権

 卓球の第80回全日本選手権第5日は15日、東京体育館で男女シングルス5、6回戦が行われ、女子は中学3年生の平野美宇(15)=JOCエリートアカデミー、伊藤美誠(15)=スターツ=がともに2年連続で準々決勝に進んだ。リオデジャネイロ五輪代表候補の福原愛(27)=ANA=が、6回戦で3−4の逆転負けを喫する波乱があった。

 隣のコートで一足先にベスト8入りを決めた平野の雄たけびを聞き、伊藤のスイッチが入った。3−0から3−3に追い上げられて迎えた最終第7ゲーム。追い込まれても不思議と力が湧いてくる。それまで苦戦していたのがうそのように11−5で勝利を決めると、伊藤は左拳を突き上げた。

 「美宇ちゃんがこれまでで一番の大声を上げている姿がちらりと目に入って、自分も負けずに頑張ろうと思った。美宇ちゃんの勝った瞬間の笑顔が励みになった」。ジュニアの部の出場をとりやめ、一般の部にかけていた伊藤は、ともにベスト8入りを決めた親友に心から感謝した。

 13歳の2014年ワールドツアードイツオープンで史上最年少優勝を飾ってから脚光を浴び続けてきた「みうみま」コンビも、伊藤がリオ五輪団体戦の代表候補に選ばれたことで、今大会を最後に8月まで一時ペアを解散。ところが節目の大事なダブルス初戦(2回戦)でまさかの敗退。さらに平野は前日のジュニアの部も準決勝で負けてしまい、会見場では涙が止まらなかった。

準々決勝進出を決めた伊藤美誠=東京体育館で(いずれも武藤健一撮影)

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 つらい目ばかりだった今大会で支えになったのは「一緒にシニアの部でメダルを取ろう」の合言葉だった。「昨日美宇ちゃんは負けてしまったけれど、シングルスで頑張ろうと話し合った」と伊藤は打ち明ける。目指すはともに昨年はね返された準々決勝の関門突破。「みうみま」はコンビ解消となっても、いつだって2人の心はひとつだ。 (千葉亨)

<平野美宇(ひらの・みう)> 2000(平成12)年4月14日生まれ、静岡県沼津市出身の15歳。3歳で卓球を始め、10年の全日本選手権一般の部に史上最年少の小学3年生で出場。13歳だった14年ワールドツアーのドイツオープンで伊藤美誠と組んだダブルスで同ツアー史上最年少優勝、同年のグランドファイナル女子ダブルスでも優勝。15年は21歳以下のスペインオープン、ポーランドオープンで優勝した。

<伊藤美誠(いとう・みま)> 2000(平成12)年10月21日生まれ、静岡県磐田市出身の15歳。2歳から卓球を始め、11年の全日本選手権で10歳3カ月の史上最年少で勝利。13歳の14年ワールドツアーのドイツオープンで平野美宇と組んだダブルスで同ツアー史上最年少優勝、同年のグランドファイナル女子ダブルスでも優勝。14歳の15年世界選手権シングルスでは日本人最年少でベスト8に入った。

 

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