麻布テーラーのカスタムシャツからはじまって、今の仕事用の衣料のほとんどは麻布テーラーとなっています。上を見たら切りがない世界ですが、30代のサラリーマンにはとても調度よい価格帯と仕上がりなんですよね。パターンオーダーフェア時では2枚18000円定額、通常は7000円スタートです。
スーツも大切ですが、自分の体型に合わせたオーダー*1するのが緊張するのなら、まずはシャツから入ってみるのがいいと思います。「自分の体型に合った服というのはこんなに着心地がよくて、格好いいものなのか!」ときっとハマるはずです。今回はシャツにフォーカスを充てて紹介します。
1.生地を選ぶ
このように数百本積まれた生地のロールの山から、自分の目についた生地を選んでいきます。僕の場合を紹介すると、第一印象で気になったものは取りあえず手元に確保するようにしています。人に取られる!という程のギスギスした店内ではもちろん無く、一度山に戻すともう一度同じものを探せる自信がないくらいたくさんあるからですw
このようにピックアップしておきます。僕はこの段階で店員さんの力を借りて「どれがいいっすかね?個人的な好みで選んでください」みたいに聞きます。店員さんと会話が弾むのも楽しいんです。
そして2本を選びます。
2.シャツのボディタイプを選ぶ
写真のように好みに合わせて土台となる型が6パターン用意されてて、その中から好みのものを選びます。ただ僕が断然おすすめしたいのは一番右のFITです。「でもフィットって痩せ型の人じゃないと着れないんでしょ、どうせアタシ…」と憂う必要はありません。むしろ普段はスリムタイプに躊躇する人のためのカスタムシャツと言ってもいいでしょうね!ちゃんと自分なりのフィットサイズになります。
3.襟のタイプを選ぶ
次に襟の型を選びますが、なんと20種類以上!スタンダードなものから見たことないような襟まで揃えられてます。基本は仕事に支障がない範囲で好きで選ぶのがよいと思います。ただ個人的には襟の幅が広いタイプがオシャレに見えやすいと思います。いくつかの襟で作ったことありますが、直近で作ったのは「ウィンザーワイド」と「カッタウェイ」。
カスタムシャツはボディタイプと襟タイプで9割決まると思ってください。ボディタイプはスリム一択でいいと思うので、もう襟が超重要です。ちなみにクレリック(襟だけ白くてオサレ感出るやつ)は有料オプションですけど、結構いいと思います!僕も3〜4枚に1枚はクレリックにしてます。非常にそれっぽく見えますし、意外とどんな柄の生地でもクレリックは合うんですよね〜。おすすめです。
4.袖とポケットを選ぶ
ここまで来たらもうアウトロみたいなもんです。袖タイプもいろいろありますが、主張する場所ではないので一番オーソドックスな小丸型一択でいいでしょう。
ポケットも同様でオーソドックスなベース型、もしくは丸型のどちらかでいいと思います。ただ一番格好良く見えるのは断然ポケット無しです。オーダーフェアで2枚作る人なら、少なくとも1枚はノーポケットをおすすめします。普段から胸ポケ使わない人はもうポケット無しが絶対格好いいです。
5.その他オプション
もう佳境の段階ですが、ここでまずおすすめしたいのは左上のフレンチフロット(裏前立て)です。ちなみに多くの既成品はプラケットフロント(表前立て)といって、前端が表側に見えるように作られています。裏前立てだとドレッシーになるし、フォーマルでも使えるし、やっぱりシュッとして格好いいと思います。
もう一つ必ずおすすめしたいのがコンバーチブルカフスです。これは絶対につけましょう。コンバーチブルカフスだと通常は普通のボタンで留めらて使えて、カフス用の穴も開いていて両方することができる超有能さんなのです。無料オプションなので付けない手はありません。
6.ボタンタイプを選ぶ
無料のプラスチックボタンと有料オプションの貝ボタンがあります。お財布に余裕がある人は貝ボタンがいいと思いますが、僕は今まで全部プラスチックボタンです。ジャケットのボタンならまだしもシャツを貝ボタンにするのは特に自己満足の部類に入るので、見た目が変わるかどうかというと結構微妙です。ここで絶対やってはいけないことは、白/アイボリー以外のボタンを選ぶこと。ここまで来て黒とかグレーとか青とかにしたら、もうすべてが台無し。です。どんなにいい生地だとしても地獄のようなダサシャツの完成です。以下地獄。
もしこういうシャツが欲しいのならば、素直に楽天に行きましょう。ザックザクと出てきます。ちなみに僕はステッチ、黒ボタン、立襟、第一ボタンが2つ、二重襟のようなシャツを”ソリッドシャツ”と勝手に名づけています。(用例:センパイ!そのシャツ”Solid”っすね〜牛丼おごってくださいよォ〜)
ちなみに白とアイボリーだったら、僕はアイボリーの方が好みでした。白は白すぎてちょっと主張が強すぎる気がしました。が、ここは好みで決めていいと思います。
8.刺繍を入れるかどうか
ここも好みですが、有料オプションなので僕は全スルーです。
これで全工程が終了です。お疲れさまでした。・・・と言っても、実際にお店で作るにはさくさく進んでいきますし、一番悩むのはやっぱり生地を選ぶ段階なので、生地が決まれば採寸も含めて20〜30分でお店を出られると思います。コツとしては、店員さんにどんどん質問していくということですね。スーツのセミオーダーの記事でも書きましたが、分からないことや用語はもじもじせずどんどん聞いていきましょう。むしろ、こういう実地で知識をつけていくのが楽しいという側面も大いにありますから。楽しんで作るのが一番ですね。
完成品
僕のできあがりの2枚です。よくないですか?僕はよいと思います。世界で一番僕がよいと思ってます。これ、すごく大事な感情ですよね。醍醐味です。
オーソドックスな水色ですがワンポイントでドットの刺繍が入ってるのがお気に入りです。
襟はウィンザーワイドタイプです。ウィンザーワイドは一般的な幅広襟のホリゾンタルワイドにかなり似ていますが、衿芯が少し歪曲していて鎖骨あたりに沿うような形になっています。よりフォーマルシーンでも使えるらしいと聞きました。職場では終始ペンを使うので、こっちは胸ポケありにしました。前面はフレンチフロットですっきりと。ボタンはプラスチックですけど、安っぽくないでしょ?
もう一枚は冒険してシャンブレー生地で作りました。襟はカッタウェイです。フレンチフロットで胸ポケなしにして、シャンブレーを敢えて思いっきりドレッシーにしてみました。こっちのボタンもプラスチック。かなりのお気に入りです。
襟が極端に広いですよね。でもいいんです。だって普通の襟のシャツは既成品で買えますから。カッタウェイはネクタイ付けてもカッコイイし、第一ボタン外してノータイで着ても様になります。今の好みだと、次オーダーする時は確実に2枚ともカッタウェイですね!
手前味噌ですが、実際に結婚式にも着ていったりもしました。友人の結婚式ならギリギリのギリギリありかなって。
何にせよ、自分だけのシャツの愛着は半端ないもので、体型が変わらないかぎり着心地もシルエットも最高です。痩せてても太っててもそれは変わらず最高だと思います。2016年1月20日までフェア開催中なので、気になった方は週末にでも行ってみると幸せになれると思います。
パターンオーダーシャツフェア|パーソナルオーダースーツ・シャツの麻布テーラー|azabu tailor
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*1:と言ってもある程度の型から調整するセミオーダー(≒パターンオーダー)なんですが