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【スポーツ】

<首都スポ>関東大学サッカーリーグ 注目の2選手がプロ第一歩

2016年1月15日 紙面から

湘南での活躍を誓う山根視来=13日、平塚市内のホテルで(北田美和子撮影)

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 年が明け、Jリーグの各クラブが新シーズンに向けて動き始めた。これにともない、各クラブは記者会見を開き、新加入選手をお披露目している。13日にはJ1の湘南と浦和が会見。関東大学サッカーリーグ所属校出身の選手としては、桐蔭横浜大のMF山根視来(4年・ウィザス)が湘南に、専大のGK福島春樹(4年・静岡学園)が浦和にそれぞれ加入し、Jリーガーとしての新たな一歩を踏み出した。

◆桐蔭横浜大→湘南 MF山根視来

 桐蔭横浜大初の新卒J1リーガーが誕生した。ドリブルを最大の武器とするサイドアタッカー、MF山根だ。大学最終年度を迎えた昨春時点での自身には、「卒業後すぐにJ1のクラブに入るのはちょっと厳しいかも」との感覚があったが、夢の実現にこぎつけた。

 湘南入りのきっかけは、昨年9月に行われた天皇杯の2回戦だった。桐蔭横浜大と湘南が対戦、山根はそこで持ち味を発揮してゴールも決め、試合直後に湘南への練習参加を打診された。

 「ボールを取られないドリブルや、Jリーグのチームが相手でも物おじしないでプレーするところとかが、評価されたみたいです」

 天皇杯の前に、J2を中心にいくつかのプロチームの練習に参加していた。あるクラブに呼ばれた際に湘南とのトレーニングマッチが行われ、山根も出場。自分の実力がJ1レベルでも通用するとの手応えを、そこである程度得た。そのイメージがあったので、天皇杯の湘南戦にも自信を持って臨めた。

 9月以降、湘南の練習に何度か招かれた。すぐにはオファーをもらえなかったが、12月に入って正式に受けるに至った。

 「(湘南のチョウ貴裁)監督は選手全員の成長を本気で考えてくれる人なんです。この人の下なら、たとえ試合に出られなくても自分が大きく成長できると感じました。湘南に入ることができて本当にうれしく思いました」

 ところが、新年に入って思わぬ事態に見舞われた。今月5日の自主トレ中に左足第5中足骨を骨折し、いきなりの出遅れを余儀なくされた。

 「焦りは正直ありますが、自分は体の線が細いので、そこの強化に充てる時間ができたとポジティブに考えています」

 4月以降になりそうな復帰時には、力強さがプラスされた、進化したドリブルが見られるに違いない。

 「多くの観客の中で早くプレーしたいです。見ている人を感動させる選手になるのが目標です」

 2歳上の兄、一真さんはかつて湘南ユースでプレーしていた。トップに昇格できずに現在はサラリーマンになった兄の夢も背負う山根が、雌伏の日々からの飛躍を狙う。 (関孝伸)

入団会見後、記念撮影する(前列左から)ブランコ・イリッチ、福島春樹、(後列左から)岩館直、駒井善成=13日、埼玉スタジアムで(武藤健一撮影)

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◆専大→浦和 GK福島春樹

 専大で培った経験を、浦和でも生かしたい。2014年まで続いた関東大学1部4連覇のうち、2連覇目から貢献した福島は「(源平貴久)監督から『勝者のメンタリティー』を常に持てと言われていました。レッズで継承できればいいと思います」と胸を躍らせた。06年にJ1を制覇した浦和は07年のアジア・チャンピオンズリーグを最後に主要タイトルを逃している。常勝軍団にしたいという思いは強い。

 昨年1月に浦和入りが内定し、9月のナビスコ杯準々決勝2試合でベンチ入りした。最大のライバルは、日本代表GK西川周作。「周作さんに憧れを持っていましたし、近くで勉強したいと思ったのも浦和入りの理由のひとつです」と、あえて厳しい道を選んだ。

 素早い反応、左足からの正確なフィード、野太い声でのコーチングが持ち味の福島は「満員の埼スタでプレーしたいですし、サポーターの胸を打つようなプレーができればと思います」と目を輝かせた。 (関陽一郎)

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 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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