2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設計画で、デザイン案が採用された建築家の隈研吾氏が15日東京の外国特派員協会で会見をした。
新国立競技場のデザインをめぐっては、当初キールアーチを活用するザハ氏案が採用されたがコスト増などを理由に見直され、昨年末に隈氏と大成建設・梓設計の案が採用されることが決まった。隈氏らの案は木材を多用したデザインで「木と緑のスタジアム」をコンセプトにしている。
ザハ氏のデザインとは類似ていない
新国立競技場をデザイン 建築家の隈研吾氏が会見
司会:(英語)
日刊ゲンダイ:日刊ゲンダイのオバタと申します。先ほどのご発言を聞くと、隈さんご自身は、ザハ案との類似性をお認めになっているかのようにも聞こえました。となると、ザハさんが法的手段の行使も辞さないま、外形上のネックはやはり梓設計の存在ではないでしょうか。ザハ案の設計JV4社のうちの1社であったこともあり、今回のスタンド設計で、本当に流用やアイデアの一致がなかったと言い切れるのでしょうか。よろしくお願いします。
隈:私は類似点というのは、座席を何席並べるとか、それから角度っていうことで、それはあの条件から自動的に出てくるものでの類似点があると言ったので、デザインが類似してるとはまったく思っておりません。
司会:(英語)
ロイター:こんにちは。タケナカfrom REUTERS.(英語)
隈:はい。いいんですね。ザハさんとJOCのやり取りに関しては私は詳細を知らないので、私はそのことについてはちょっとお答えが難しいです。私のほうには、じつはザハさんは何もコメント来ません。私のほうにはまったく連絡がないので、それに関してはコメントは難しい状況です。
サドル型の水平型は、すぐパーツを見てお分かりのように、ザハさんはこういうふうに東西の両翼が大きく盛り上がったデザインになっております。われわれは、全部がフラットにする。それは全部がフラットです、っていうことで、高さを抑えることができる。それから同じ部材でつくることができるって、コストメリット。それでいわゆる、環境とコストのことでそういうふうにしようって決めたので、絵を見ていただけるとすぐ分かると思います。
工期の短縮の可能性は?
司会:(英語)
記者6:(英語)
隈:そうですね、ご指摘のようにセキュリティー、いまの時代は建築つくるときにセキュリティーが非常に大事なポイントになっていることはよく分かっております。私も、例えばフランスでも、フランスでじつはいま一番新しいのは、プレイエルの駅って、サンドニの近く、サンドニはこの前のISのテロのときに、非常にテロリストたちがそこの辺りにいたという、駅の設計をして、それももうものすごいいま、セキュリティーのことでフランスの鉄道の人たちとディスカッションをしております。本当に今までとはちょっと違うぐらいセキュリティーが大事になっているので今回も、日本でもそういうことがないとは言えないので、さらに細かく配慮をしていきたいと思っております。
司会:(英語)
日刊ゲンダイ:よろしくお願いします。日刊ゲンダイのイマイズミと申します。さらなる工期の短縮の可能性っていうのはどの程度あるんでしょうか。
隈:今回のコンペは工期もちゃんと保証できる、責任のある工期を、工程表を作って出す。普通のコンペはここまで詳細の工程表を出して、出すコンペはないと言っていいんですけど、今回は工期が重要だったので、詳細な工程表を大成建設のほうで作って全部書類に添えています。
ただ、それでももっと短くできないかっていう声も、いろいろ私のほうにも来ているのでありまして、それに本当に対応できるかどうか、やはり工程の専門家がおりますので、工程の専門家がそういうことに関しても、検証しているんではないかと思います。
司会:(英語)
日刊ゲンダイ:工期をもっと短くしてほしいというリクエストの中で、いわゆるラグビーのワールドカップ、あれのせめて決勝戦にでも間に合わせてくれっていうような要請ありましたか。
隈:インフォーマルではありました。間に合わないのって、こんな。あと、何カ月違うのかな、2カ月でしたっけ。2カ月違えば、間に合うじゃん、2カ月ぐらいっていうようなインフォーマルではそういう話もいろいろな関係者の方から伺いました。ただ、2カ月っていうのは、今のぎりぎりの工程表からいうと、2カ月というのはすごく大きい2カ月なので、それは専門家が責任ある答えを出せるように検証していると思います。
世界中の建築家が注目していたコンペ
司会:(英語)
記者7:(英語)
隈:FSCの認証林の木を使ってほしいというのも、いろいろ要望が来てますし、それに関しても、今いろんな検討が進んでるようであります。私自身もFSCの森の応援を、自分で個人的にやっています。それに関しても、いい答えが出せればいいなと思ってますが、まだ検証の途中だと思います。
司会:(英語)
記者8:(英語)
隈:今回は期間が短かったので、もう3社で同じスペースを借りました。で、もう別々の場所にいたらばコミュニケーションがうまくいかないので、1つのフロアを借りて3社からそれぞれ人間が集まってもう一緒に設計したので、最初のときは僕がなんとなくデザインのコントロールをして、そういうふうに一応役割は決めましたけれども、もう最終的にはみんなで一緒になって考えたというプロセスであります。
記者9:(英語)
隈:今、ご指摘のように今、世界の建築の値段っていうのは本当に上がったり下がったり、ということになっていますが、今回はそういうものに対してどう対応するかってかなりコンペのときに条件がぴしっと定まっていました。そういう条件が曖昧なコンペもあるんですね。ところが今回は、前の経験からコンペが非常に細かく、そういう世の中、物価の変動に対してどう対応するかというのを決めていましたので、今回はそういうトラブルが起きないようなコンペの要項だったと思います。
司会:(英語)
隈:そうですね。今回のコンペティションというのは、実は、プロセス自身いろんなことがあったということで、普通の国立のスタジアムっていう以上に世界の人が着目しているんですね。ですから、私に寄せられるメール、いろんな意見も、もう本当に世界中の専門家の方から、こんなに皆さんが関心持っているんだなというふうに感じます。
それは建築家としては、私は今の時代の建築家っていうのはそういうものを無視する、昔の建築はそういうのを無視する、あのような、建築家っていうのはなんかすごくエゴイスティックなそういう人だっていう評価も昔はあったけど、これからの建築家っていうのはやはり、そういうものに対して誠実に応えるっていうことが私の責任だと思っているので、できる限りそういうものに対して誠実に応えたいっていうふうに思っています。
司会:(英語)
隈:Thank you.
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