韓国の被爆者訴訟、高裁も棄却
「政府対応は不十分」
2016年1月14日 13時47分
【ソウル共同】広島と長崎で被爆した韓国人の被爆者79人が、韓国政府が日本に賠償請求権の存在を確認しようとしないのは違法だとして損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、ソウル高裁は14日、一審に続き原告の訴えを認めず、控訴を棄却した。
尹綱悦裁判長は、請求権の存在の有無に関する日韓間の協議が実現しておらず、韓国政府の対応は「十分とは言えない」と指摘したが、歴史問題で外交的懸案が山積する両国関係の特殊性を考慮すれば、政府の取り組みは「不作為による違法行為とまでは言えない」と判断した。
一審のソウル中央地裁も昨年6月に同様の判断を示していた。