再稼働の準備が進む関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを求め、福井県の住民らが3月にも、関電を相手に福井地裁に訴訟を起こすことが13日、分かった。
大飯原発3、4号機(同県おおい町)の運転差し止め訴訟=名古屋高裁金沢支部で係争中=の原告らでつくる「福井から原発を止める裁判の会」が同日、明らかにした。2基の再稼働によって住民らの人格権が侵害されるなどと主張する方針。東京電力福島第1原発事故から5年となる3月11日の提訴を目指している。福井県のほか、関西圏の住民らも原告に加わる見込み。福井市内で今月16日に開く臨時総会で正式決定する。
高浜の2基をめぐっては、福井県の住民らが再稼働差し止めを求めた仮処分で、同地裁は昨年4月に差し止めを命じる決定を出した。関電は決定を不服として異議を申し立て、同地裁は同12月、仮処分決定を取り消した。住民側は今月6日、同支部に保全抗告した。
同会事務局は「仮処分の審理は非公開で、公開の法廷でしっかりと審理してもらいたいと判断した」としている。
関電は高浜3号機を今月28〜30日、4号機を2月下旬に再稼働させる予定。