売上高4年で10億円増 デュアル・ソリューション、沖縄発比較サイト好調
インターネット広告代理店のデュアル・ソリューション(東京、山下隆史社長)は、那覇市の沖縄営業所で始めたサイト開発・運営などのメディア事業が好調で、新たな展開として同所を拠点に海外展開を検討している。同所の売上高は開所した2008年は1億円だったが、12年9月期決算で約11億円を見込むなど急成長。海外展開を見据えた事業としてゲーム製作に7月ごろから着手した。
沖縄営業所は08年5月に渋川浩史所長を含む2人で立ち上げた。本社が他社のサイトに広告掲載の代理業務を手掛ける一方、同所は住宅ローンや太陽光発電など、同種商品などを比較、検索できるサイトを自社開発し運営するメディア事業に取り組んだ。
インターネット利用者に同社の比較サイトを検索し活用してもらうよう仕掛ける。サイト活用を増やすことで関係企業からの広告掲載につなげ、収入増を図る仕組み。数多くの比較サイトを立ち上げるなど事業展開に伴い、デザイン部やシステム部など所内の体制を構築し、現在は約120人の陣容にまで拡大した。
7月からはスマートフォン(スマホ、多機能携帯電話)用のゲームアプリケーションを開発するチームを本格的に始動させた。比較サイトと同様に広告掲載を誘うコンテンツとなるゲームの開発を目指す。
渋川所長は「スマホの普及でゲーム業界は国別の切り分けではなく、英語圏、中国語圏といった言語による区分けに変化している。沖縄営業所は英語だけでなく中国語やフランス語など多言語に対応できるスタッフをそろえている。今後、沖縄から世界に発信する事業を展開したい」と意気込みを語った。(謝花史哲)