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 北海道釧路市議会が、共産党議員による一般質問の一部を議会広報に掲載しないとした問題で、同市議会の月田光明議長は15日、「アベ政治を許さない」などの文言を含む質問を一転して掲載すると決めた。

 昨年の12月市議会で、共産党議員は、「アベ政治を許さない」との文言が印刷されたクリアファイルが学校現場にあるかを道教育委員会が調査した問題について質問し、議会広報に掲載を希望した。しかし、市議会広報特別委員会で「特定政権の批判にあたる文言の掲載は不適切」との指摘が出て、全6会派のうち3会派が掲載に反対したため、掲載しないとされていた。

 反発した共産党会派は、議会広報の該当部分を空白にするよう主張。市民からはメールやファクスで37件の意見が寄せられ、大半は不掲載への批判だった。

 月田議長は15日、掲載に反対した会派などから一任を取り付け、掲載を決めた。広報特別委員長の金安潤子市議は「運営への批判を真摯(しんし)に受け止める。(共産党会派に)心からおわび申し上げる」と陳謝した。(佐藤靖)