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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は、国の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査の申し出を却下されたことを不服として、承認取り消しの効力を止めた国の決定を取り消すよう求める訴訟を起こす方針を固めた。提訴すれば、移設計画に絡み、国と県が争う訴訟は3件目となる。

 翁長氏は昨年10月、前知事による辺野古の埋め立て承認を「法的瑕疵(かし)がある」として取り消した。これに対し、国は行政不服審査法に基づき効力の停止を決定。翁長氏は、権利救済を目的とした行政不服審査法の趣旨に反する違法な決定だとして、国地方係争処理委員会に審査を申し出たが、委員会は昨年12月、「決定は『一見明白に不合理』とは言えない」として却下した。