2016年1月15日01時35分
■河野洋平・元官房長官
(日韓の慰安婦問題は)昨年の暮れに突然、合意ができて大変喜んでいる。両国政府は従軍慰安婦の方々が相当高齢になられ、急がなくちゃいけないということもあって、決断したんだろうと思っている。よくぞ決断なさったと素直に敬意を表したい。安倍総理も相当重い気持ちを持っておられたに違いない。総理と似たような考えの方々に不満が多かったわけですから。
(慰安婦を「職業としての娼婦(しょうふ)、ビジネスだった」と称した自民党の桜田義孝元文科副大臣は)党の中堅議員ですよね。中堅がこういう発言をするのはまったく驚き。全く勉強していないというか、知識がないというか。こういう時に、こういう発言を平気でするセンスは全く理解できない。あってはならないし、政治家として失格だ。
大局的に見れば、ここで日韓関係のなかにあったトゲを抜き、前向きの日韓関係を作っていく大きな決断を支持するかしないか、ということだ。合意ができたので、少なくとも不規則発言をするのは厳に慎んで、韓国政府が国民を説得する作業を見守らねばならない。
日韓関係を前向きに進めるということで政府間で合意し、少女像の撤去を韓国側に要請する。韓国側も努力すると言っている。我々は韓国政府の誠意ある努力を待つ。そのくらいできないようでは、両国の信頼関係はできない。(14日、テレビ番組の収録で)
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