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消えた中国カリスマ富豪 “異形の国”のリスク露見 買収「トマム」にも暗雲

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消えた中国カリスマ富豪 “異形の国”のリスク露見 買収「トマム」にも暗雲

郭広昌氏が率いる「復星集団」の傘下企業が11月に全株式を取得したばかりの「星野リゾートトマム」。郭氏が中国当局に拘束され、トマムの行く手も視界不良となった=北海道占冠村(鈴木健児撮影)

民間摘発を強化

 腐敗追放を掲げる中国の習近平指導部は、これまでは主に党幹部や高級官僚の摘発に力を注いできたが、今年前半の株価暴落を機に、金融業界などを重点に民間分野へも追及の手を伸ばしている。今年後半からは、企業経営者が突然、当局に拘束され姿を消すケースが頻発。個人資産57億ドル(約6900億円)の郭氏の場合は、初の大物拘束であり、摘発強化を示す習指導部のサインとも受け取られている。

 だが、本格的な郭氏摘発となれば、影響は甚大だ。復星は最近は国際展開にも積極的で、日本のトマムだけでなく、フランスのリゾート施設運営会社「クラブメッド」を買収したほか、ギリシャのジュエリーブランド「フォリフォリ」、カナダのサーカス劇団「シルク・ドゥ・ソレイユ」などにも出資。東京や米ニューヨーク、英ロンドンなどでランドマーク的な大型オフィスビルを相次いで手に入れている。

 異形の国「中国」とビジネスでパートナーを組むには、どこまでも慎重さが必要だ。

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