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民主に世代交代の波 輿石副議長引退へ ベテラン議員続々
夏の参院選を機に、民主党に世代交代の波が押し寄せている。政権時代に党幹事長を務めた輿石東参院副議長(会派離脱中)が改選となる参院選に出馬しない意向を固め、ほかにも70代の閣僚経験者らが続々と引退を表明しているためだ。
夏の参院選で改選を迎える70歳以上の民主党参院議員は6人。このうち輿石氏に加え、北沢俊美元防衛相、江田五月元参院議長、直嶋正行元経済産業相が引退。残る前田武志元国土交通相は引き続き比例で出馬し、今回から改選数が2から1に減る新潟選挙区選出の田中直紀元防衛相は比例に転出する。ただ、非改選議員に70歳以上は1人もおらず、党の若返りは一気に進むことになりそうだ。
岡田克也代表は15日、都内で記者団に対し、後継候補にめどがついた北沢氏ら3人の引退について「それぞれ立派な見識を持った方々で、非常に惜しい」と述べた。同時に「世代交代ということもあって判断されたことだ。それは尊重されなければいけない」と語り、後継者の当選に向けた協力を求めた。
衆参同日選が取り沙汰される中、焦点となるのが衆院のベテラン議員の去就だ。菅直人元首相や横路孝弘元議長ら当選10回以上の議員に対しては「勇退していただければ世代交代を進めるチャンスになる」(若手)との声も出ている。かつて中枢を担った重鎮から若手への世代交代が進めば、いまだに引きずる政権時代の負のイメージの払拭につながる可能性もある。