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千日のブログ

難波千日前の千日と申します。難波リラクゼーションリンの美人セラピストに鼻の下を伸ばして一時は妻から離婚されそうになりつつも生還し、それきっかけでブログを更新し続けています。社会経済問題の硬派からエロスまで雑多なようですが、一本芯の通ったエントリーを心がけてます、どうぞよろしく。

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おっさんの昼休み 二十日鼠と人間

アラフォー男の頭の中

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二十日鼠と人間の昼休み

どうも千日です。この決まり文句を言うのは久しぶりのように感じますね。今日は同期入社の人と珍しくサシでランチに行きました。
 
タイトルからも薄々分かるとは思いますが、この記事を読んで何か得るものがあったとしたら、あなたはおそらく天才です。
 
飲んだのではなくランチです。彼は千日より一つ年上ですが私と話しをする時は敬語です。千日も彼には敬語です。かといってヨソヨソしい関係でも無い、ちょっと不思議な関係性です。
 
おっさん同士のランチと言えば『とりあえず腹に入ればイイや』的な定食屋か麺類かになりがちですが、久しぶりなのでちょっとゆっくり出来る店が良さげだなぁ、なんて考えてます。
 
 

おっさんの歩き方

おっさん同士が歩く時は年長者を前に行かせます。千日はセオリー通りに彼を前に行かせます。自由にさせて、ついでに店も選ばせようというハラです。
 
ふと見るとビルに損保ジャパンがフラッシュモブで就活生を応援!というポスターが目に入りました。
 
彼は千日に何でも聞いてきます。
 
「フラッシュモブって何ですか?」
 
「あれですよ、その辺歩いてる人が急に音楽に合わせて踊り出すヤツ、だんだん踊る人が増えてくる。サプライズです」
 
「ああ、アレね。何の為にこんなことするんですか?」
 
「少子化で若者が減ってますからね、やっぱり良いコを採りたいんでしょ」
 
「なんか悲しいですね、中にはやりたく無いのにシブシブやってる人もいるんでしょうナ」
 
「そうでしょうね」
 
極めてローです。さらに続きます。
 
「損保ジャパンなんて一流だから、そんなことしなくても良いコが来るでしょ?」
 
「少子化ですからね、母集団が減っているから従来と同じように採用すると水準が下がるんでしょうね。さらに応募者を増やして上澄みだけ採りたいんですよ」
 
「水準なんて大学で決めりゃいいじゃないですか。関関同立採っておけば、だいたいのベースは保証できるでしょう?」
 
「ほう」
 
「なんだかんだで、ちゃんと出来るコが集まってるんだから」
 
「それは例えば、受験勉強のために一定時間机に座っていられるとか?」
 
「ハイ」
 
「ちゃんと卒業できる程度に単位を取るとか?朝ちゃんと起きて大学に行くとか?」
 
千日は大学を1年留年、彼は関西ではナンバーワンと言われる国立大学を8年かけて卒業しました。
 
「それを言われると、私なんかは何も言う資格はないです」
 
落ち込ませてしまったようです。くたびれた喫茶店の前で立ち止まりました。
 
「今日は喫茶店でいいですか?」
 
「もちろん」
 
中に入ると冷んやり冷たいです。暖房が入っていない。20席ほどのテーブルに客はアベック一組だけ。その後入って来た60代男性2人組でランチタイムは終わりという『穴場』でした。
 
 

おっさんの映画評論

そういえば、と彼が珍しく最新の映画の話を振ってきました。

 

「スターウォーズ7を観に行きましたよ、言っときますけど、そんなに好きじゃないんです、スンマセン」

 

 「そうですか、で、どうでした?」

 

 「ハリソン・フォード(ハン・ソロ)の娘が主人公で、あと息子が敵で…ウンタラカンタラ…まぁそんなんですワ」

 

「何がアカンのですか?」

 

「色々出てくるだけで、中身がない。誰と誰の息子がどうで、とかずっと見てないからわからんし、あとアレなんですの?シスの暗黒面とか、訳わからん。あと、関係ないけどハリー・ポッターも嫌いやからね」

 

「でもジョジョ(ジョジョの奇妙な冒険)好きでしょ、アレと何がどう違いますのん?」

 

「マァ……確かに」

 

「じゃあどんな映画が好きなんですか?」

 

「ゴッドファーザーとか」

 

「それスターウォーズと…」

 

「どう違うんやっちゅう話やね、そやね」

 

「そうそう、みだりに批判すると自分に返ってきますからね」

 

「…ワカリマシタ」

 

 

二十日鼠と人間

それからひとしきり昔の映画の話になりました。この会話、どっちがどっちかわかりますかね?一応、交互に話している形式にしてます。

彼には千日とっておきの映画をおすすめしました。

 

「『二十日鼠と人間』って知ってます?」

 

「いや、観たことない」

 

「いいっすよ、ぜひ一回観てみてください、お勧めです」

 

彼は『ほおそれはぜひ』と言ってスマホで検索し始めました。

 

「ほお、もともとは小説ですか。ジョン・スタインベック…色々放浪する系ですか?」

 

「ええまあ、ゲイリー・シニーズが監督兼主演です、あの、ひょっとして『ネタバレ』的なヤツ見てます?」

 

「エエまあ『…弾丸が…後頭部を貫いた』ナルホド」

 

「まあいいですけどね、それで観たとは言わないでくださいね」

はつかねずみと人間たち

何気ない言葉がおっさんを貫いた

今日の彼は珍しくスーツに皺がありませんでした。濃紺のジャケットがいつになくパリッと仕上がっています。

 

「そういえば、スーツ新調したんですか?」

 

「いえ、半年くらい前に買ったやつですよ、青山とかの吊りのスーツです。1着2万円くらいだったかな」

 

「いつになくパリッとしてますね」

 

「そうですか?いつもはヨレヨレですからね…」

 

「そうですね」

 

と何気なく私が言うと、彼は目を白黒させてさらに繰り返しました。

 

「そうです。いつもヨレヨレですから…」

 

「ひょっとして『そんなことないですよ』なんて言ってもらえると思ってたんですか?」

 

「そうです、そうなんです、いつもヨレヨレなんです…」

 

「分かってますって」

 

彼が、喜んでいると思う私は間違っているでしょうか?

以上、千日のブログでした。

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二十日鼠と人間はこのブログのレベルとは全く次元の違う素晴らしい映画です。彼は多分観ないのでせめて説明だけでも見てみて下さい。

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