トップページ社会ニュース一覧膀胱がん発症の従業員ら 早期の労災認定を要請
ニュース詳細

膀胱がん発症の従業員ら 早期の労災認定を要請
1月15日 21時45分

福井県の化学工場で従業員など5人が相次いで膀胱(ぼうこう)がんを発症した問題で、がんを発症した従業員2人が厚生労働省を訪れ、労災認定を早く行うよう要請しました。
この問題は発がん性があるとみられる化学物質のオルト-トルイジンを扱う福井県の化学工場で、従業員4人と退職者1人の合わせて5人が去年12月までに相次いで膀胱がんを発症したものです。
15日、がんを発症した従業員2人と労働組合の担当者が厚生労働省を訪れて要請書を手渡し、労災認定を早く行うとともに、オルト-トルイジンと同じような種類の化学物質について発がん性を広く調査し、規制を強化することを求めました。従業員の1人、田中康博さん(56)は、「夏は半袖姿で化学物質の袋詰めを手作業で行うこともあり、体が粉じんで真っ白になった。できるだけ早く労災と認め、設備や作業状況の改善を図ってもらいたい」と話していました。
厚生労働省は、この問題の原因の調査を進めるとともに、オルト-トルイジンを扱っている全国の39か所の事業所にも緊急に従業員の健康診断を行うよう指導していて、今月中にも結果を公表することにしています。

塩崎厚生労働大臣は閣議のあと記者団に対し「働く方から労災に関する相談や請求があった場合は、迅速に丁寧な対応をしていきたいと考えている。現在、発生原因について調査を行っているところで、原因が特定されしだい、専門家の意見を聞きながら必要な対応をとっていきたい」と述べました。

関連ニュース

k10010373341000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ