軍艦島の観光サービスを扱う企業が、いわゆる「朝鮮人の強制労働」などの歴史問題を懸念するfacebookの投稿に対し、記事の削除と謝罪と200万円の損害賠償を求める内容証明文書を郵送した。
損害賠償を求めているのは、「軍艦島コンシェルジュ」を運営する、株式会社ユニバーサルワーカーズ。代表取締役の代表取締役の久遠龍史氏は、神戸出身の元格闘家で、軍艦島の観光事業を展開している。
facebookのユーザーである小川茂樹氏は、「軍艦島コンシェルジュ」について、同ページ内に「朝鮮半島や中国大陸から外国人労働者が連れてこられ炭鉱労働に従事していた。このことは負の遺産ではある」とあることを問題視。また、長崎市が昨年、軍艦島観光を扱う船会社5社に対して、ガイド内容のマニュアルの提出を求めたが、同年12月24日の時点で「軍艦島コンシェルジュ」だけがマニュアルの提出に応じていないことを指摘している。加えて、小川氏は営業妨害や民族差別の意図がないことを強調しつつも、同社が在日系企業であることなども併せて言及している。
小川氏が最も懸念しているのは、軍艦島における当時の朝鮮人とその労働に関して、日本国内や韓国において史実と異なる虚偽の内容がいまだ数多く流布していることで、世界文化遺産に登録された軍艦島の観光が、そうした虚偽の歴史を伝える反日の手段となることのないよう、警鐘を鳴らすものである。
こうした小川氏の懸念と警鐘に対し、株式会社ユニバーサルワーカーズは今年1月6日、「悪意ある虚偽の書き込みをすることにより」、「信用を毀損しその営業を妨害」したとして、記事の削除と謝罪文の掲載、200万円の損害賠償を求める文書を、5名の弁護士の連名で小川氏に内容証明郵便物として郵送した。小川氏は記事削除と謝罪と損害賠償金の要求には「断固戦う」としている。
ユニバーサルワーカーズの「軍艦島コンシェルジュ」が今後、いかなる対応を取るかは注目である。訴訟が現実のものになった場合は日韓双方で注目が集まり、同社に対する企業イメージの好悪は、軍艦島観光を検討する日本人と韓国人とで、全く逆のものとなるであろう。
軍艦島コンシェルジュ
http://www.gunkanjima-concierge.com/
電話 095-895-9300
2016年1月10日
天之加久矢