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家電事業、中国企業に売却合意

 【ワシントン清水憲司】米家電大手ゼネラル・エレクトリック(GE)は15日、家電部門を中国大手ハイアールに売却することで合意したと発表した。売却額は54億ドル(約6300億円)で、規制当局の承認などを経て今年中ごろに売却する。

     GEは発電機やジェット機エンジンなど高収益事業に経営資源を集中するため、競争激化で利益が上げにくい家電事業の売却を検討していた。いったんスウェーデン大手エレクトロラックスに33億ドル(約3900億円)で売却することで合意したが、米司法省は両社の統合で一部製品の市場シェアが米市場の約3割を占める規模まで高まり、競争が阻害されるとして、独占禁止法に基づき売却差し止めを求めて提訴。GEは昨年12月に断念し、改めて売却に向けた入札を行っていた。

     ハイアールは入札に参加した別の米企業を抑え、最高額を提示したとみられ、米事業の拡大を目指す。両社はヘルスケア製品や工場の効率化などで提携することも発表。「GE」ブランドを引き続き使用することも検討する。

     GEは発明王トーマス・エジソンが1876年に開設した研究所から発展した名門企業。創業以来続く家電事業では、現在も冷蔵庫や洗濯機、レンジ、食洗機などを販売する。ハイアールは2012年にパナソニック子会社の三洋電機から家電部門を買収し、事業を拡大。白物家電を中心に日米中など世界100カ国以上で事業展開している。

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