オールドスニーカーファンに未だに人気があるアディダス社のローテクスニーカー
アディダスのスニーカーには所謂「定番」と言われるロングセラーのスニーカーがあるが
スーパースターやスタンスミスと並んで今でも人気があるのが↑のカントリーだろう
僕も昔は一通りのアディダスのスニーカーを履きましたが
今でもアディダスのスニーカーだったらカントリーが好きですね
皆さんもよく御存じのアディダスはドイツに本社を置くスポーツ用品メーカーだが
このカントリーは1970年代半ば前頃にクロスカントリー用のランニングシューズとして
フランス生産にて販売が開始されました
いつの頃からかは知らないが聞く所によるとカントリーも今やアジア生産になったそうですがね
昨今どこの国のブランドもコスト削減のためアジア生産が多くなりましたが
やはりそうなると個人的には商品のクオリティーやブランド力は落ちると思います
写真のカントリーは僕がまだ20代前半の頃に買った物ですがアッパーの革もボロボロで
カントリーの特徴であるつま先とかかとの巻き上げソールのゴムも硬化して
釘でも打てそうなほどカチカチになっています 笑!
と、いう訳で今ではもう普通に履く事は出来ませんが今でも捨てずに保管してるんです
それはなぜかと言うと・・・
実はこのカントリーには苦い思い出があり僕が九死に一生を得た時に
履いていたスニーカーだからなんです
今から四半世紀以上前の事ですから時効とさせていただきますが
昭和が終わる1988年(昭和63年)のある夜僕は当時の愛車だった
KAWASAKI Z750FX−1を運転していて120kmくらいで転倒する事故を起こしたんです
当時僕は24歳の新婚で店を出して暫らく経った頃で長男がまだ生まれたばかりの時だった
広島市内に独立開業してたミヤニシ時代の先輩と広島市内のお好み焼き屋で酒飲んで飯食って
当日泊めてもらう予定だった彼の家まで二人でバイクで競争しながら帰ってた
府中の長い直線に差し掛かったところで僕はFXのスロットルを思いっきり開けた
先輩はヤマハSR400だったからナナハンが負けるわけにはいかない
スピードメーターはゆうに100kmを超えて更に加速していたその時
マンホールにフロントタイヤを取られてハンドルが大きく振れ出した
車体を立て直す暇もなくバイクは倒れ横滑りしながらガードレールに向かってる
ーこのままじゃバイク諸とも激突じゃ!
咄嗟の事だが僕は危険を察知してハンドルから手を離した
しかし何という事だ、スニーカーの紐がステップに絡まっていて僕は足から引きずられ
横滑りしてたバイクは路肩に激突して停まった
その時のスニーカーが↑のカントリーだったという事だ
今考えても身の毛がよだつが僕はあの数秒の事を今でもハッキリ覚えている
アゴ紐をしていなかった黒いヘルメットは反対車線まで飛んでいき転がっていた
僕は咄嗟に立ち上がったがどこが痛いのかもよく分からない
しかしその時体の怪我より僕が一番最初に思ったのは
ーバイクは大丈夫か? どこが壊れたんじゃろうか?・・・ 笑!
バイクを起こして確認すると不思議に大した外傷はないように見えた
ーあ〜 よかった! これなら修理代も大した事ないわ・・・ 爆!
そう思った途端僕は足からその場に崩れ落ちた
意識はあるのだが体は震え気分が悪く吐きそうだ
右足首辺りが痛い事に気付きジーンズを捲って見てみると皮や肉が擦れて骨が見えてる
それ見て更に気分が悪くなった 笑!
僕が後を追ってこない事に気付いた先輩がUターンして来た
ヘッドライトに映し出された反対車線に転がる僕のヘルメットを見つけて彼は
ーおいおい、事故ったんか?・・・ まさか死んだんじゃあるまいの〜・・・
って思ったそうだ 笑!
「おい、生きとるんか?」
「生きとるけど気分が悪〜て吐きそうなし、足が超痛い」
「救急車呼ぼうか?」
「いや、ワシら飲酒運転じゃけん救急車はマズイ、警察が来る・・・」
結局僕は先輩の奥さんに車で来てもらい救急病院に運んでもらった
「どうされました?」
「いや〜 バイクでコケまして・・・」
何の検査をしたのかはよく覚えていないが頭に異常はなく
レントゲンを撮ると右足は骨折していた
事故翌日は月曜日だったから店は休みだったが僕は火曜日から
松葉杖を突いて店に立って仕事した
店はオープンして間もない頃だったから休むわけにはいかなかったし
当時PRAINSで髪が切れる技術者は僕しかいなかった
それからひと月ほどして足もだいぶ良くなりバイクの修理を依頼してた
広島のショップにFXを引き取りに行った
不思議とバイクは殆ど無傷でよく覚えてないがウインカーが割れてた程度だった
しかし修理を終えたバイクに乗った時の事は今でもよく覚えている
足が震えて始めてバイクに乗るのが怖いと思った
ーこりゃ〜バイクも潮時かの〜・・・
マジでその時はそう思ったがここでバイクを降りたらトラウマになって今後バイクに乗れなくなると思った
それから僕は心のリハビリを経てバイクに乗る怖さを克服し今に至っている
これは余談だが、この時の僕の事故を見た先輩はこの事がきっかけでバイクを降りた 笑!
こんな経緯があるから、この時の事故を反省し忘れないために
僕はボロボロのアディダスのカントリーを今でも保管しているのだ
しかもそのカントリーは万凛ちゃんが幼少の頃履いてたカントリーとペアで保管してる
御存じのように僕はあれから四半世紀以上過ぎた今でもバイクに乗っている
まあ僕もこの歳だし社会的にも家庭的にも立場がある事は重々承知しているから
今では無茶はしない?し、(笑)法律違反しないように
時々このカントリーを見て自分に言い聞かせてます! 笑! ジャンジャン!! |
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