被災地の子健康守る 小児科医らネット結成へ
東日本大震災後に悪化している陸前高田市の子どもの健康状態を改善しようと、小児科医と歯科医が発起人となり、多様な団体が横断的に連携する組織「Blooming TAKATA」を21日設立する。
発起人は、震災後に県立高田病院に赴任した県立大船渡病院の小児科医長森山秀徳さんと、陸前高田市の歯科医吉田重之さん。
森山さんによると、震災後、運動機会の減少で同市の小学生の肥満度や肥満の割合が上昇した。3歳6カ月の歯科検診で虫歯がある比率は、同市が県内で最も高い。
市内の医療機関や子育て支援団体、保育園などに参加を呼び掛ける。設立後は、講演会や情報交換会を開催するほか、保護者が気軽に参加できる催しなどを通して、健康促進に関して啓発活動を行う。
Bloomingの名称には、健康に育って花を咲かせてほしいとの願いを込めた。森山さんは「子どもの健康状態悪化は震災の2次被害と言える。いま改善しないと徐々に影響が出る恐れがあり、関係団体がネットワークをつくるきっかけにしたい」と話している。
2016年01月15日金曜日