死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々 1巻のtakizawa toqioさんの感想

阿部共実は意思疎通できないことを描く作家だと思う。そして、これはできないことをどうにかしようとするために様々な関係が描かれ、多くの言葉が費やされていく短編集。できない相手が得体が知れなくて怖いとホラー、すれ違いの状態がおかしければコメディ、できないのにしようとする健気さがかわいいと萌え、したいのにできない心の痛みが中心になると鬱屈青春もの、できない相手をそれでも受け入れられれば恋愛。最後の一編はできないことをどの方向にも寄せなかった結果、ほとんど現代詩のような言葉遣いになっている。
★7 - コメント(0) - 2014年12月23日

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