20世紀初頭イギリスの貴族クローリー家が住む館ダウントン・アビー。
伯爵はダウントンの共同所有者となったマシューそして領地の管理人になったブランソンと共にダウントンの再建に乗り出します
(メアリー)今は19世紀じゃないのよ。
誰も妊婦を家に閉じ込めたりしないわ。
メアリーとマシューの間には新しい命が芽生えます。
そんな中伯爵一家はスコットランドにある親戚の家に招かれます
(ロバート)お招きありがとう。
(シュリンピー)いやいやよく来てくれたな。
一家を温かく迎えるフリントシャー侯爵。
しかし…
家庭がうまくいってないのか?お互い愛がない。
(バイオレット)あの親子の確執は本物ね。
(グレッグソン)今夜はお招きありがとうございます。
次女イーディスを追いかけロンドンからやってきた編集者グレッグソン
イーディス私は君を愛しているんだよ。
(イーディス)私たちに幸せな未来はないわ。
一方ダウントンでは…
(アルフレッド)お祭りに行かないんですか?
(カーソン)そんなものに興味はない。
お祭りが近づきさまざまな恋が芽生え始めます
(ブランソン)留守は任せて。
(エドナ)行かないんですか?
新入りのメイドエドナは身分の違うブランソンに思いを寄せます
(テーマ音楽)
(会場に流れる音楽)
(パットモア)彼の屋台で会う約束なんだよ。
(ヒューズ)それは?ああ彼に頼まれたサンドイッチ。
(アルフレッド)僕も行きます。
おいしい屋台を探してるんで。
じゃあみんなで行きましょう。
(ジミー)おい見ろよ。
アルフレッドブランソンさん。
どうです?これ。
(トム・ブランソン)よしやろう!あなたは?フン。
どうせ無理ですよね?
(トーマス)いやそんなことはない。
(エドナ)頑張って!応援してます。
(デイジー)何あれ?ヒューズさんに見せてやりたい。
(アイビー)ねえ綱引きなんてつまんない。
あっちでゲームしましょう。
ああいうのは全部インチキよ。
そんなことないわ。
いたいた。
ここにいいカモが。
ウフッ。
(タフトン)ほら2人とも早く飲んじゃって。
みんなで遊びに行こう。
あらだけどお店は?心配ご無用。
このルーシーが店番しててくれるさ。
(ルーシー)もう〜!ちょっと。
ひと言言わせてもらっていいかい?パットモアさん。
そのブラウスよく似合ってるよ。
「ヴォーグ」のモデルかと思った。
ンンフッ。
やだ何言ってんの。
お世辞だって分かってるけど悪い気はしない。
ねえヒューズさん。
女性に優しい方なのね。
そうそのとおり。
俺には愛が全てさ。
いつでもどこでも愛に生きる男!ちょっとやめなよ!恥ずかしい。
(2人の笑い声)私はちょっとアルフレッドの所へ行ってお店の場所を教えてくるわ。
少し外してもいい?ああいいよ。
気にしないでヘッ。
エヘヘッ。
エヘヘッ。
ヘッヘッ。
ウーン。
エヘヘッ。
ヘッヘッ。
エヘヘヘッ。
(会場に流れる音楽)
(掛け声)
(会場に流れる音楽)
(少女1)わあすごい!面白い!
(拍手と歓声)
(審判)他に挑戦者に賭ける人は?
(綱引き男1)いやしねえよ。
オッズはどれくらい?
(審判)10倍だ。
よし。
こっちに1ポンド賭ける。
アハハハッ。
バカだね。
他には?おい金を捨てる気か?
(審判)用意!
(ジミー)ちょっと待った。
タフトンさんあんたも入って。
うちはお得意さんだろ?ああいいとも。
彼を見て賭けたのか?どうかな?持っててくれ。
ウン。
ウフフフッ。
俺に任しとけ!どうもお嬢さん方。
俺のこの腕見てくれよ。
ほら触ってごらん。
どう?
(女性)すごい筋肉だわ。
俺の名はタフトン。
向こうでスパイスの店を出してるから生活に刺激が欲しかったらいつでもおいで。
お待たせ。
(審判)全員綱を持って!
(綱引き男たち)よっしゃ。
行くぞ。
始め!
(歓声)
(グレッグソン)ずうずうしいと思われてもしかたがない。
だが心を病んでしまった妻とは…離婚できないんだ。
法律もグランサム伯爵も私に一生むなしい人生を送れと?
(マシュー・クローリー)まあ義理の父だったらその話を聞けば救いを求めるのは当然だと言うだろう。
僕もね。
よかった。
だが娘が巻き込まれるとなると話は別だ。
君がイーディスに与えられるのは愛人の座でしかない。
いや愛もだ。
彼女にこの愛をささげたい。
この景色に惑わされたか?だけどここは小説の世界じゃない。
(釣りざおを投げる音)
(トーマス)引けもっと!引け!
(トーマス)もっと強く!頑張れよ!頑張れ!ダウントン!ブランソンさん!ウウッ!ふんばって!・いけいけいけいけ!タフトンさ〜ん!ほらいけるいける!ふんばれ!しっかり引けよ!おいもっと引けよ!アアアッ…!やった!うわっ!うわ〜!・
(審判)ただいまの勝負ダウントンチームの勝ち!
(歓声と拍手)勝った勝った!どうも。
お疲れ。
ああ!やあ!
(会場に流れる音楽)やったな。
ありがとうございます。
つまり「社会の法」は守れという考えですか?あなたも。
イーディスから進歩的な人だと聞いていたんだが…。
彼女がそんなことを?ウッ…。
確かにあなたは不幸な状況にある。
それには同情するよ。
しかしだからといって義理の妹がスキャンダルまみれの人生を送るのを黙って見過ごすわけにはいかない。
伯爵に話す?誰にも言うつもりはない。
だけど彼女のことは諦めろ。
このまま帰れと言うんですか?パーティーには出ずに。
いや。
その席できちんと別れを言うんだ。
誠意を持って。
(鳥の鳴き声)
(会場に流れる音楽)ア〜ハハハッ!
(タフトン)ほ〜らどうだ。
もっと高く!ウーオ!オッ失礼。
ウフフッ!フフフッ!
(会場に流れる音楽)おごるよ。
(歓声)
(男1)やったぞ。
みんなにお代わりと君にも1杯。
ハハッジャンジャン飲んでくれいいんだ。
どうもどうも。
(男2)どうだい?やってみない?3ペンスで3本。
3ペンス?冗談でしょう。
あの景品見て。
ほらどうよ?豪華でしょ?ソブリン金貨だってあるんだよ。
取った人なんているの?どうした?やってみたいけどデイジーがお金の無駄だって言うの。
じゃあ俺が払うよ。
ホホッ!2人に1回ずつね。
ねえ酔ってる?それより「どうもありがとう」だろ?どうもありがとう。
優しいのね。
見せつけないでよ。
別にいいだろ。
俺の金なんだから。
(男2)いいかい。
台座に輪が引っかかったら駄目だからな。
(男2)オ〜!残念!交代。
やった!ウソみたい!生まれて初めて取ったわ!おめでとう。
ツイてるね。
ほらね。
インチキじゃなかったでしょ。
台座は輪っかより大きく作れとあれほど言っただろ?アハハハハッ!ソファーに座ってたことカーソンさんに黙っててくれたんですね。
ありがとうございます。
いいえ。
でも2度目はないわよ。
あら?見てあれ。
クローリー夫人とクラークソン先生よ。
(アルフレッドとヒューズの笑い声)
(嗅ぐ音)ウン。
この道に進みたいんですホントはね。
なあに?お祭りの屋台?いえ僕が言ってるのは食べ物や料理の世界…。
そう落ち込まないで。
ダウントンでの仕事も無駄にはならないわ。
貴族のお屋敷での経験はきっと将来に生か…。
なあいいだろ?君もどう?何か?別に。
(キスの音)おう。
(笑い声)
(イザベル・クローリー)とっても楽しかったわ。
ハハハッ。
音楽が陽気でいいわよね。
来てよかった。
(クラークソン)私もうれしいですよ。
座って休みましょ。
ああ飲み物はどうです?話したいこともあるし。
パンチは?ええ頂くわ。
仕事は辞めないのかい?ああ。
別に辞める気はないよ。
居心地は悪くないしね。
高慢ちきな伯爵や伯爵夫人に仕えるよりも夫に仕えるほうがいいだろ?ウウン。
結局仕えるなら同じさ。
ウッ。
このパテもあんたが作ったのか?そう。
この白魚のような手でね。
フフン。
白魚だろうが何だろうが俺の名コックだ。
ウン。
ウウン。
(綱引き男1)おいどこ行くんだよ?うるせえどけ。
ウッ。
押さえろ。
ウッ。
ウッウッ。
ウンウンウンウン。
放せ。
てめえやる気か?ああ。
ウッ。
逃げろジミー!逃げろ!早く!ウッオオ!ウゥ!ウゥ!
(男3)ドン!どうもありがとう。
・
(男4)さあさあ寄ってらっしゃい。
見てらっしゃい。
・世にも奇妙な生き物の登場だよ。
・ご婦人方にはちょいと刺激が強すぎるかもしれないが・見なきゃ損だよ。
さあさあ入って!どう?どうぞ。
どうも。
お待たせしてすまない。
すごい行列で。
お話って何かしら?アァその…どう言えばいいのか。
病院で働けという話なら思うんだけど…。
いやそうじゃないんだ。
聞いてみたかったんだ。
再婚する気はないのかと。
あなたは結婚したいの?先生。
だとしたら勇気があるわね。
私とは大違い。
どうして?だって先生のようなお友達もいるし今の幸せな毎日を変えるようなことはしたくないもの。
ウッ。
どいて。
(女性)何よ。
ウフウッ。
先生!先生来てください!どうした?トーマスが!
(スーザン)ローズそのドレスは駄目よ。
早く着替えてきなさい。
(ローズ)お父様何か言って。
尻軽みたい。
(バイオレット)あらやだ。
そんな言葉口にするもんじゃないわ。
王女様だってこういうドレスを持ってたわ!今のはやりなのよ。
だとしたらバカげた流行だわ。
そうでしょ?おば様。
とは言っても私も若い頃はクリノリンでスカートを膨らませたりマトン袖のドレスを着たものよ。
(シュリンピー)ローズ。
大おば様と舞踏室へ。
さあ。
ウン。
(足音)私が初めてスコットランドの舞踏会に出たのは1860年のバルモラル城よ。
まだ結婚して間もない頃でね正直言って少し怖くなったわ。
だって男の人たちがみんなへべれけで。
ウフフッ。
あの子が恥をかいても私は知りませんからね。
分かってる。
君に非はない。
それでいいだろ?なんであなたはそうも考えなしなの?娘を甘やかすのは間違い…。
うるさい!黙れ!君の小言にはウンザリだ。
もういいかげんにしてくれ!
(ロバート・クローリー)失礼。
先に行ってるよ。
私も行く。
ハァ…。
(ため息)相手の男たちを捕まえられない?無理です。
(ヒューズ)でもどうしてケンカなんかしたの?あなたらしくもない。
取られた物は?有り金全部。
でも大した額じゃ…。
骨は折れてます?いや大丈夫。
じゃあ平気?家まで運んで。
車を取ってくる。
手伝います。
ウッアァウン。
(アルフレッド)寄っかかって。
ウン…。
よしいいぞ。
アァ…。
ウッアァ。
(カーソン)フム。
(カーソンの鼻歌)・
(シビーの泣き声)
(ドアを開ける音)
(シビーの泣き声)おやおや。
どうしたのかな?おチビちゃん。
乳母はどこへ行ったのかな?よ〜しよし。
それじゃおじいちゃんとおしゃべりでもしようか。
よ〜し。
いい子だね〜!
(舞踏室に流れる音楽)
(メアリー・クローリー)みんなで踊りましょう。
(ベイツ)残念ながらこの脚では難しい。
僕はリールといったら2種類くらいしか踊れないけど。
私はうまいのよ。
「ハミルトン・ハウス」が好きだけどいろいろ踊れる。
だけど今夜は駄目だよ。
つまらないわ。
(アンナ)マシュー様のおっしゃるとおりですよ。
君は踊るのかい?どうでしょう?
(舞踏室に流れる音楽)
(スーザン)オブライエン。
ウィルキンスが見よう見まねでセットしたんだけどどうかしら?
(オブライエン)すてきです奥様。
まだまだでしょ。
ウィルキンスにはこれが精いっぱいなの。
飲み物を取ってくるわ。
だったら私が。
結構よ。
自分で行く。
いいのよ。
あなたはお客様だもの。
そう。
あら上手ねモールズリーさん。
(舞踏室に流れる音楽)
(コーラ)気をつけてちょうだい。
このお酒強いみたい。
酔いたい気分なの。
始まる前に母親ともめたのよ。
スーザンは様子がおかしいわ。
いつもああよ。
あれが普通。
もうやってられない。
アァ…かわいそうね。
親子の関係は愛があっても難しいのに。
ねえニールドさんウイスキーをもらえます?
(ニールド)ああもちろんいいよ。
あんたがこんなもん飲むとは驚きだな。
私じゃないわ。
南からのお客様よ。
(舞踏室に流れる音楽)
(拍手と歓声)お〜。
よ〜しよ〜し。
ああ戻ったか。
ただいま。
いくつか報告することがあるのよ。
でも退屈せずにお留守番ができたようね。
アッ乳母はどこ?さあ分からんがそのうち戻ってくるだろう。
シビル様がこれくらいの年の頃を思い出していたんだよ。
ハァ…シビル様の分も大切にしないとね。
何だか見ていて胸が熱くなるわ。
別にそう感傷的にならなくてもいいだろう。
さあお姫様ベッドに戻ろうか。
そろそろ乳母は戻ったかな?
(舞踏室に流れる音楽)シュリンピーはどこ?傷ついてどこかに隠れて傷をなめてるんでしょう。
気の毒に。
あとで捜しに行きます。
(舞踏室に流れる音楽)どうもありがとう。
ご親切に。
(舞踏室に流れる音楽)
(モールズリー)飲まないの?ええ。
ねえやめといたほうが…。
アァ…こっちの酒は効くな。
お代わりしてくる。
物好きね。
前からなのか?初めは違った。
恋愛結婚ではないがお互いに家庭を築くのが務めだと思っていた。
そのうち子供たちも生まれそれで…。
気付けばこんな状態になっていた。
原因は?ジェームズとアナベルが家を出たら…夫婦の共通点がほとんどないと気付いた。
どうしてスーザンはローズに厳しいんだ?さあな。
ローズを見ていると昔の私を思い出すのかも。
かつての…覇気があった私を。
何を言う。
今でも立派じゃないか。
ダンイーグルはすばらしい領地だ。
そこの当主だなんて羨ましいよ。
違うんだ。
手放すんだよ。
何?ハァ…自業自得だ。
君のような先見の明も才覚もなくて。
ただただ財産を失っていくばかりだ。
破産だよ。
どうする気だ?インドから戻ったらロンドンで暮らす。
そのほうがいいんだ。
クラブと議会の行ったり来たりで妻と顔を合わせずに済むからな。
シュリンピー心から同情するよ。
ただ問題は…ローズだ。
あの子をどうしたものか。
(球のぶつかる音)
(舞踏室に流れる音楽)
(ローズ)アンナ!ウフフフッ。
来て。
始まったわ。
(ベイツ)何が?いいから見てて。
早く!ウフフフッアハハハッ。
(舞踏室に流れる音楽)あらすごい!リールが踊れるのね。
ベイツ知ってた?いいえまったく。
(舞踏室に流れる音楽)とってもすてき。
ええ。
すてきな人です。
あらパットモアさんありがとう。
話がしたくてね。
ちょうどいいからお茶をいれたのよ。
フフッ。
アァ…。
あなたの言うとおりあの人私の事愛してるって言うんだよ。
ハァ…。
そんな…。
どういう意味?私と一緒に暮らしたいなんて言ってくれる人めったにいるもんじゃないよ。
アァ…何て言えばいいか…。
言ってみて。
そうね。
最初に気付いたのは彼の屋台でよ。
彼ふざけて触っていたの。
若い店員の…その…お尻を。
ええっ!?本当よ。
それから綱引きの時にも他の女性に色目を使っていたわ。
私も居たのに。
そのあとアルフレッドと一緒に居たら人混みの中で彼を見かけたわ。
その時は…女性の唇に吸いついてた。
でもその時私は何をしていたの?さあね。
きっと夢み心地だったのよ。
ウウン…。
パットモアさん本当に気の毒だけどあの人はあなたのディナーを味わいたいだけよ。
結婚したいと言ってあなたを一生台所に縛る気かもしれないわ。
要するに料理目当てってことね。
私じゃなく…。
アッ…胸が痛いわ。
もっと早く引き離すべきだったけどあんまり楽しそうだったから。
アァ…。
アッ。
私にできることは?ないよ。
だってこんなにホッとしたことはないからね。
はい?だってあの人ときたらローストビーフや卵の焼き加減やパンケーキがどうって話ばかりでずっと逃げ出したかったんだよ。
アッハッ…じゃ彼がまた来たら?そん時は思いっきりぶん殴ってやるよ。
アッハァ…。
だけど全くとんでもない男だね。
寂しい女をその気にさせてさあ。
(ため息)だってあの人言ってたじゃない。
「いつでもどこでも愛に生きる男だ」って。
ウフフフッ。
アハハハッ。
(イーディス・クローリー)マシューがそんなこと言ったの?ガッカリだわ。
この話は帰り際にするべきだった。
どうして?だって今夜は…君と過ごす最後の夜だから。
これが最後の夜なんかじゃないわ。
違う?変よね。
今までは自分でもあなたへの気持ちがよく分からなかったの。
でも今ハッキリ分かったわ。
今夜を最後にはしたくない。
(舞踏室に流れる音楽)
(モールズリー)ハーハハーハハハッー!イヤーハハーハハッ!あれは一体何なの?ハーハーハーハハッアハハハッ。
ねらいどおりになった?何の話だかさっぱり。
いいのよ。
気にしないで。
彼には気晴らしが必要だから。
それにあなたには感謝してる。
どうして?これであなたに遠慮する必要は何もなくなったからよ。
ハハハッハーワーアーウー。
アーハーハッ。
(舞踏室に流れる音楽)人は皆野性を秘めていると言いますからね。
秘めたままにしておけばいいのに。
アーハーハハハーイヤーアハハッ〜!
(マックリー)何だ?あれは。
イヤー!
(ドアを開ける音)「バローさんは落ち着いた」とお知らせしようと思って。
ありがとう。
下がっていいよ。
ただこれだけは言わせて。
今日は楽しかった。
すごくね。
あした一緒にパブでお昼を食べません?
(キスの音)
(ドアを閉める音)
(舞踏室に流れる音楽)大丈夫?
(拍手)平気だと思ってたけどそうでもなかったみたい。
だからあれほど気をつけろって。
大丈夫よ。
心配ないわ。
でもあした一足先に帰ってもいいかしら?もちろんだよ。
侯爵に僕たちは先に帰ると…。
いえ。
あなたはここに残って。
どうして?独りにはできないよ。
あなたが帰ればお父様もお母様も「帰る」と言いだしかねないわ。
そんなの別にいいだろ。
せっかくもてなしてくれてるスーザンとシュリンピーに悪いでしょ。
あと2〜3日なんだし。
私は先に帰って待ってる。
いいでしょ?それに…モールズリーにしばらく旅は無理そうだもの。
(いびき)ハァ…。
ウフフッ。
ベイツさんから電話があった。
メアリー様とアンナが今日戻られる。
もう列車の中だそうだ。
それじゃ急いで支度しないと。
エドナ。
メアリー様のお部屋の換気とベッドの支度をお願い。
私が?なぜだね?他に何か予定でもあるのか?お昼にトム・ブランソンと約束が。
なるほどな。
トム・ブランソンと?アッ…。
フーン。
言っときますけど彼が誘ったとは限りませんよ。
誘ったのがどちらにしろ彼女はクビだ。
もちろんよ。
彼女には出て行ってもらいましょう。
彼にはあなたから言う?君から頼む。
私は礼儀を忘れてしまいそうだからな。
(ドアを開ける音)メアリーのこと聞いた?ええ侍女からの伝言で知ったわ。
失礼を許してね。
メアリーのことが苦手だろうけど。
妊婦なんだもの。
体のことを考えたら大目に見てあげなくちゃ。
それに今の私は昔ほど厳しくないわ。
ローズでかなり鍛えられているからね。
そのようね。
毎朝目を開ける前から気が付くとあの子の心配をしているのよ。
愚かだと思う?とんでもない。
ここにいる誰よりも気持ちが分かるわ。
夫は娘をお宅に預けたいみたい。
ロバートにも言ったけどあなたの同意なしには決めない。
分かってる。
ありがとう。
あなたは私の数少ない味方ね。
でも確かに夫の言うとおり…距離を置くべきかもしれないわ。
インドにいたら社交界デビューは無理だしね。
フフフッ。
本当にお願いしてもいい?あなたが望むならうちはかまわないわ。
シュリンピーとはどうするの?ああ私たちなら平気。
闘いを続けるだけよ。
終わりなき闘いを。
ローズには私のことよく言ってくれる?いつもじゃなくても…時々は。
もちろん約束する。
それは僕のせいだな。
私が思うにエドナは余計な夢を抱いたんです。
このままでは他のメイドに悪い影響が…。
誘惑はしてませんよ。
そうでしょうね。
でも逆に言うと拒絶もなさらなかった。
ひとつ頼みが。
まともな推薦状を書いてやって。
お願いします。
書きます。
でも彼女はメイドに向いてるのかどうか…。
偉そうなことを言うのを許してくださる?昔みたいに。
どうぞ。
今の自分を恥じることはありませんよ。
よく頑張ったわ。
シビル様も誇りに思うはず。
(すすり泣き)彼女がいなきゃ駄目だ。
(すすり泣き)頑張って耐えなさい。
そうすれば共に生きていける人がいつかまた見つかるわ。
アッハァ…。
でもそれまでは自分の生き方は自分で決めるのよ。
ウン。
アァ…。
ありがとう。
お嬢様?どうかしました?騒がないでね。
荷物はいいからまっすぐ病院へ連れてって。
(運転手)はいお嬢様。
えっ?クローリー夫人を呼んで。
それからマシューにも連絡を。
(伝言係)クローリー様!アァ…。
クローリー様!何なんだ?まったく。
どうした?いいか。
予定は全て変更だ。
あしたご家族全員が戻られるからそのつもりで。
メアリー様が病院に入られたから?そうだ。
まさか危険な状態じゃ…。
なっ違う。
そんな訳はないだろ。
メアリー様は大丈夫ですよ。
万一に備えるだけ。
エドナ。
忘れ物はない?何が悪いんです?私とブランソンさんは対等よ。
別にやましいことなんて何もしてません。
そうでしょうね。
でも私たちの世界にはルールがあるのよ。
それが守れないと言うんだったらこの仕事には向いてないわ。
・それはまだ分かっていない。
時間が決まり次第・また電話が入る事になっている。
とにかく何時でもいいように・準備しておこう。
(ドアを開ける音)取れたぞ。
何とかあしたの朝一番の列車を手配できた。
あの子のそばに居てやりたいわ。
(キスの音)ホントに飛んで帰りたいな。
このすばらしい領地にもう未練はない?シュリンピーが羨ましかったが自分の愚かさにやっと気付いたよ。
ダウントンはマシューのおかげで救われたのだ。
あらやっと認めたわね。
君がいつも言うようにマシューが居てくれる事に感謝せねば。
それに我が家と家族にも感謝だ。
そして何より私の妻に。
(キスの音)ハァ…。
生まれたらすぐに連絡してくれ。
それからローズをよろしく頼む。
出発が決まったらすぐに知らせるわ。
ローズを迎える日が楽しみだわ。
(シュリンピー)できればローズに教えたいんだ。
家族の温かさをね。
努力するわ。
愛は乗馬やフランス語と同じだ。
ハッ。
若いうちに学ばないとなかなか身につかないものだ。
名言ねシュリンピー。
幸運を祈るわ。
(キスの音)マイケルのことメアリーに何て言ったの?何も。
それより彼の決意を聞いたかい?ええ。
取るべき道は決まったわ。
(ローズのせきばらい)またすぐにダウントンで。
ああ。
感謝してます。
ありがとう。
ウン。
ウン。
待ってるよ。
行けるか?ベイツ。
はい旦那様。
カーソンさん。
それじゃ病院へ行きます。
必要な物はそろえたので。
ああ何かあれば何でもいいから電話してくれ。
先生は「心配ない」とはおっしゃっていますから。
とはいえ心配だ。
シビル様の一件を考えるとな。
ああなあご家族が戻ったらどうする?まずマシュー様の車を駅まで運んでその足で皆様をこちらへ。
マシュー様は車で病院へ行き生まれたら戻ってくるそうです。
そうか。
よしよく分かった。
ああアンナ。
ありがとう。
ハァ…。
(ドアを閉める音)
(クラークソン)準備ができるまでそばについててあげて。
あの…祭りではありがとう。
恥をかかなくて済んだよ。
どうやら飲みすぎたようだ。
何の話かしら?いや分かっているはずだ。
ありがとう。
マシューが恋しいわ。
変よね。
彼が居ないとこんなに心細いなんて。
今こっちへ向かってるけど分娩中は多分そんなこと考えてる余裕はないはずよ。
(2人の笑い声)オオ…アァ…。
もうすぐよ。
カーソンに電話しなきゃ。
心配してるわ。
私が。
旅行に行くなんてホントにバカだったわ。
メアリー。
赤ちゃんは大丈夫よ。
予定より早いけど慎重に対応すればいいだけだから。
分かった?ウゥ。
(ノック)アァ…。
フッ。
アァ…。
ウン…。
(ノック)
(ドアを開ける音)どうしたんだ?ケガの具合はどうかと思って。
ハァ…このとおり結構やられた。
あなたは勇敢だった。
とても。
逃げたりして…気がとがめる。
気にするなよ。
逃げてくれなきゃ殴られた意味がない。
ウン…。
俺をつけてた?心配だったんだ。
かなり飲んでたから…。
それで…。
そうだ。
君をつけてた。
どうして?分かるだろ。
俺はあんたとは違う。
それはよく分かってる。
ホントだ。
何も求めてない。
ただ友達になりたいだけなんだ。
いいよ。
そういうことなら。
アッ…。
友達にならなれると思う。
ありがとうジミー。
ありがとう。
じゃあ早速ケガ人に新聞でも読んでくれ。
ヨークで競馬がある。
ホントに?ええ。
ここは一発賭けてみますか。
アッ…ありがとうございます。
本当にどうも。
・
(イザベル)どうか安心して。
ありがとうございます。
(受話器を置く音)アァ…。
(手をたたく音)この辺のメニューなら。
クローリー夫人からだ。
生まれたぞ。
メアリー様もお疲れだがご無事だ。
母子ともに健康!ああよかった!でどっちだったんです?何がだね?男の子?女の子?アアアッ聞き忘れた。
まあ…。
な〜に?ハハハッ。
ハァ…汗まみれだけど入ってもいいかな?ウフフッ。
跡取り息子に挨拶して。
(赤ん坊の声)はじめましてかわいい坊や。
この子はどれだけ自分が尊い存在か分かっているのかな?アァ…。
君のほうの体は?大丈夫?疲れたけどホッとしてるわ。
アァ…。
でもこれで義務を果たせた。
ダウントンは安泰よ。
お父様が踊りだすわ。
僕だってそうだよ。
そこらじゅう跳ね回りたい気分さ。
君は間違いなく最高の母親になる。
なぜ分かるの?だって…こんなに最高の女性なんだから。
このまま永遠にあなたが知っているメアリーでいたいわ。
イーディスや他の人が知っている私じゃなくて。
ずっと僕のメアリーさ。
それが本当の君だ。
僕を幸せにしてくれる人だよ。
おかしな人ね。
「いつ退院できる?」とか普通の話はできないの?ハッ…それはあしたでいいよ。
今は言わせて。
日を追うごとに君への愛が深まっていくのを感じるんだ。
あなたの車をこすってもそう思ってくれる?ああ大丈夫。
それでも愛してるよ。
他のみんなは?屋敷で待ってる。
ここに来たくてウズウズしてるよ。
でも母に時間稼ぎを頼んだんだ。
しばらく3人で過ごしたくて。
僕の家族だけで。
みんなに報告して。
でもその前に愛の籠もったキスを。
ああもちろんだよ。
喜んで。
(キスの音)
(イーディス)シビーが生まれて次はそのいとこが生まれて。
こうやって家族がだんだん増えていくのね。
旅は楽しかった?ええ。
楽しかったわすごくね。
あなたは?自分を見つめ直すことができたよ。
私も。
まだ終わってないけど。
飛んでいきたいのは分かるけれどもう少しの辛抱よ。
我慢して。
すぐに会えるから安心して。
かわいい孫息子にね。
(2人)ハァ…。
孫息子か。
ああすばらしい。
何とも幸せな響きだな。
人生とは不思議なものだ。
ええ多くの意味でね。
いえ。
というか…メアリーとマシューの結婚を巡る問題や破産の危機で…一時は絶望した。
だが2人目の後継者もできて今や順風満帆だ。
幸せすぎて怖い。
分かるわ。
人生悪いことばかりじゃないものよ。
(車のドアを開ける音)下で家族を出迎えて。
マシューは待たせておいていいからね。
もう息子に会えたんだから。
2016/01/10(日) 02:58〜03:48
NHK総合1・神戸
ダウントン・アビー3 華麗なる英国貴族の館(10)「幸せの絶頂で」[二][字][デ][再]
20世紀初頭、貴族と使用人が繰り広げる愛憎劇を描いた大ヒット英国ドラマ、第3章、最終回。メアリーは無事に出産を迎えられるのか?ダウントン・アビーの将来は?
詳細情報
番組内容
ロバートは侯爵家の隠された事情を知って驚く。マシューはグレッグソンから離婚できない理由を聞くが、やはりイーディスのことはあきらめるべきだと告げる。出産間近のメアリーは体調を崩し、一足先に帰ることに。使用人たちはみんなで祭りに出かける。パットモアは業者のタフトンのアプローチにまんざらでもない様子だった。トーマスは酔ったジミーが男たちに絡まれているのを見つける。トムに好意を寄せるメイドのエドナは…。
出演者
【出演】ヒュー・ボネヴィル…玉野井直樹,エリザベス・マクガヴァン…片貝薫,ミシェル・ドッカリー…甲斐田裕子,ローラ・カーマイケル…坂井恭子,ダン・スティーヴンス…佐藤拓也,アレン・リーチ…星野健一ほか
原作・脚本
【脚本】ジュリアン・フェローズ
監督・演出
【演出】アンディ・ゴダード
制作
〜イギリス カーニバル・フィルムズ/アメリカ マスターピース制作〜
ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
英語
サンプリングレート : 48kHz
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