以前、私のブログでご紹介しましたが、私の仕事における重要なテーマに『差別のない社会を目指
す』ということがあります。http://blogs.yahoo.co.jp/consulting012/45262661.html しかし、外国籍であるというだけで、部屋を借りれないという現実を改善したい、という私の思いは、 まだまだ実現はされていません。理由はさまざまです。単なる人種差別、家賃を滞納する、ルールーを守 らない、生活習慣が違う等々。でも、家賃を滞納するパーセンテージは、日本人の方が多く、生活習慣に よるトラブルは、契約時における説明不足であると思っています。 今回は、韓国人という理由で入居を拒否された在日韓国人の女性が、家主を相手取って起こした訴訟 で、損害賠償が認められた判決をご紹介します。
婦人服製造販売会社(以下借主)が、2005年1月に不動産介会社を通じて入居を申込ました。
入居予定日は4月9日で、入居予定者はは韓国人女性でした。借主はその後、敷金と礼金、仲介手 数料等を払い、記名押印した賃貸借契約書を不動産仲介会社に提出しました。しかし、入居日の前日4月 8日、貸主は入居予定者が外国人であるとの理由で、契約を解除しました。入居直前になって外国人とい う理由で家主から契約を取り消され、入居予定者の韓国人女性は訴訟を起こしました。
外国籍を理由とした入居拒否をめぐっては、1993年に大阪地裁が「法の下の平等を定めた憲法
に反する」と違法性を認定しています。 家主側は 「直前に、入居者が韓国籍と知らされ、信頼関係を築くことが不可能と判断した。初めから知 らされていれば問題はなかった」 と主張しました。家主側の主張に対して、 裁判所は 「契約の審査は順調に進んでいた。しかし、合理的な理由がないにもかかわらず、家主は一方的に本件 賃貸借契約を、入居予定者が日本国籍ではないという理由で拒んだのは明らかである。よって、信 義則上家主は、借主の被った損害を賠償する責任を負う」 とし、民法上の不法行為に基づき、損害賠償の責任があると結論付け、家主に慰謝料110万円を 支払うよう命じました。 ※不法行為(民法第709条)とは。故意または過失によって他人の権利・利益を侵害するこ と。不法行為をした者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
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