そんな所さんちゃ〜んと来てくれました
松村先生と一緒に現地の畑で落花生を収穫
その場で調理して食べちゃいます
所さんと共に迎える『目がテン!』田舎暮らし収穫祭
お楽しみに
(山口)今回は三重県とフランスをつないでみたいと思います。
行ってみましょう!
海の向こうの大切な人に大切なものを届けます
今回の配達先は地中海に面したリゾート地南フランス
紺碧の海岸を意味するコート・ダジュール地方は美しい風景と温暖な気候からルノワールピカソシャガールなど巨匠たちが活動の地に選んだ…
ここに西洋絵画の修復師として活動する1人の日本人がいます
31歳でプロになった彼女
絵画コレクターも美術館も多いこの地で去年自らの工房を構えました
大学卒業後フランス語を学ぶ為両親には1年だけという約束で海を渡りました
しかしその後一生の仕事を見つけ現地の男性と結婚。
フランスで暮らすことを決意したのです
(父)…という気持ちはありますね。
(由佳さん)できればまあ…1年に1度ぐらい行ってあげたいんですけど。
1年の約束が気付けば18年
修復師として母として生きる娘に両親が届ける想いとは…
あっどうもこんにちは。
(母)こんにちは。
『グッと!地球便』の山口です。
どうもお世話になります。
こちらこそ今日はよろしくお願い致します。
お世話になります。
お世話になります。
お願いします。
(母)お願い致します。
娘さんの由佳さんがフランスで西洋絵画の修復師ということをなさってる。
あのそもそも修復師になるというきっかけっていうのはどういうことですか?まあそういう目的ではなくてですね1年間留学させてくれと。
でまあいいやろうと。
1年間だけやぞっていう話をしたんですけども1年の終わった折に帰った折に今度絵の勉強をしたいんでちょっと向こうの大学入りたいということでね。
留学で行かれたその1年の間に何かその絵に携わるきっかけがあったという事なんですかね?と思うんですけども。
ちょっと詳しいとこはわかりませんですけども。
わからないんだけど何か自分のやりたいものを初めて見つけたって娘が言ったんです。
それが修復師だったみたいです。
なるほどね。
今日はどういうとこ見てみたいですか?お父さん。
長いこと会っておりませんのでそして絵の修復をやってるということですから…。
ちょっとそういうとこが見たいなと思っております。
お母さんは今の気持ちどうですか?あっえっとご結婚なさってて。
私はまぁ娘はいいですけどやっぱり孫が…孫のことがね。
そうなるんですかね。
どのようにしてるか。
元気でやってるのか。
見てみましょうかね。
はい。
いってみましょう。
由佳さんフランスです。
グッと!
距離にして…
フランス南部風光明媚なリゾート地として世界的に知られるコート・ダジュールはその名の通り紺碧の海岸が続く美しいリゾート地
カンヌとニースの間小高い丘にあるカーニュ・シュル・メールはおよそ700年の歴史を持つグリマルディ城を中心に広がる小さな村
温暖な気候と大都市の喧騒とは無縁の美しい中世の街並みは名だたる画家たちに愛されてきました
巨匠ルノワールも晩年この村に移り住み数々の作品を生み出した1人です
村のシンボルグリマルディ城のすぐ傍にある由佳さんのアトリエを訪ねました
(スタッフ)おはようございます。
おはようございます。
(スタッフ)岩花さん。
はい。
(スタッフ)岩花由佳さん。
はいそうです。
(スタッフ)『グッと!地球便』です。
日本のご家族に…日本のご両親に頼まれてやってまいりました。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
こちらこそ。
はいそうです。
市から…。
(スタッフ)由佳さんはどういう仕事をされてるんですか?一般には…。
(スタッフ)絵画の修復?絵画の修復。
っていう作業や…。
っていう作業や…。
修復といっても絵画の状態によって方法はさまざまですが基本となるのはクリーニング作業
表面の汚れを取り除くだけで画家が描いた当時の色彩がよみがえって来るのです
今取り組んでいるのがこの作品
表面にある大まかな埃は取れるのですがよ〜く見ると小さなゴミがまだ付着しています
これを絵を傷つけないよう1つ1つ丁寧に取り除いていきます
彼女が使うこの道具。
実は手術用のメス
細かな作業に適していて修復師の間では一般的に使われているそうです。
さらに…
木の枠のフレームがあるんですけどとこのキャンバスの間に埃が溜まるっていう状態になってるんで…。
この絵画は長い年月部屋に飾られ今回初めて木枠から取り外されました
(スタッフ)38年分の…。
ゴミを取り除いたあと乾燥しているキャンバスの裏面にスポンジを使い水を含ませていきます
これはキャンバスのたるみを修復する作業です
大理石を重石に使いこの状態で1週間置くことで元の張りを取り戻せると言います
昼休み。
由佳さんがアトリエ近くのある場所に案内してくれました
(スタッフ)ここはなんですか?ここはグリマルディ城美術館になります。
モナコの王族の流れをくむグリマルディ家によって14世紀に建てられたグリマルディ城
現在は美術館として街の象徴にもなっており多くの観光客も訪れる名所です
ここに由佳さんが修復した絵画が展示されているそうです
80年前に描かれたピカビアの作品
実は以前別の修復家によって背景の色などが変えられオリジナルとは全く違う粗悪な修復がなされていたのです
修復が酷い修復のされかたで絵を上に重ねられててそれを取るのに大変な修復で。
由佳さんは2か月かけてオリジナルの絵の具の層を見つけ出し後で足された青みがかった部分を全て取り除いて鮮明だった元の姿によみがえらせたのです
なるたけオリジナルを残すオリジナルに近い状態で修復は少なくなるたけしないようにするって感じなんですけど。
そうですね自分としては完璧主義者なんで直せる限りは直しているつもりですけど自分で「もうこれで最後だ」って決められなくていつまでも続けてしまうような作業補彩とかあるんで自分で納得いける状態までは直してるつもりです。
修復師によってまったく違う印象の絵に変えられてしまう事もある絵画
由佳さんは時間をかけてよりオリジナルに近づける修復を心がけているそうです
そうした由佳さんの技術は評判を呼び隣町ニースの美術館からもこれまで18点の絵画の修復を依頼されました
工房から歩いて10分
中世の風情が色濃く残る通りに由佳さんの自宅があります
綺麗な…とこやなうわ〜いいとこ。
由佳さんの自宅は中世の風情が色濃く残る通りにあります
いいとこ。
どうぞ。
(外国語)
(スタッフ)こちらの方は?あセバスチャンです。
主人です。
(スタッフ)ハローハロー。
(セバスチャンさん)ハイ!コンニチハ。
この街は夫セバスチャンさんの生まれ故郷
築100年以上の建物を8年前にローンで購入しました
間取りは2LDK
現在夫と7歳の娘の3人で暮らしています
はい娘のケイラですがなんか恥ずかしがってますけどちょっと電気点けますね。
「宿題しなきゃいけない!」って言ってますね。
(スタッフ)こんにちは。
こっち向いて。
(ケイラちゃん)こんにちは。
恥ずかしいですね〜。
(ケイラちゃん)うん。
恥ずかしい恥ずかしい…。
コーヒーと氷ちょうだいハハッ!
(スタッフ)ハハハッ!
フリーランスの家庭教師として働くセバスチャンさん
もちろんケイラちゃんの勉強も見ています
その甲斐あって7歳になるケイラちゃんは飛び級で1つ上の3年生のクラスに通っています
由佳さんも小学生のころは勉強がよく出来たそうです
父親が厳しかったのと母親は過保護過保護過保護に育てるうちだったんで…。
厳しかった父親の元で育った由佳さん
大学卒業後1年だけという約束でフランス留学をさせてもらったのですがその約束は守れませんでした
良い仕事だなと思ってそういう仕事に就けたらなと思って。
修復師という仕事に魅了されフランスの美術の専門学校に入り直しさらに美術大学に進学
30歳を過ぎてようやくプロの修復師としてのキャリアをスタートさせました
たった1年のはずがもう18年
夫婦ともにフリーランスで収入も不安定なため日本にはもう5年も帰っていません
ケイラちゃんも赤ちゃんの時以来日本のおじいちゃんおばあちゃんと会っていないのです
♪〜♪〜
(拍手)弾けましたね。
…元気でね。
元気でね。
おじいちゃんおばあちゃん元気でね。
おじいちゃんおばあちゃん元気でね。
(外国語)♪〜
以前は自宅や美術館に出向いて修復の作業を行っていた由佳さんですがケイラちゃんも手が掛からなくなり今は工房だけで作業を行っています
なんかわからずにやってるって感じでできるのかなって思いながらでもなんとなくどっかではできると確信しながらでもちょっと心配しながら始めて最終的には何とかなってるんで。
工房を構えて1年。
知名度はまだまだ
家事と子育ての合間を縫ってのフリーランスでの修復活動ゆえ不安な部分も多いそうです
ちょっと今…。
この仕事だけでやっていけるように自立できるようにしたらいいんですけどやっぱり今のところそれがちょっと無理なんで翻訳とか通訳の仕事横でさせてもらったりとかしてなんとか生きてこうとまあ生活費を稼ごうと頑張ってるんですけど…。
この日は完成した絵を届けます
この絵は50年以上前に依頼者が両親から譲り受けたものだそうです
全体的に色が剥がれ落ちてしまった箇所が多く作者が描いてたものを想像し再現しなければならない非常に難しい作業でした
こういった作品の場合持ち主の思い入れが強いため一歩間違えれば作品自体を潰しかねません
作業に要した期間は2ヶ月
由佳さんは彩色を施し当時の姿をなんとか蘇らせました
しかし依頼者が納得するかどうかは分かりません
ドキドキすんな〜。
配達ですね。
ちょっと怖いですけど…。
日本ではほとんど運転したことがなかったという由佳さん
今はご主人に教えてもらって運転ができるようになったそうです
すごいですね。
(母)ああキレイね。
ニースの街を通り過ぎ海岸線を車で走ること1時間
小高い丘の上に立つ高級住宅街に向かいます
あっ…。
えらいことやなこれ。
すごいおうちやで。
小高い丘の上に立つ高級住宅街に向かう由佳さん
あっ…。
すごいおうちやでこれ。
すごいね〜。
依頼人は普段はイタリアのミラノに住んでいるご夫婦
ここは別荘だそうです
(外国語)
ミチェリさん夫婦は彼女の修復に納得してくれるのでしょうか?
(外国語)
(外国語)アハハ…。
イタリア人だから…。
新たな依頼も受けることができたようです
誠実な仕事が認められ1歩1歩前進する由佳さんですが今気がかりなのは両親のこと
フランスで暮らし始めて気づけば18年が経っていました
やっぱり…。
やっぱり色々病気っていうか…。
ありがとうございました。
…というその気持ちもねやっぱりお父さんお母さんのことご心配なさってるという…。
案外と想っていてくれたのかなと思います。
まあ非常に色んな部分でですね活躍してるみたいで…。
よかったね。
親としてまあ想像しとった以上にですねかなり難しい仕事をと思ってね逆に偉いなと…。
まあ親の方が言うのはおかしいんでしょうけど。
まあ昔から完璧主義者みたいなちょっと納得しない分は全然もうとことんやる方ですからまあその面もちょっと今の状況ではいいとこに表れてるんかなと思ってますけども。
それはあのお父さんが厳しかったっておっしゃってましたけども…。
(父)そうですね。
それはお父さんが仰ったからということじゃなくてですか?そこは…どうなんでしょうかね。
ちょっとそれ辺りは分かりませんけども。
いやホントに厳しいんです。
はい。
ニュースとかそんなん見れますけどあの漫画の本もダメでしたし…。
はあ。
とりあえずテレビはNHK。
はい。
フフフ…。
その娯楽というのがあんまりなくて…。
えっ?そんな時代…ですか?はい漫画の本なんてここのうちには無かったです。
ホンマっすか?普通ありますよね?でも結果として素晴らしい姿勢になってるとは思うんですけどね。
まあよかったんですかね。
はい。
う〜ん気になってたお孫さん久しぶりに拝見してどうでしたか?大きくなって大きくなって可愛くなって…ねえ。
たまらんでしょうね。
こう…こうしたいです。
うん。
この後お届けものさせていただいてるとこはいご覧いただきたいと思いますんで引き続きご覧ください。
それではいきましょう。
由佳さんフランスです。
グッと!
この日はハロウィンナイト
普段は静かな村に子どもたちの歓声が響きます
ケイラちゃんも魔女に仮装しました
(外国語)
(一同)ウオー!ウオー!ハハハ…。
(外国語)あっもらってきたんだ。
フランスに渡り18年
母として修復師として慌しくも充実した日々を送る由佳さん
修復師の中で…。
由佳さんに日本の両親から届けものです
(スタッフ)こちらに…。
なんか重箱みたいな…。
ハハ…。
何でしょう?
(スタッフ)こちらに…。
なんか重箱みたいな…ハハ…。
急須ですね。
嬉しいです。
父の実家辺りがお茶の産地なんで…。
届けものは地元三重県のお茶と急須のセット
たまにはふるさとのことを思い出して帰ってきてほしいそんな両親の想いが込められていました
「こっから来てるんだぞお前は」って「忘れるな」っていう意味だと思います。
(スタッフ)フフフ…どうですか?それを受けて。
うん忘れないですよ。
フフフ…。
(スタッフ)お父さんから…。
あっ…。
添えられていたのは父からの手紙
読みますか?日本にいたよりも今全然後悔もないですし幸せにやってるんですよ。
もう娘ができて幸せに暮らしているのでありがたいと思います。
で安心してほしいと思います。
(スタッフ)またいつかというか…。
またいつかはい行かせていただきます。
いつか近いうちに…。
あっ…ねえ。
(2人)ありがとうございました。
いやもう…「今で幸せです」っていう風にねおっしゃられるっていうことは…。
親としては何よりです。
そうですよね。
好きな仕事をですねまあ続けてくれたらなと…。
それと孫がちょっと日本語覚えてほしいなと思います。
ハハハ…。
お母さんがフランス語覚えるっていう方向は…。
いやいや全然ダメです。
ないんですか?選択肢としては…。
お孫さんに日本語を覚えて…。
はいもう私は無理だから…。
日本語で会話したいと…。
はい。
(高木)ザ・京都っていうところが私たちいいですねお正月早々。
(田中)本年もどうぞよろしくお願いします。
昨年はほんとお世話になりまして。
2016/01/10(日) 10:25〜10:55
読売テレビ1
グッと!地球便【1年の約束が18年…南フランスで絵画修復師になった娘へ】[字]
海外で頑張る日本人に家族の想いを届けます▽ルノワールゆかりの南フランスの田舎町で絵画修復師になった娘▽1年の約束が気付けば18年…両親が今、娘に伝えたい思いとは
詳細情報
出演者
山口智充
番組内容
日本を飛び出し、海外で生きる多くの日本人。その国にしかない技術を求め、修業に出る者。大恋愛の末、海外に嫁ぐ者。会社を辞めて、異国で第2の人生を送る者…。そんな彼らには遠く日本で暮らす家族がいて、お互いの間には様々な想いがあります。この番組では、そんな“想い”を、「日本の家族から贈り物を届ける」という方法で繋いでいきます。海外で奮闘する日本人の姿…、そして遠く離れたからこそ分かる家族の絆を描きます。
ジャンル :
バラエティ – トークバラエティ
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