今回の料理:かまぼこのマリネ
私たちの得意技
枝元 今の時期、おせち料理で使ったかまぼこが余っているお宅もありますよね。たまには薄ーく、ぴらぴらに切ってみると、意外とおいしい。
西原 地元では、商品にする時にできる切れ端をまとめて売ってたな。
枝元 へえ。なんかいいなあ。
西原 ゆで卵入りかまぼことご飯で、私らは大きくなりました。お兄ちゃんは小学校の時、給食の時間になると、天ぷら屋にじゃこ天を取りに行ってた。100個くらいを2人で「うんせ、うんせ」って運ぶの。
枝元 途中で転んだりしたら大変だあ。でも、すり身って日本人の味覚をすごく支えてきたんですよね。そしてセロリも同じく薄切りに。
西原 かまぼことセロリ? 私なら、一生考えつかない組み合わせ。
枝元 これが相性いいんですよ。お酢とハチミツ、ハーブを振って。ああ、いい香り。
西原 女子好きのする可愛い一皿。うん、お酢のすごく優しい味がする。
枝元 オイルとお酢のおかげか、かまぼこが締まりますよね。
西原 ひと味違って、洋風の味。こんな食べ方があるとは。
枝元 私、「夜中のちくわ」(昨年12月13日付「おかん飯」参照)と一緒で、カロリーを控えたいときはかまぼこも食べます。
西原 ちくわとかまぼこは常備菜ですよ。うちでは、おなかがすいたら通りすがりに冷蔵庫を開けて、カッと食べてまた戻す、っていうのがかまぼこのあり方。
枝元 私ね、でっぱった歯でかまぼこにみぞを掘るのが得意です。
西原 私はね、板についたのを「あー」って歯でこそげるのが得意。
枝元 こうやって何が得意かっていうのを明かしていくと、私たちは面白いけど、きっと世のひんしゅくを買いますよね。
西原 昔、炊飯器に直接手をつっこんで食べたって漫画で描いたら、すごく怒られた。だけどさ、仕事で10時間座りっぱなしなんだよ? 飯を食う時くらい立ってたいんだよ!
枝元 10時間!? これは魂の叫びだね。読者の皆様、どうぞ許してやってください!
【構成・中川聡子、写真・関口純】
かまぼこのマリネ
材料〈各2人分〉
- かまぼこ 50グラム
- セロリ 1本
- 黄パプリカ 1/2個
- A(オリーブ油大さじ2と1/2、ハチミツ少々、酢かワインビネガー大さじ2)
- お好みで、粗びきコショウ、オレガノ、パセリ、バジル、ローズペッパーなど
作り方
- かまぼこをごく薄く、そぎ切りにする。パプリカも縦半分に切り、薄切りに。セロリは斜め薄切りにする。
- ボウルでAを混ぜ、1.を入れて全体になじませる。お好みでコショウやハーブを振る。
*かまぼこはサンドイッチに入れてもおいしい。薄くそぎ切りにして、色付くまで揚げ焼きしたり、炒め物に入れたりしても。
西原理恵子と枝元なほみのおかん飯、単行本第2弾が発売!
この連載の単行本第2弾「親子でがっちょりおかん飯」が毎日新聞出版から12月10日に発売されました。掲載した41のレシピのほか、西原さんと枝元さんがお薦めの食材や料理道具9アイテムを紹介しています。西原さん描き下ろしのカットも見逃せません。
オールカラー128ページ、950円(税込み)です。
みんなのごはんでも紹介してきた人気レシピの数々。ぜひ、手に取ってご覧ください!
リクエスト募集します!
【西原理恵子の「おかん飯」with枝元なほみ】では、全国の読者の皆様、生産者や食に関わる方々から、「この食材でレシピを考えて」「ぜひ食べてみて」というリクエストを募集します。野菜、魚介、肉、加工食品、調味料など食材のジャンルは問いません。自慢の一品を「おかん飯」でアピールしてみませんか。
応募はメール(onna@mainichi.co.jp)か、郵便で、〒100-8051(住所不要)毎日新聞生活報道部「おかん飯」係まで。