(あさ)亀助さん笑て!
(亀助)笑てて…。
(新次郎)ほれ動いたらあかんで。
加野屋にはめでたい事が続き一家に榮三郎の嫁さちが加わりました
さちでございます。
どうぞよろしゅう。
(友厚)おおよう来てくれはりました。
こらビューティフルな奥様や!
(笑い声)
(友厚)これで八代目も安泰ですな。
(榮三郎)へぇ。
ますます精出して励まして頂きます。
うん。
さちが来てまた加野屋の所帯が大きくなりました
(よの)ええことええこと。
ようよう普通のお嫁さんが来てくれましたわなぁ。
(かの)ほんにほんに。
そやけどさち様の事は何とお呼びしたらよろしんやろか?若奥さんはあささんがいてますさかいなぁ…。
(雁助)そやけど若ない奥さんの方を今更若奥さん言いますのもな…。
(弥七)そら違いないわ。
(笑い声)楽しそうやこと。
ただいま。
ひゃ〜おあさ様が炭坑からお帰りだっせ!ほらほら…。
ほんまにもう…。
お帰りやす。
お帰り。
そやけどあささん。
あんたそないに貫禄ありはって到底若いとは言われしまへんなぁ。
へ?
このころからあさは「奥さん」。
さちは「若奥さん」。
よのは「大奥様」と呼ばれるようになりました
奥さ〜ん。
奥さん!ん?お勘定見てもらえますか?あ…へぇ。
奥さん。
もう若ない…びっくりぽんや。
・「朝の空を見上げて」・「今日という一日が」・「笑顔でいられるように」・「そっとお願いした」・「時には雨も降って」・「涙も溢れるけど」・「思い通りにならない日は」・「明日頑張ろう」・「ずっと見てる夢は」・「私がもう一人いて」・「やりたいこと好きなように」・「自由にできる夢」・「人生は紙飛行機」・「願い乗せて飛んで行くよ」・「風の中を力の限り」・「さあ心のままに」・「365日」・「飛んで行け!」・「飛んでみよう!」・「飛んで行け!」・「飛んでみよう!」
それから1年が過ぎ…
ただ〜いま。
(千代)お父ちゃんお帰りなさい。
もうじきごはんの支度できんねんで。
そうか。
千代。
これええやろ?ままごとに使いなはれ。
まあきれいな葉っぱはん。
おおきに。
へぇ。
千代は数えで6歳となりました
(かよ)お母ちゃん頂きます。
(みよ)頂きます。
へえ〜今日は千代がお母ちゃんしてますのか。
へぇ。
よっしゃほな行ってきます。
へ?お母ちゃんどこ行かはるの?今からなぁうち炭坑行かなあかんねん。
お土産買うてきますよってな。
はぁ〜こらこら…。
加野屋一丸となって復興に腐心した加野炭坑はその後の亀助夫婦の働きもあって少しずつ収益をあげられるようになってきました
亀助さんふゆおおきに。
損は出てまへんな?へぇ。
今月もどないかなりましたわ。
2人はいつもここまでは仲がよいのですが…
銀行作る支度始めまひょ!そないな支度はやりまへん。
もう日本には100を超える銀行が出来てます。
大阪ではうちとおんなじ両替で生き残った蓮池屋さんが銀行始めはりましたし呉服屋の瓜口さんまで…。
よそはよそ。
うちはうち。
うちはようよう爆発した炭坑の借金返し終わるかどうかいうとこなんだっせ?せやさかい準備だけでも始めたいんだす。
加野屋が炭坑の立て直しに何年も苦労してる間に世の中にはほんまにぎょうさんの新しい商いが生まれました。
綿糸やらメリヤスやらマッチやらせっけんやら…。
また始まってしまいましたんか。
へぇ。
毎日ほんま飽きもせんと。
せっかく新しい商いが生まれてもようけ潰れてしもてるのはみんなお金持ってへんさかいだす。
ええ銀行作って志のある人にお金貸して手助けする。
これからのお金の流れはそないあるべきだす。
その貸したお金は誰が保証するんだすか?へ?いやそやさかいそれは…志があったら…。
志だけでお商売なんかでけしまへん。
「わて志ありますあります!」言うてくるやからに「はいほんならどうぞ頑張って」言うて全部お金貸しとったらそれこそ加野屋は一気に破産だす!そやけど…成功したら返してもろて…。
その貸した相手が成功するかどうかどうやって見極めはる言わはるんだすか?その審査の基準は!?それは…そやさかい相手の目ぇ見て!ヒヒヒヒ。
今日も始まりましたで仁王様のにらめっこが。
へぇ今日はどっちが勝ちますやろなぁ。
はぁ?アホ言うてますがな。
…で榮三郎。
お前はどない思てますのや?へ?わてだすか?せや。
八代目はお前やよってな!
(たたく音)へぇ!わては…。
わてはこの身代を先代から任された身ぃだす。
200年続くのれんを守るためにも志いう曖昧なもん相手にこの店を危険にさらす訳にはいかしまへん!よっ!よう言わはった!さすが八代目!おおきに。
おおきにおおきに。
そやけど両替屋いう商いはもう昔のもんだす。
ん?なんぼ江戸の昔に栄えてもお大名や藩がのうなってしもた今の時代にはもう合うてまへんのや。
銀行に変わる事がでけへんかったらいずれ加野屋は…!いや…今日はうちの負けだす。
すんまへん!もっとちゃんと考えときますさかい。
さあ働きまひょ!
(一同)へぇ。
やっぱり諦めたりしはりまへんわなぁ…。
そらそやろなぁ。
銀行への思いを捨てきれないあさは独自に勉強を重ねていきました
千代かよちゃんみっちゃん行ってきます。
(かよみよ)行っといでやす。
お母ちゃんも一緒に七夕の飾り飾りまひょ。
やぁもう七夕かいな…。
昨日お正月みたいに思えんのになぁ。
よっしゃ帰ってきたら飾りまひょ。
お母ちゃんなぁ今日は五代様のとこ行ってお商売のお話せなあきまへんのや。
うん…。
うん堪忍な。
クマ頼むわな。
(クマ)へぇ。
さちさんもよろしゅう。
お早うお帰りやす。
お早うお帰りやす。
へぇ。
(みよ)千代ちゃん続きやろう。
あさが出かけた大阪商業講習所は五代たちが開校した大阪のさまざまな会社の経営陣となる人材を養成するための商業の学校です
お家で商いをしている者もいるかも分からへんが今までの事は一切忘れて新しい商いのやり方を学んでこれから世に広めていくのが自分たちの役割や思てほしい。
(一同)はい。
はぁ。
こないして若い商人が育っていったら大阪も安泰だすなぁ。
うちも若い頃こないなとこで学ぶ事ができたらもうちょっとうまい事商いできたかも分からしまへんなぁ。
せやけど何でだす?何でせっかくお商売学べるいうのに一人もおなごの生徒はいてへんのだす?はぁ?おなごが共にいたら風紀が乱れますから。
何でだす?何で男とおなごが一緒にいるぐらいで風紀が乱れますのや!アホらし。
アホらして…。
五代さんめ…どこ行きはったんや!ああ…。
うん。
摩のお酒は香りもええし五臓六ぷにしみますなぁ。
そうでしょう!日本酒もウイスキーもまっこてうまいがこれにかなう酒はありもはん!摩言葉や!このお酒には摩言葉が合いますなぁ。
フフフ。
(美和)どうぞ。
この摩のたき物もよう合います。
おお来た来た!どれどれ。
お越しやす。
(山屋)こんばんは。
こんばんは。
お〜っ!またお二人で飲んではりますのか。
へぇへぇ。
あ…加野屋さんまた五代様の話にいっちょかんで北海道で新しい商い始めるつもりだすか?はぁ?北海道?何の話だす?
(笑い声)商いの事は知らんてか。
(笑い声)そやけどここはなぁ来るだけで聞きたい話がた〜んと聞けてなお師匠はんにはええとここさえてもらたって感謝しとりまんねんで。
そないな事言うてもろてうれしおます。
こっちゃへどうぞ。
へぇへぇ。
そういえば新次郎さん。
我々はお酒の話はしても商いの話はいっぺんもした事ありませんなぁ。
そうだすなぁ。
五代さんと話が合うのはお酒の好みだけだすさかいな。
(笑い声)そうだすなぁ。
わてがこないしてお酒飲んでられるのも五代さんがあさを一人前の商人に育ててくれはったおかげだすよってなぁ。
おっ!ひょっとして英語分かりはるんですか?いいや。
まさかまるで。
(笑い声)ほんま食えないお方や。
(笑い声)けどなぁそないゆうたらあさがどこ行っても五代様とはちょっとも会われへん言うてぼやいてましたわ。
そうですか。
近頃こっちの仕事は部下に任せてますからなぁ。
あっ…せや。
新次郎さん。
あの2人ももう「あささん」「美和さん」と呼び合う仲です。
私ももう五代さんはやめてくれはりませんか。
はぁほな何て呼んだら?友厚ですから…トモちゃんと。
へ?私もシンちゃんと呼びますさかい。
シ…シンちゃんトモちゃん?はい!はぁ〜そうだすか。
ハハハ…。
はっはぁはぁ…。
(笑い声)はぁ?
(笑い声)冗談です!五代とお呼び下さい。
(笑い声)何をけったいな冗談言いはりますのや!びっくりしてしまいましたがな。
すいません。
あなたの困る顔が見てみたなってしまいました。
あまりにいつもひょうひょうとしてはるさかい。
わてはひょうひょうやのうてふ〜らふ〜らだすわ。
はぁびっくりした。
うんうん…おいしいこと。
そやけどシンちゃん。
へぇ。
あささんはきっとこんなもんやない。
これから大阪や日本かて変えられるお方や。
私はそれを応援したい。
見守りたいんです。
ほ〜う。
あの学校見たらやっぱり五代様の考えてはる事はすごいて思たわ。
(うめ)へえ〜。
五代様いうのはほんま大阪の恩人だすなぁ。
へぇどないしたらこのご恩返せますのやろ?やっぱり加野屋をもっと大きゅうして…。
あかん。
またおあさ様の商い病が!なぁお母ちゃん。
ん?どないした?千代。
何で…何でだす?何でだす?何でお母ちゃんは普通のお母ちゃんと違てるの?へ?なぁ何で?何でだす?あ…。
元何でどす娘のあさもこの千代の思わぬ「何でだす?」は突然すぎたのでした
ここのぼっていいのかな?お〜っ!2016/01/11(月) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 あさが来た(85)「大阪の大恩人」[解][字][デ]
あさ(波瑠)は、五代友厚(ディーン・フジオカ)から学び、銀行づくりを進めていると、娘の千代からある質問を投げかけられ、当惑してしまう。
詳細情報
番組内容
榮三郎(桐山照史)の嫁、さち(柳生みゆ)は、しとやかな女性でよの(風吹ジュン)は大喜び。一方、あさ(波瑠)は懸命に働き、炭坑を軌道に乗せ、銀行づくりを進めていた。あさは、大阪経済を発展させている五代友厚(ディーン・フジオカ)を尊敬していた。そして新次郎(玉木宏)は、五代友厚(ディーン・フジオカ)と交友を深めて…。ある日、働いてばかりいるあさに娘の千代は、ある質問を投げかけるとあさは…。
出演者
【出演】波瑠,玉木宏,ディーン・フジオカ,山内圭哉,友近,桐山照史,野々すみ花,柳生みゆ,楠見薫,竹下健人,南条好輝,旭堂南陵,郷原慧,風吹ジュン,【語り】杉浦圭子
原作・脚本
【作】大森美香
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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