玉置浩二33年目の新境地〜フルオーケストラと夢の競演〜 2016.01.11


歌唱力で言ったら日本一じゃないかなとボクは思ってますねまああそこまでフェイクがうまい方もたぶんいないと思うし……アーティストじゃないかなと思ってますね
ことし6月8日東京赤坂にある「サントリーホール」
オペラやクラシック音楽を上演するコンサートホールにその男は現れた
1982年に「安全地帯」でデビュー
圧倒的な歌唱力と存在感で多くの一流アーティストから称賛を受ける男がデビュー33年目にして初のフルオーケストラコンサートに挑戦
新たな境地を切り開こうとしていた
♪〜泣かないでひとりでほゝえんでみつめてあなたのそばにいるから夢にまで涙があふれるくらい戀はこわれやすくて抱きしめる腕のつよさでさえなぜかゆれる心をとめられないでも泣かないでひとりでほゝえんでみつめてあなたのそばにいるから唇をかさねてたしかめるのに夢の続き捜すのうつむいてひとつの夜にいることもきっとあなたは忘れているもう泣かないでひとりでその胸にときめく愛をかなえられたら飾らないことばでなくせない心でひとつになれる泣かないでひとりでほゝえんでみつめてあなたのそばにいるから♪〜悲しみにさよなら
(拍手)
ライブハウスなどの運営を行う「ビルボード」が新しい音楽文化の発信を掲げ3年前から始めた試みそれが…
異なるジャンルの音楽を掛け合わせ新たな世界を創造する
これまで日本を代表するポップス界の担い手がここで新しい音の世界を創り上げてきた
そして今回玉置浩二に白羽の矢が
2月8日から6月8日の最終公演まで4か月間全国7都市9会場で初のクラシックコンサートツアーが行われた
壮大なオーケストラをバックに一度は歌ってみたかったという玉置
今回のコンサートは彼のアイデアで安全地帯の曲と玉置のソロの曲による2部構成
選曲も自分で行いヒットナンバーばかりを並べた
その意図は…
「これだ」ってちょっと…このオーケストラじゃなかったらボク歌ってなかったでしょうね安全地帯の曲をこんなふうにだから…
今回のコンサート制作でのいちばんのポイントは玉置の曲をクラシック調にどうアレンジするかということ
それを手がけたのが山下康介さん
オーケストラの編曲と聞いてたくさんの楽器をイメージしていたが使っていたのは意外にもパソコン1台
この…
実際どのようにアレンジするのか見せてもらった
(山下さん)こちらに音符を打っていきます♪〜
(山下さん)今オーボエという楽器で書いていましたけどもこれを再生することもできてしまいますねこれにほかの楽器を重ねてみましょう
(山下さん)これバイオリンヴィオラ…
(山下さん)これをさっき書いたオーボエこれを一緒に鳴らすとどうなるかというと…♪〜まあこういう作業でアレンジを組み立てていくと
使用した楽器は20種類以上
アレンジに4か月も費やした
…っていうのは非常にまあアレンジャーの腕の見せどころというか自分なりにはすごくいろんな思いを込めてね書けたなぁという気持ちはやっぱりありますけど♪〜なぜなぜあなたはきれいになりたいの?その目を誰もが見つめてくれないの?夜は気ままにあなたを踊らせるだけ恋の予感がただかけぬけるだけ♪〜誰かを待ってもどんなに待ってもあなたは今夜も風は気まぐれあなたを惑わせるだけ恋の予感がただかけぬけるだけ♪〜
(拍手)僕がいるんだみんないるんだ愛はここにある福岡にあるみんないるんだ愛はここにある札幌にある
南は福岡から北は札幌まで全国を縦断したクラシックツアー
玉置のふるさと北海道ではこの人の姿も
玉置の母房子さん
息子の晴れ姿を見に旭川から駆けつけた
いつまでたっても死ぬまで子どもっていうことで…
遠く離れて暮らす母にまた1つ親孝行ができた
最終公演・本番を翌日にひかえたこの日演奏を務める東京フィルハーモニー交響楽団との音合わせが行われた
国内でもっとも古い104年の歴史を持ち海外からも高い評価を受ける日本を代表するオーケストラだ
指揮は今回の音楽監修も手がける大友直人
22歳の若さで指揮者としてデビュー
世界の名だたるオーケストラを指揮してきた一流マエストロだ
日本のクラシック界の才能が玉置のために集結した
(拍手)
リハーサルが始まった
当然本番ではないためオーケストラはラフな格好
だが玉置はこのためだけに衣装に着替え本番さながらに臨んでいる
才能ばかりが注目されがちだが歌への真摯な姿勢にわれわれも驚かされた
そんな玉置を見つめる1人の女性
妻でタレントの…
実は今回ツアーすべてに帯同し夫を精神面でサポートしている
思ったよりプレッシャーはあるんですね最初はヘーイ!って出てってイエーイ!とかってこうやっているうちに調子出してってこれはバッていって…ダーッっていって…いきなり最初の頭から全部見られてる感じがしますからね
クラシックは…
日本屈指のボーカリストでさえ初めてプレッシャーを感じたと言う
「こんなオレってダメな奴だったっけ?」ってうちのカミさんに言うと「うんダメだよ」って
(笑い声)「その代わり歌うとすごいよ」って言うから「そうか…」って言ってやはり本人も一人の弱い人間なのでなるべくはげますようにしてましてやっぱりちゃんといい歌を歌えた時は必ずいいよってマルを出したりオッケーとかやるともうはげみになって頑張って歌ってくれるので
今回初となるクラシックコンサートで玉置を感動させたのが音の響き
生演奏が基本のオーケストラホールでは…
音にこだわりを持つ玉置にとってその響きは心にも響いた
やっぱあるのとないの…オーケストラのは絶対あるんでこのおかげで初めてやれた…これだけコンサートやってたのに行かなかったですからね
実は最終公演の舞台となるのは日本でいちばん音が響くと言われるサントリーホール
消え入るようなピアニッシモの美しい響きを隅々まで伝えるためぶどうの段々畑をイメージした「ヴィンヤード」という形を日本で初めて採用
世界的な指揮者あのカラヤンが響きのすばらしさに「まるで音の宝石箱のようだ」と評したほどだ
その響きを作った人物の一人が国内外の一流ホールの音響設計を手がける…
壁の角度ですねお客さまに反射音が届くようにそれも客席全体に届くようにということでその角度を細かく調整してるわけです
コンピューターが今ほど発達していなかった30年前にばく大な費用をかけ10分の1の模型を作成
光を音に見立てその反射を測定し反響板の角度を一つ一つ調整
気の遠くなるような実験を繰り返すことで理想の響きを追求した
海外のオーケストラが来てもそこに通用するような…
その情熱が完成から30年近くを経過した今でも日本一と評される音の響きを維持し続けているのだ
あすの本番では玉置の日本一の歌声にどんな響きをもたらしてくれるのか
最終公演の前日リハーサルの最後の曲に井上陽水と2人で歌った名曲…
今日のささやきと
実はこの曲玉置の豊かな声量にほれこんだ指揮者大友のアイデアで玉置がオペラ歌手同様マイクを使わず生声で歌う演出になっているのだ
ツアー当初は一部のパートのみを生声で歌っていたがそれぞれのホールの響きに感銘した玉置の希望でツアー終盤は全編生声で
リハーサルではホールごとに響きを確認しながらマイクの位置を探る玉置の姿が
夜空をたださまようだけこれだな!
最終公演は日本一の響きを誇るサントリーホール
玉置も期待を寄せる
だから…どうなるんでしょうね!わかんないですねどうなるか夢あこがれをいつまでもずっと忘れずに
ついにこの日がやってきた
舞台となるのは日本一の響きを誇る…
本番10時間前
朝から大勢のスタッフが準備に追われていた
実はこの公演に向け舞台チームはある秘密兵器を用意したという
玉置の歌を盛り上げるために必要なムービングライト
スタッフも玉置のために全力で応えようとしているのだ
会場に玉置がやって来た
(スタッフ)ちょっと寂しさもありますね寂しいよねでも全力を出し切ったしね
リハーサルが始まった
大勢が一度に集まることが難しいオーケストラでは通常リハーサルは事前と当日の2回だけ
勝手の違う玉置にとっては厳しい環境だ
順調に進んでいたリハーサル
だがそれは突然起こった
指揮を担当する大友の様子がおかしい
演奏中にもかかわらず突然ステージを下りる
客席に座り演奏を聴き始めた
いったい何が?
大友が指摘したのは玉置の足元に置かれたスピーカー
・聞いてます
(大友さん)ここから出してたら同じなんだよね・出てるんですね…
(大友さん)出てる
玉置が歌いやすいようにオーケストラが奏でる音をスピーカーから返していたのだがその音が大きすぎるという
まったく意味がない
大友からスタッフへ厳しいことばが
だがそれは観客に最高の音を届けたいという思いから
もちろんその気持ちはスタッフも同じ
本番ギリギリまで音の調整が行われた
♪〜
そして…
・あっそうですか・かなり抑えてますけど全然大丈夫
大友からOKが
スタッフも胸をなで下ろす
やっぱりいい緊張感うん僕もそういうの見たいんですよ
最高の音を届けたい
コンサートに関わるすべての人たち共通の想いが込められたステージが完成した
会場は玉置の珠玉の歌声と壮大なオーケストラの共演に期待を寄せる2,000人の客で埋め尽くされた
玉置浩二初めてのフルオーケストラコンサート最終公演の幕が上がる
(拍手)
まずは玉置のソロの名曲「田園」がオーケストラによる序曲として披露された
♪〜♪〜♪〜
(拍手)
玉置が呼ばれた
はい行きます
ついに夢の舞台へ
玉置浩二デビュー33年目で初めてとなるフルオーケストラコンサートが開演した
(拍手)
まずは玉置の名を世に知らしめた安全地帯最大のヒットナンバー「ワインレッドの心」
♪〜もっと勝手に恋したりもっとキッスを楽しんだり忘れそうな想い出をそっと抱いているより忘れてしまえば今以上それ以上愛されるのにあなたはその透き通った瞳のままであの消えそうに燃えそうなワインレッドの心を持つあなたの願いが叶うのに今以上それ以上愛されるのにあなたはただ恥らうより手立てが無くてあの消えそうに燃えそうなワインレッドの心を持つあなたの願いが叶うのに
(拍手)皆さんビルボードクラシックスへようこそいらっしゃいました
(拍手)私が玉置です
(拍手)きょうこうしてサントリーホールフィナーレの本当に満場のお客さんもお迎えできて本当に感無量ですありがとうございます
(拍手)皆さんのすばらしい人生の1ページにきょうはなるように最愛を持って歌いますのでどうぞビルボードクラシックス心ゆくまでご堪能ください
(拍手)♪〜さよならだけ言えないままきみの影の中にいま涙がおちてゆくつめたくなる指・髪・声ふたり暮らしてきた香りさえが消えてゆくもうFriend心からFriendこのままでFriendやさしくもうFriend心からFriendいつまでもFriend今日からFriend♪〜
(拍手)♪〜あんなにも好きだったきみがいたこの町にいまもまだ大好きなあの歌は聞こえてるよいつもやさしくて少しさみしくてあの頃はなにもなくてそれだって楽しくやったよメロディー泣かないであの歌は心から聞こえてるよ♪〜
(拍手)
玉置浩二デビュー33年目で初挑戦となったフルオーケストラコンサートは全14曲を熱唱
ずっと信じてた信じてた
さめやらぬ感動と興奮が会場を包み込んだ
やまぬ熱い拍手に応え再びステージへ
(拍手)
アンコール
♪〜
玉置浩二ソロ最大のヒットナンバー…
♪〜石コロけとばし夕陽に泣いた僕夜空見上げて星に祈ってた君アブラにまみれて黙り込んだあいつ仕事ほっぽらかしてほおづえつくあの娘何もできないで誰も救えないで悲しみひとつもいやせないでカッコつけてないでやれるもんだけで毎日何かを頑張っていりゃ生きていくんだそれでいいんだビルに飲み込まれ街にはじかれてそれでもその手を離さないで僕がいるんだみんないるんだ愛はここにあるサントリーホールにある♪〜
(拍手)
玉置が得意のフェイクで観客を沸かせた
いよいよ最後はあの曲
日本一の響きを誇るホールと日本一のボーカリストがマイクを使わず生声で歌い上げる
夜空をたださまようだけ誰よりもあなたが好きだからステキな夢あこがれをいつまでもずっと忘れずに♪〜今日のささやきと昨日の争う声が二人だけの恋のハーモニー♪〜夢もあこがれもどこか違ってるけどそれが僕と君のハーモニー夜空をたださまようだけ誰よりもあなたが好きだから二人の夢あこがれをいつまでもずっと想い出にイェイイェイェーイ真夏の夢あこがれをいつまでもずっと忘れずに♪〜
(拍手)
観客が一斉に立ち上がった
玉置も思わず笑みが
(拍手)
ふだんは経験することのないスタンディングオベーション
玉置へ向けられた鳴りやまぬ喝采こそがコンサート成功の何よりの証しだ
・もう一回行きますよ〜もう一回行こう!
カーテンコールのため再びステージへ
拍手を送り続ける客席の中に妻の姿を見つけた
ありがとう!
玉置浩二初の挑戦は大成功で幕を閉じた
ほんとに玉置さんありがとうすごいよかったですありがとうございましたほんとにすばらしかった
(大友さん)これはもう絶対続けないとねいやいやでもね…いやいや…お疲れさまです玉置さんありがとうございましたありがとうございました
(拍手)玉置さんと出会えてねボクはうれしいですよほんっとにもう感動感動です感謝と感謝と…それしかないですけど…続けなきゃいけないなと思いますボク本当になんか真面目に言うんですけど…救ってくれた感じがします自分がなんか目標見失いかけたときにビタッ!っときたいつまでも何かにしがみついてたらたぶんそれに出会えなかったと思うんですよ捨てて新しいところ行こう!っていうまさにそんな出会いだったホントにあのありがたいしだから思いっきりボクは歌えばいいんだっていう野球でいうとピッチャーやってるって感じです投げ抜くぞ最後まで!っていうリリーフはいらねえみたいなね♪いつまでもずっと忘れずに2016/01/11(月) 15:00〜15:55
テレビ大阪1
玉置浩二33年目の新境地〜フルオーケストラと夢の競演〜[再][字]

玉置浩二の名曲が、日本を代表する指揮者大友直人らクラシック界最高の名手により新しく生まれ変わる!半年にも及ぶコンサートに密着し、彼の素顔に迫る!

詳細情報
番組内容
「ワインレッドの心」「田園」「悲しみにさよなら」「夏の終わりのハーモニー」…彼の軌跡を彩る名曲が、日本を代表する指揮者大友直人らクラシック界最高の名手により新しく生まれ変わる!番組では札幌から福岡まで全国で行われたコンサートに密着。約半年に及ぶ取材で意欲的に音楽活動を行う彼の素顔に迫る!

出演者
出演 玉置浩二 徳永英明
ナレーター 窪田等
制作
【製作】テレビ大阪
ホームページ
www.tv−osaka.co.jp

ジャンル :
音楽 – 国内ロック・ポップス
音楽 – クラシック・オペラ
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32118(0x7D76)
TransportStreamID:32118(0x7D76)
ServiceID:41008(0xA030)
EventID:49247(0xC05F)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: