趣味どきっ! 恋する百人一首 第6回「オクテな地味女・紫式部」 2016.01.11


キャベツの甘みがギュッと凝縮。
寒い日にうれしい一品です。
「恋する百人一首」の道案内人をしております山口仲美です。
よろしくお願いいたします。
休んでいても休んでいなくても恋は恋。
今も昔も恋は恋。
ごきげんよう壇蜜です。
息をしていても息をしていなくても恋する時は恋したい…。
ごきげんよう大久保佳代子です。
今回は「源氏物語」の作者紫式部に注目です。
お二人は「源氏物語」っていうとどういう内容の物語と思っていらっしゃいますか?漫画でね「あさきゆめみし」という漫画が出てきた時にどっぷりはまって光源氏に。
光源氏がいろんな女の人をこうあっちゃこっちゃあっちゃこっちゃやる話。
イケメンやりたい放題みたいな。
そう。
そういう恋をいっぱい描いてる作者って結構恋愛経験豊かだと思いません?まあないと書けないんじゃないですか…?参考にするべきものがあったとしか思えない。
でも実際の作者っていうのは現実の恋愛がすごく下手なんですよ。
え?紫式部さん?奥手なの。
それでね非常に内向的な人。
ほお。
それで真面目な女性。
え〜っ!意外でしょ?今日はそんな話をしようというわけです。
それでは紫式部の極上の一首をご紹介しましょう。
「紫式部」。
これは大切な人と巡り会った一瞬の時の気持ちを詠んだものです。
ややではこの歌を現代に置き換えたミニドラマをご覧下さい。

(キーボードを打つ音)
(ドアチャイム)
(咲良)やだ…懐かしい〜!でもだいぶ雰囲気変わっちゃったな。
(店員)いらっしゃいませ。
何名様でしょうか?2名様。
こちらへご案内いたします。
(良平)咲良が好きそうなかわいい店だよな。
(咲良)でも改装したっぽい。
高校生の頃ねよく来てたんだ。
(薫)
それは変わり果てた高校時代の同級生咲良だった
ここのシフォンケーキまだあるかなめっちゃおいしいの!そう?うん!
太ったから一瞬分からなかったけどやっぱり咲良に似ている

咲良と私は親友だった
咲良ほんと天才的に絵うまいね。
絵だけだよ〜。
薫ストーリー作るのすごい上手じゃん!え〜そうかな?そうだよ〜。
…あっ!ねえ今度2人でさ共作しない?私が絵描いて薫がストーリー作るの。
いいね!それ!でしょ?
ところがその夢を実現する前に咲良は漫画雑誌の新人賞で受賞した
サイッテー…。
薫…。

あの日以来咲良とは疎遠になってしまった。
仲直りしたい気持ちもあったけど素直になれなかった
(店員)失礼します。
やだぁ変わってな〜い!おいしそ〜!また太るぞ〜。
半分にしといた方がいいんじゃない?
(咲良)ちょっとぉ〜!
(笑い声)
(店員)1,500円になります。
(ドアチャイム)
(店員)500円のお返しです。
薫?やっぱり薫だ!咲…良…?そう!覚えてる?15年ぶり…だよね。
すっごい久しぶり…!信じられない…。
まだこの辺に住んでるの?ううん連休だからちょっと実家に遊びに来てるだけ。
そうなんだ…。
だいぶイメージ変わったから分かんなかったよ。
太ったって言いたいんでしょ。
フフフ…。
薫は…そんなに変わってないね。
いやぁ…やっぱだいぶ老けたでしょ…。
あ…薫小説家になったんでしょ?まああんま売れてないけどね…。
何言ってんの!結構有名じゃん!同級生の子とか騒いでたよ?「薫が有名人になった!」ってさ。
咲良は?あれから漫画描いてないの?漫画は大学に入ってから描くのやめたんだ。
今は見てのとおり主婦やってる。
あんなにうまかったのに?もったいない…。
私なんてただの趣味だから…。
プロの世界は厳しいってよく分かったし。
私ね薫の小説ずっと買ってるの。
うそ…。
うそじゃないよ!そうだ。
サインして?うん。
やったぁ!すっごいうれしい。
宝物にするね?うん。
そんないいもんじゃないけどね…。
じゃ。
邪魔してごめんね。
ごめんね!あの時…無視してごめん…。
私こそ…ごめん…。
残念だなぁ。
咲良と一緒に漫画作りたかったよ。
じゃあね。
うん…じゃあね。
遅くない?
(咲良)ごめんお待たせ。
高校の時の親友に会ったからさ。
えっ!あそう?
所帯じみた背中が切なく感じた
幼友達との関係ですよね?最後の「所帯じみた背中を見て切なく感じた」って言ってまあニヤッというか笑ってる表情がどっちなんだろうと思って。
私勝ってると思ってるのか…。
でもそんな単純な気持ちじゃないだろうしなとか…。
いや〜でも15年前とその現在の姿でよくあんな似てる人それは探してこれたなって。
すごい。
ドラマの制作部門はすごい。
そこに感心したんですね?幼友達…恋じゃないんですよね?恋の歌じゃないんですよね?でもね恋にも思えるというので出したんですよね。
偶然巡り会ってその人かどうか分からない間に雲に隠れちゃった夜半の月のようにあの人は去ってしまったよという意味なんですね。
そうするとこれは詞書っていって歌がどういう時に詠まれたかっていうのが書いてある詞書があるの。
それによると幼なじみの女友達に会って詠んだよっていう事なんですが。
これ詞書なくすとね男の人への歌とも読めるわけ。
元彼とか…。
そう。
それで再会…。
たまたま巡り会ってあの人かどうか分からないうちにあの人行っちゃったっていう歌にも取れると。
紫式部って藤原為時の娘じゃない?で恋愛下手なんだけど頭がよくってで謙虚に振る舞う事ができる人なの。
「振る舞う」っていう意味は後で言いますけど実際は謙虚じゃないのよ?でも非常に謙虚に奥ゆかしい人に振る舞う。
見た目はどうだったんですか?あの〜見た目は良くない。
え〜ブス?…うん。
少なくとも美しくはない。
はあ〜。
それで体も痩せている。
では早速紫式部のたくましい女の生き方をご紹介いたしましょう。
「超年上の夫と結婚」。
へえ〜。
「超権力者の誘いもかわす」。
「アバンチュールは物語で」。
「リア充の浮かれ女に厳しい」。
藤原宣孝っていう人と結婚したんだけど彼女はこの夫と非常にうまくいって百年も生きようねなんて仲良しなんですよ。
じゃあよかった。
それで女の子1人産みました。
でも結婚生活楽しい時期2年っきゃ続かなかった。
えっ!なぜ?夫が亡くなった。
あら〜!残されちゃったわけ。
自分の子供と自分で。
それで悲嘆に暮れてたんだけれどもまあ喪失感を埋めるために「源氏物語」の最初の方の巻を書きだしたの。
へえ〜。
そうしたらそれが大評判になって。
なるほど!道長の耳にも入った!それで道長が自分の娘の彰子の教育係にいいっていうんで紫式部は彰子に仕えた。
そのあと道長の庇護を受けながら「源氏物語」を完成した。
「超権力者の誘いもかわす」っていうんですけれども超権力者っていうのは道長の事ね。
道長はやっぱりちょっかい出したいわけですよ。
それで梅の実があったらねその下に紙があったんですよ。
その紙にこんな内容の歌を書いて式部に渡すんですね。
「お前は『源氏物語』なんかを書いてるんだから浮気者とか好色者っていう評判が立ってるからお前を見る者はそのまま行き過ぎる事はあるまい」と言ったら彼女はこう言ったの。
何何?私まだ人になびいた事などございません。
なのに誰が私を好色者と言いならしたんでしょうか?心外ですわ!あ〜!ここに「すきもの」ってあるでしょ?はい。
道長も「お前は好き者と言われてるから」って言った。
好色者っていう意味ですよね。
もう一つ意味が掛かってる。
梅の実の下にあった事を思い出して。
え?紙が?あっ「酸きもの」?そう!酸っぱいもの。
梅干し。
(2人)あ〜!だから掛けてるのね。
だから「すきもの」っていうのは酸っぱいもの。
梅干し。
それから「口ならす」っていうのも掛詞でね「言いならす」の他に梅干し食べるとどうなる?酸っぱくてパッパッパッて口を鳴らすっていう意味が掛かってるの。
面白〜い!結構面白い歌なんですよ。
面白い!うん。
こんなやり取りをして超権力者の誘いをうまくかわしている。
頭良くて才女で文才があるから男の人も寄ってきてくれるっていう。
顔だけじゃないと。
「アバンチュールは物語で」。
現実は恋愛下手でしょ?だから物語の中で彼女はアバンチュールをするのね。
「源氏物語」にはたくさんの女性が登場するんだけれども紫式部の等身大の登場人物がいるんですよ。
えっ誰ですって?え〜とね空蝉。
あっ!人妻。
すごい年の離れた夫と結婚しちょっと体も痩せていてあまり美しくないんだけれども上品で奥ゆかしいって人物設定なんですよ。
それはまさに紫式部。
ほんとだ。
そのまんまだ。
どういうアバンチュールを「源氏物語」でさせたか?光源氏が方違で紀伊守の家に行った。
そしたらここに空蝉が来合わせていた。
そしたらね空蝉の方は光源氏が泊まってるって聞いても光源氏なんて身分も違うし関係ないわっていうんで夜になったらさっさと寝ちゃったの。
光源氏は自分の部屋で人恋しいわけよ。
あら〜。
であの人妻を口説こうかと思うわけ。
ほお!それで空蝉の寝ている部屋のふすまを開けたら鍵を掛け忘れていたためにするするっと開いちゃったの。
あら都合よく。
うん。
それで光源氏は空蝉を抱きかかえて自分の部屋に連れていって口説くの。
わ〜。
行きずりの恋心ではありません。
君の事ず〜っと前から好きだったんです。
口説くねぇ。
こうして会えたのは前世からの因縁なんですと口うまく口説いて一夜の契りを結んじゃったの。
光源氏身分高いから空蝉なんて一夜の女としてもいいぐらいなわけですよ。
でも光源氏は家に帰ってみたら何か弱竹のような女性で奥ゆかしい感じがするんでもう一度会いたいと思ったの。
光源氏は懲りずに今度は空蝉の弟君を手なずけて小君っていうんだけど。
「お姉さんの寝室に案内しろ」と。
あららららら。
空蝉が寝ていたらいい匂いがしてきたの。
あっ!光源氏かもしれないと思って上に着ている着物は全部脱いで下着だけでパーッて逃げちゃったの。
…え?上の着物脱いで?あのね十二単って重いのよ。
それを着ていると逃げられないの。
なるほど。
スポンッていう感じ。
そういう感じなんですよ。
空蝉っていうのはね蝉の抜け殻っていう意味なの。
あだ名なの。
空の蝉って事ですよね。
そうそう。
でその着物を家に持って帰って匂いなど嗅いで人柄を懐かしんでいる。
その事を歌に詠んで小君に渡してお姉さんに渡してくれって言ったら空蝉は涙に暮れるの。
すごいよね。
自分がそれ一番いいストーリーの運びじゃないですか。
自分の妄想でね?自分主人公にして。
で一回自分逃げたりしてでもずっと思われてるって。
とんだ妄想ですよほんとに。
着物まで持ち帰られてますから。
ね!匂い嗅がれてる自分を想像して書いてるわけじゃないですか。
私なんてモテるんだろうって。
(笑い声)では大久保百人一首まいりましょう。
べろん。
フッ…。
何?ピンチの男の人を助けに行って恋が生まれる。
はあ〜。
普通でも逆じゃない?すごい母性愛というか。
何かすごい。
絶対バイクなんですよ。
で助けだして第三ふ頭あたりで「危ないとこだった。
でももう大丈夫」。
全然…ピンとこない…どうしよう。
大久保ちゃんだよ?大久保ちゃんね〜。
男友達なんですよもう長年。
十年来の。
でほんとに引っ越しをしなきゃいけなくなった時にその男友達に引っ越しを手伝ってもらって。
いつも近くにいる人だなって思いながらも恋愛感情はないんだけどうちの両親も来て…。
あるよ少し。
いやちょっと…先生私の妄想に入ってきてるから今!そのまあ両親も来て手伝ってて私戻ってきてじゃあみんなでおそば食べ行こうといって引っ越しそば食べてるとまあ私がいてその男友達がいてここに両親がいてね。
「この子も40過ぎてね〜仕事ばっかしててね〜ほんとにもう誰でもいいから誰かもらってくれればいいのにね」みたいな事言うとその彼が「僕はいつでもいいんですけどね」って…。
はぁっ!ウフフッ!すごいすてきな妄想!おそばのつゆカターンッてなる!うん。
カターンッて!「あ〜あ〜」って。
…っていう。
「リア充の浮かれ女に厳しい」というんですけれども「紫式部日記」の中で清少納言の悪口も言ってるのね。
面白い。
清少納言って得意ぶって漢詩文を書き散らしてるけどよく見ると誤りだらけよ。
え〜!自分の方がよく知ってるわ。
こういう女のね将来は悪いに決まってるわよ。
未来まで案じちゃった!そう。
すごいの。
だから謙虚に振る舞ってるんだけど実は心の中は自負心と競争意識がいっぱいある人なの。
負けず嫌いで。
そう。
和泉式部の悪口も言ってるの。
あら何て?和泉式部って異性関係がだらしないわね問題よ。
だけども即興的に詠む歌はいいわねと。
でも歌の古典の知識もないし和歌の本当の知識もないからこっちが恐れ入っちゃうような歌人じゃないわね。
何世紀も超えて言った悪口が…。
紫式部をやってきましたがいかがだったでしょうか?今の自分と重ねてもちょっと分かりますね。
やっぱ人に嫌われたくないんでいい顔してますけど実際私も裏で人を妬み…。
えぇ〜!酒飲んで悪口は言ってますし。
でも文才があれば立派な人に口説かれる事がある時代もいいなとは思いました。
壇蜜さんは?そうですね私も「陰では言ってる」っていう言葉に「え〜」って言ったけどよくよく考えてみれば私結構赤裸々な日記を書いてお金もうけしてるのに今気づきました。
(笑い声)一番たち悪いぞ〜。
お金もうけして〜。
正直ですごい気に入ったわ。
だからそういう素養があるんだなって…。
じゃあいっぱい気付かされちゃったわけだ。
そうですね。
結構多かったかもしれない!
(テーマ音楽)2016/01/11(月) 21:30〜21:55
NHKEテレ1大阪
趣味どきっ! 恋する百人一首 第6回「オクテな地味女・紫式部」[解][字]

壇蜜と大久保佳代子が百人一首の恋の歌を学び、ディープな女子会トークを繰り広げる。和歌を現代に置き換えたミニドラマで、千年の時を越え「恋する気持ち」がよみがえる…

詳細情報
番組内容
百人一首に残された歌を手がかりに、紫式部の恋愛事情をひも解く▽あの「源氏物語」を書いたということは…恋愛経験も豊富?時の権力者・藤原道長からの誘い…今で言えば「セクハラ」?あなたなら、どうする?▽日記から読み解く「オクテな地味女」の実像とは?謙虚に振る舞うことができる賢夫人タイプ ▽ドラマ【めぐりあひて見しやそれともわかぬ間に 雲隠れにし夜半の月かな】 幼なじみと久しぶりに再会。女どうしの友情は…
出演者
【講師】埼玉大学名誉教授…山口仲美,【出演】壇蜜,大久保佳代子,宮下ともみ,奈良望美,原慎一,安田愛里,遊馬萌弥,【声】永野宗典

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸
ドラマ – 国内ドラマ
バラエティ – トークバラエティ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

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