ベーコンのうまみがからんで香ばしい炒め物です。
(テーマ音楽)「すてきにハンドメイド」今月のテーマは「暮らしを彩る針仕事」。
つなげて作るキルトのバッグや心地よい手触りのさるのぬいぐるみふんわり刺しゅうで花のブローチをご紹介します。
1回目の今日は手縫いで作るチュニックです。
実はこのチュニック元は着物。
しかもほどいて仕立て直すのではなく表地と裏地を一緒に切って縫えばできてしまうんです。
汚れや傷みなどで着るのを諦めていた着物をチュニックに大変身させてみませんか?「すてきにハンドメイド」です。
今回は中山エミリさんがお休みのためこの方にお越し頂きました。
奥野史子さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
奥野さんはお正月に着物などを着られましたか?今年も着ましたしできるかぎりお正月は年始めなので気持ちを引き締めていきたいなと思ってます。
すてきですね。
いざ出してみると虫食いや傷みがあってって事…。
あると思います。
ありますよね。
シミがあったりね。
でもそこで処分してしまうのはもったいないという事で今着物のリメイクがはやってるんです。
そうですね。
そこで今日はこちらのチュニックをご紹介します。
「これ着物?」というふうに一見…。
かわいいですね。
すごくとっても何か柄もすてきですしね。
そうですね。
では早速教えて下さる方をご紹介します。
手芸家の高橋恵美子さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今ではホントにふだん着として着物って着る事が少なくなってますからこういう形でリメイクできるのはいいですね。
そうですねおうちにお持ちの方も多いと思うんですね。
やっぱりとても美しい素材なので誰にでも簡単にチュニックができる方法を今日はお教えしたいと思います。
高橋さんこちらの着物なんですけれどもこれどういった素材なんですか?こちらの着物は「銘仙」という素材です。
大正の終わりぐらいから昭和の初めぐらいにとてもはやったふだん着の着物なんですね。
ちょうどそのころはやったモダンな柄や華やかなかわいらしい柄が多いんですね。
一瞬着物って分かりませんでしたもんね。
分からないですね。
そして私たちも実は着物をリメイクしたチュニックを着させて頂いているんですけれどもまず奥野さんの…。
私のは?こちらの着物は「ちりめん」ですね。
ちりめんというのはとても柔らかくてトロリとして落ち感があるんですね。
とてもきれいな体に合ったシルエットが出ます。
とても何か柔らかくて温かいし軽いしいいですね。
ちょっと長めの丈なのでパンツに合わせるのにいいと思います。
これはいつごろのものなんですか?そうですね30年くらい前の着物だったと思います。
へ〜すてきですね。
それがこういうふうによみがえるんですね。
私が着させてもらってるのがまたすてきな素材…。
そうですね。
いいものってのがちょっと分かるんですけれども。
こちらは「大島つむぎ」というつむぎですね。
つむぎはとても軽くてシワになりにくいんですね。
旅の時とかすごくいいんですよ。
こちら短めの丈でスカートに合わせやすくなってます。
すごいすてきですね。
素材の感じがとてもいい。
大島つむぎとちりめん。
いろんな着物でできるものなんですか?着物の素材によっていろんな表情を楽しんで頂けると思います。
高橋さんなぜ着物をリメイクしようと思ったんでしょうか?そうですねおうちにやっぱり着物がたくさんあるのとやっぱりふだん絹を着るという事はあまりないですよね。
やっぱり絹を着るぜいたくさというのは味わって頂きたいんですね。
そして高橋さんと言えばやはり手縫いですけれども今回ももちろん手縫いなんですよね?そうですね。
着物はもともと手縫いでできているもので。
絹というのはとてもデリケートな素材で扱いが難しいんですね。
手縫いで縫ったらそこのところも丁寧に上手にできると思うんです。
思いを込めて1針1針ねいいですね。
そうですね。
では今回のチュニックのポイントを伺っていきたいと思いますがポイントは「形を生かす」という事なんですよね。
まずは着物の形の説明からお願いします。
着物はいろんなパーツからできています。
まず小袖襟身ごろおくみというふうにできてるんですが今回はこれを全部バラバラにするのではなくて1か所襟とおくみを外すだけなんですね。
通常リメイクの時はね全部ほどいて…。
一度ほどくという感じ。
…布にしてからというのが普通ですよね。
そうですね。
1か所だけでいいんですか?1か所だけなんです。
全部ほどくと結構大変なんですね。
ほどいてみたらとても丁寧なものなので1か所だけで作っていきます。
ではどこをほどくかをこちらで説明して頂きたいと思うんですが。
まずは?まず襟とおくみをほどきます。
ここですね。
この部分をほどく。
次にすそをカットします。
ここをカット。
これは布の…。
この時…そうですね。
この時裏布も一緒にカットしてしまいます。
ポイントです。
そうですね。
次は袖下です。
こちらですね。
袖下を両方…。
袖下を切ります。
すごい。
形になってきましたね。
最後にえりです。
えりぐりをカットします。
えりぐりを…広くなった。
あらこういう事なんですね。
という事は着物の上の部分だけをそのまま使うと。
そうです。
もうこれで何かチュニックの形が…。
なってますね。
見えますね。
裏布は先ほど切ってしまうという事だったんですけれども上の方の裏布は生かすんですかそのまま?そうですね。
そのまま生かして作ります。
やっぱり裏布のある洋服ってなかなか作るの難しいですよね。
大変です。
でも裏布がついてればとても滑りもいいし温かいし。
着物はせっかく裏がついているので今回はそこを生かそうと思いました。
奥野さんの今袖のところなんですけれども折り返していますがこれまさに…。
そのまま使ってるんですよね。
そうなんです。
この着物って裏布をチラリと見せるおしゃれを楽しむものなのでとても美しくできてるんですね。
ここをそのまま使う事によって袖口のおしゃれを楽しむ事ができます。
ホントにいいアクセントになっていてピッタリですよね。
これを是非生かして作って頂きたいと思いますが。
早速作り方のVTR見ていきましょう。
まずは裁断の方法からご覧下さい。
まず裏布からほどいていきます。
おくみの裏布から縫い目を開いてほどいていくんですがこの赤い線のラインのところをほどいて下さい。
これとても注意してもらいたいのはほどきやすいところからはさみを入れます。
無理に引かないで引けるとこだけ引いてはさみを入れます。
古い着物によっては裂けてきますのでここは丁寧に仕事をして下さい。
おくみがほどけましたら次はえりを続けてほどいていきます。
えりの部分も先ほどと同じようにはさみを入れたら開く。
はさみを入れたら開くという事でほどいていって下さい。
次は表です。
表もほどきやすいところからはさみを入れて下さい。
丁寧に仕事をして頂きたいと思います。
おくみとえりが取れたところです。
裁ち方図はご覧のとおりです。
すその線を描きます。
両側が前になるんですが前のところが少し下がっています。
すその線の周りに両側に待ち針を打っていきます。
この時待ち針は裏布も一緒にしっかり留めておきます。
このまま裏布も一緒に裁断していきます。
ちょっとはさみを入れるのはドキドキすると思いますが裏布も一緒にカットしてしまいましょう。
これですそが裁てました。
そで下の印も図のように描いて下さい。
こちらも両側にしっかり待ち針を打って裏布も一緒にカットします。
この描いた線なんですが反対側を描く時に同じになるようにこのカットしたものを裏返しにして当てていきます。
こうして線を描くと上手にできますね。
同じものが上手にできるんです。
こうしてそで下をカットしました。
えりぐりはこういうふうにまっすぐ切れているんですがここの前の部分をまず合わせます。
後ろの開きの部分も合わせて待ち針を打ちます。
こうして前と後ろに待ち針を打ったものに型紙を載せてえりのラインを描きます。
型紙は背縫いと肩山に合わせて下さい。
丸く反対側も描いて下さい。
そうしたら3センチ残してえりぐりのラインの下のところを並縫いで縫い合わせます。
これは表布と裏布がずれないようにするためなんですね。
線の周りをグルリと並縫いして下さい。
並縫いしてからえりぐりを裁断します。
これで全ての裁断ができました。
裏布をそのまま生かして。
一緒に切る時に緊張しそうですけれどもね。
そうですね。
そこだけ思い切っていけばできそうです。
えりぐりの部分にポイントがあるそうですね。
ちょっと見て頂きたいんですけど着物っていろいろなサイズになってますのでこの「えり肩あき」という部分がこの型紙より大きい時があるんですね。
そういう場合はどうしましょうと思ったらえりをちょっとずらして大きく描いて下さい。
出来上がりちょっと大きくなるんですがこの着物を生かして作るのでその辺はちょっと臨機応変に形を描いて下さい。
分かりました。
裁断ができましたので次は縫う工程ですね。
縫いにくいところもあるかもしれませんが1針1針ゆっくり縫ってって下さい。
では完成までをVTRでご覧下さい。
これから縫うために必要な用具です。
カットしたところがほどけてくるんですね。
それなので5センチぐらいを並縫いで押さえておきます。
裏布も一緒に縫っておきますね。
補強縫いするところはえりぐりわきすそになります。
前中央のこの部分を縫い合わせていきます。
まず初めに表布だけを縫い合わせます。
表布を中表に合わせて待ち針で留めます。
その時の縫い代は裏布の縫い代と同じ部分を縫い代にして下さい。
縫い始めは返し針を2針します。
ここから「返しぐし縫い」という方法で縫っていきます。
普通に並縫いを3針縫います。
そうしたら一旦糸を引いて頂いて1針戻ります。
1針先に出すんですね。
このまままた3針縫って1針返す。
これを返しぐし縫いと言います。
こうして縫うとところどころに返し針が入って縫い合わせが丈夫になります。
次は裏布を縫い合わせます。
裏布の縫い代も表と同じように片側だけを折っておきます。
もう片側はそのまま倒して折った方を上にして重ねます。
この部分をまつっていきます。
初めにこうして玉留めをしまいましょうね。
そうしたら裏布だけをすくうんですね。
表に出ないように裏布だけをまつっていきます。
こうして少しすくって折り山に出してきます。
こうして丁寧にまつっていって下さい。
これで前中央が縫い上がりました。
共布のそで下の布でバイアステープを作ります。
えりぐりの周りの大きさに作るんですが2.8センチ幅をはぎ合わせてえりぐりの大きさに作っておきます。
両側を折って1.2センチ幅に仕上げておきましょう。
バイアステープはえりの表からつけます。
スタートするところは肩山から1センチ折って始めていきましょう。
こうしてえりの大きさに合わせて丁寧に待ち針を打っていきます。
折り山の部分を並縫いで縫い合わせます。
えりぐりの周りをグルリと並縫いで縫って下さい。
終わりのところは1センチ重ねておきます。
次に裏に返して縫い代をくるみます。
初めにこうして玉留めをしまってスタートします。
この時に注意して頂きたいのは縫い目が表に出ないようにしたいんですね。
それなのでこの並縫いの縫い目の内側をすくうようにします。
こうするときれいに仕上げる事ができます。
これでえりぐりが出来上がりました。
先ほどと同じように中表に返しぐし縫いで縫っていきます。
次に裏布を重ねてまつります。
そで口のこのほどけているところがあるんですね。
ここのところもまつっておきましょう。
着物はこうしてわきのところが開いていますね。
この部分をとじていきます。
この部分は「コの字とじ」という方法でとじていきます。
コの字とじというのはこうして折り山のところを両側すくっていくんですね。
こうしてすくっていって糸を引いて頂くと…。
縫い代が隠れて縫い目も隠れてきれいな仕上がりになります。
矢印の順番でコの字とじをしましょう。
次に裏布の方もコの字とじでとじておきましょう。
すそに出来上がり線を描きます。
まず出来上がり線で折ります。
次にその半分を折ってすその部分を並縫いで縫っていきます。
すその周りをグルリと縫ったらチュニックの完成です。
できましたね。
今これ着せて頂いているんですけれどもこれ正しいサイズの測り方というのがあるんですよね。
そうなんですねこの着物の幅をそのまま生かして作るので幅が合わないと上手なものにならないんですね。
それなのでまずこうして着物を羽織って下さい。
羽織ったらこのおくみとえりは取ってしまうのでおくみのとこで折ったら突き合わせてみて下さい。
この時に少し腰回りに余裕があればこれはチュニックに向いている着物だという事なんですね。
なるほど。
おうちにあるものをそのまま羽織ってみてこうやって羽織ってるだけでは分かりにくいのでここおくみのところを合わせるという事が大事なんですね。
そうですね。
これで体に合っていればチュニックができるという事です。
ちょっとゆとりがあった方がいいですね。
そうですね。
でも自分一人でちゃんとサイズが確認できるのでやりやすい方法ですね。
そうですね。
そしてこうやってサイズが合うものが見つかったらそのまま置いておくのはもったいないですよね。
そうです。
とてもねきれいなものなのでやっぱり生かしてもらいたいんですよね。
おうちにね眠ってる美しい着物ってたくさんあると思うんですね。
それでやっぱり手縫いで丁寧に少しずつ着物を洋服に作り替えるという事を楽しんで作って頂きたいと思います。
さてここからは今月21日から開催されます「第15回東京国際キルトフェスティバル」についてお送りしたいと思います。
今年のポスターはこちらになっています。
わ〜いいですね。
奥野さんこのイベントご存じですか?いや私…。
もちろん知ってるんですけど関西に住んでるのでなかなか行く機会がないんですよね。
すごい大きな…。
そうなんです。
会場で。
そうなんです。
こちらのイベントの中では「パートナーシップキルト」という展示があるんですけれども20センチかける20センチのキルトトップを番組内で募集致しましてそれを2メートル台のキルトに仕立てていくという展示があるんですね。
今年のテーマは「ミュージック」という事で。
楽しそう。
何と…。
そうなんです。
8,850点もの作品ご応募頂きました。
そんなに頂いたんですね。
そうなんです。
すごいですね。
2メートル台のキルトに仕立てた実物が今スタジオに飾ってあります。
こちらになります。
すごい。
この大きさ。
圧巻ですねこれ。
そうなんですよ。
え〜すごい。
ミュージックという事でホントにさまざまな皆さんのそれぞれのミュージックがあるんですけれども。
見ていると何か踊りだしたくなるような。
楽しいですよね。
高橋さんいかがですか?何かすごく個性的なキャラクターが多くて楽しいですね。
ホントにいろんなものがありますけど何か気になるものあります?これはちなみに…。
それエミリちゃんが作った作品なんですよ。
そうなんです。
分かりますかこれこれ。
ちなみにこの下のやつは吉井さんが…。
そうなんです。
紛れ込ませて頂いてるんですけども。
こうしてこう自分のものを探すというのも一つのだいご味としてすごく楽しいんですが。
今年はですねキルト作家の小関鈴子さんの監修で作られたんです。
この日はですね8,850枚のキルトブロックをどのように配置するかという作業をされているところです。
すごいたくさんの中からね。
ボランティアの方にもサポートして頂いてこれが74点のキルトに仕立てられていくんですね。
小関さんはこうして1枚1枚チェックをして配色などを見て下さったそうです。
すご〜い。
でも自分自身の作品が会場のどこにあるのかを探しにいくっていうのもねうれしいですよね〜。
すごい。
すばらしい。
ホントに。
この1枚がこれだけ大きいのでこれが74枚並ぶ事をご想像頂くとどれだけの…。
すごいスケールですね。
そうなんですよスケールの大きさが伝わるかと思うんですけれども。
この「東京国際キルトフェスティバル」は…是非皆様足を運んで頂ければと思います。
高橋さんありがとうございました。
(テーマ音楽)2016/01/14(木) 11:30〜11:55
NHKEテレ1大阪
すてきにハンドメイド「着物が大変身!手縫いのチュニック」[字]
デザイナーの高橋恵美子さんが着物をリメイクした手縫いのチュニックを紹介する。基本作品は平織りの絹織物・銘仙を使用。着物の特徴を生かしたデザインなので作りやすい。
詳細情報
番組内容
デザイナーの高橋恵美子さんが登場。着物をリメイクした手縫いのチュニックを紹介する。基本作品は平織りの絹織物・銘仙を使用。着物の元の形と裏布を生かすことで、リメイクしやすい作品になった。もともと着物は手縫いで作られているので、リメイクする際も手縫いに向いている。元の縫い目を利用してリメイクするのが作り方のポイントだ。和を意識する機会の多い1月にぜひ作ってみてください。
出演者
【講師】手芸家・デザイナー…高橋恵美子,【司会】奥野史子,吉井歌奈子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – ファッション
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
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