家庭で使う電気は電力量計で測り電気料金は電力量に応じて決まります。
明けましておめでとうございます。
1月1日お正月の天気をお伝えします。
冬型の気圧配置は一時的にゆるんで日本海側の雪も弱まってくるでしょう。
全国的に風も弱まり…。
(関口)何やってるの…?んっ?いつからこれ天気予報の番組になった訳なのよ。
隊長こんにちは。
どうですか?私のお天気おねえさん様になってましたか?お天気おねえさん?はい。
あのニュース番組の気象キャスターの事言ってる訳?そうですよ。
まあ今まで大気の事とか雲の事とかしっかり勉強してきたので私にもお天気おねえさんになれるチャンスがあるかなと思って。
子供の時憧れてたんですよねお天気おねえさん。
垣内隊員にそんな夢があったとはね。
でも隊長。
こうやってこう原稿読んでみるとですねよく分からない言葉があるんですよ。
はっ?例えばこの……ってこの「ゆるむ」って何ですかね?駄目じゃん。
あんたそれ分からないで今読んでた訳なの?まずは形から入ろうかと思って。
じゃあ今回は季節で変わってゆく天気について詳しく見てきましょうか。
はい。
じゃあ今回のテーマは「風がつくる世界の気象」です。
はい。
まあざっくり言うと晴れとかさ雨とか暑いとか寒いとかねそういう天気気象は風が決めてるっちゅう事なんです。
んっ?風ですか?ええ。
お天気を決めてるのは雲じゃないんですか?その雲をつくり出すのが風なんですよ。
ふ〜ん。
では風を理解するためのキーワードいつものように3ついきましょうね。
お願いします。
1つ目は…。
はい。
これはみんな風に関係してるって事ですよね。
関係してございますよ。
じゃあまず最初のキーワードからいきましょうか。
隊長。
その気団っていうのは何なんですかね?気団っていうのは空気の集まり空気の集団の事でございますよ。
うんなるほど。
こちらご覧下さいませ。
これは日本の天気に影響を与えている主な気団ね。
シベリアの方にある気団をシベリア気団。
オホーツク海の方にあるのをオホーツク海気団。
それから小笠原諸島方面にあるのが小笠原気団。
それから大陸の南にあるのを揚子江気団といいます。
季節ごとに…んっ。
大きくなったり小さくなったりってどういう事なんですかね。
あとですよ気団とその今日のテーマの風っていうのはどう関係してるんですか?まあまずは風がどうやって生まれるのかこちらを調べてみましょうね。
はい。
今日は市川隊員にお願いしてございますよ。
おっお願いしま〜す。
お願いしま〜す。
地球調べ隊隊員の市川です。
今回はまず海辺で風の向きを調べる事にしました。
砂浜に置いた風向風速計。
風の吹いてくる向きを示しています。
昼間は海から陸に向かって風が吹いていました。
で日が落ちて暗くなると昼間とは逆。
風は陸から海に向かって吹くようになりました。
う〜ん。
風っていろんな方向に気まぐれに吹いてるって訳じゃないんですね。
気まぐれなんかじゃありませんよ。
うん。
昼と夜で風の向きが変わったのにはちゃ〜んと理由があるんですから。
何だと思いますか?えっ…。
昼と夜で変化する事といえば明るさでしょ。
うん。
あと…気温も変わりますよね。
あんたそういうとこの勘いつもいいのね。
当たりですか?当たりですよ。
(正解チャイム)本当に勘がいい。
あのね確かに気温変わりますね。
これね風向き調べた場所のその日の気温と風の向きをグラフにしたものですよ。
ここ…グッと気温が下がり始めてますよね。
その夕方5時に風の向きがガラッと変わってます。
…っていう事は風の向きと気温は関係があるって事ですね。
そのとおりなんですねえ。
じゃあどんな関係があるのか引き続き市川隊員の調査見てみましょうか。
はいよろしくお願いしま〜す。
それでは風の向きと温度の関係を調べてみようと思います。
昼間海から風が吹いている時地面の温度は21度。
一方海の水温は18.9度。
陸の方が温度が高くなっていました。
夜はどうなんでしょうか?昼間と違って海の方が少し高くなっていました。
太陽が出ている昼間陸地は海より暖まりやすいので陸地の空気の温度が海に比べて高くなります。
暖められた空気が上昇して地上の空気が少なくなったところに海からの冷たい空気が流れ込んできます。
一方夜になると海は陸よりも冷えにくいので海の方が暖かくなります。
海の上の空気の上昇が多くなりそこに陸から空気が流れ込んできます。
実験で確かめてみましょう。
仕切り板の付いた水槽を用意しました。
左側には空気の動きを見やすくするため塩酸とアンモニア水を入れて塩化アンモニウムの白い煙を出します。
次にドライアイスを入れて空気を冷やします。
これで水槽の左右に冷たい空気と暖かい空気ができました。
仕切り板をゆっくり上げます。
すると冷たい空気が暖かい空気の下に潜り込んでいきます。
これが地上に吹く風。
こうした空気の動きが風の正体なんです。
…っていう訳ですね。
そういう事。
暖かい空気は軽いんで上昇しますわね。
冷たい空気は重いから下に行きますわね。
うん。
で下にたまった冷たい空気行き場を求めてどこ行くっつったら暖かい空気がこうやってどいたとこですね。
そこにスッとこう潜り込んでいくって事ですな。
なるほど。
風が生まれる理由はよく分かりました。
では気団の話に戻りますか。
気団。
はい。
気団ってえのは…でこの気団それぞれ性質が違うんです。
んっどんな違いですか?そうですね。
大きな違いは陸の気団なのか海の気団なのかって事かな。
陸か海かって事ですね。
うん。
確かに違いますもんね。
シベリア気団と揚子江気団はこの陸の気団でオホーツク海気団とこの小笠原気団は海の気団ですよね。
そうですね。
じゃあね垣内隊員。
まず冬から考えてみましょう。
うん。
冬に最も温度が低いのはどの気団だと思いますか?え〜っと陸と海を比べると陸の方が海よりも冷めやすいでしたよね。
はいはい。
だから大陸にあってしかも北の方の気団つまりこのシベリア気団が一番冷たい気団だと思います。
大正解。
おお〜。
(正解チャイム)…という事はさねっ。
こうなる訳だ風は。
うん。
冷たい陸の気団のシベリア気団から暖かい海の方へっちゅう事ですな。
冬の冷たい北風っていうのはこの風だったんですね。
そういう事。
へえ〜。
じゃあ今度夏はというと大陸がどんどん暖まってこのシベリア気団いなくなっちゃう。
うん。
一方でですよこの小笠原気団は大きくなります。
う〜ん。
どうなるのっつったらこういうふうに風の向きが南西寄りの風になるんですよ。
ふ〜ん。
こんなふうに夏と冬に……の事をモンスーンというんですね。
ふ〜ん。
季節風とも呼ばれてます。
九州北部を中心に集中豪雨が発生しました。
1時間に100mm以上という強い雨が降り河川の氾濫土砂崩れ住宅の倒壊など大きな災害をもたらしました。
実はこれアジア・モンスーンと呼ばれる季節風がもたらした雨なんです。
夏インドユーラシア大陸は暖まり空気が上昇します。
すると大陸よりも温度が低いインド洋から大陸に向かって強い風が吹きます。
これがアジア・モンスーンです。
アジア・モンスーンはヒマラヤ山脈にぶつかってそれより北へは進めません。
そこで東に大きく進路を変えます。
ちょうどその頃日本の周辺ではシベリア気団が姿を消しオホーツク海気団と小笠原気団が勢力を強め力のせめぎ合いをしています。
どちらも譲らないので境界部分では空気は上に逃げるしかありません。
こうして帯状の雲ができます。
これが梅雨前線です。
アジア・モンスーンは熱帯の空気なので温度が高くしかも大量の水分を含んでいます。
それが日本の周辺まで来るとオホーツク海気団と小笠原気団に挟まれて細長く伸びます。
その形が舌のように見える事から湿った舌湿舌と呼んでいます。
この湿舌に小笠原気団からの暖かく湿った風が合流すると大量の雲ができます。
梅雨前線がある所に更にたくさんの雲。
これが九州地方に大雨を降らせる原因なんです。
うん確かに7月ごろに九州地方で大雨が降るっていう印象はありますよね。
でも隊長。
はい。
どうしてこのアジア・モンスーンはこう東の方に曲がるんですかね?だってこのヒマラヤにぶつかるんだったらこう…こっち西の方に行ってもよくないですか?あら〜そこ疑問に思っちゃう?はい。
理由知りたい?はい。
分かりやすいひと言で言うと実は自転の関係なんですね。
んっ?あの…え〜。
だから日本はアジア・モンスーンの影響を受けざるをえないんですね。
そんな所にまで自転って影響するんですね。
してんの。
まあつまり梅雨の終わりには大雨に要注意って事ですね。
そういう事です。
うん。
あともう一つ大雨といえばこれも忘れちゃいけませんね。
毎年夏から秋にかけて日本列島を襲う台風。
台風はどのようにして生まれるんでしょうか?これは台風の連続画像。
上空およそ3万6,000kmにある気象衛星から撮影したものです。
台風は南からやって来て北東へ抜けていきました。
巻き戻してみると…。
台風は南の海で形が崩れました。
つまり台風は南の海で生まれるんです。
南の海では水蒸気をたっぷり含んだ暖かい空気が上昇して雲ができやすくなっています。
こうしてできた雲が地球の自転の影響を受けて渦を巻き周りから風が吹き込むようになると次第に大きくなりやがて台風になるんです。
はいこちらをご覧下さいませ。
はい。
台風の始まり台風の種を熱帯低気圧っていうんだけどもこの熱帯低気圧ができた所がこの黄色の点々。
え〜そこだわっ。
でねこの赤い部分あんじゃん。
これ何かっちゅうと水温が26.5度以上の海域です。
う〜ん温水プールの水温が大体30度ぐらいですよね。
まあ確かに台風の始まりっていうのはあったかい海の上が多いですね。
はい。
でも気付いた事があるんですけど赤道の上って発生してなくないですか?何かあんた今日えらいいいとこに気付きまくりますね。
勘がいいみたいです。
勘がいいみたいで…。
ヘえ〜。
だから赤道のちょっと北かちょっと南で発生するんだって。
そうなんだ。
台風の進む方向にも決まりがあります。
一年間に日本の近くに来た台風の通り道を重ねてみるとおおよそ南から北へ進み最後は東の方へ曲がっています。
南から北へと進むのは小笠原気団の周りに沿って吹く風の流れに乗るからです。
そしてある所から東の方へ曲がるのは日本の上空付近を西から東へと吹き抜ける強い風偏西風に乗るからです。
大きく渦を巻き強い風を吹かせる台風。
しかしその台風もまた更に大きな風の流れに乗って移動するのです。
よろしくお願い致します。
(樋口)よろしくお願いします。
今日は風って何?っちゅう話でしたけれども。
まあひと言で言えば温度差だと。
はい。
最近よくニュースでねあの…被害が大きいのが出たってのをよく耳にするようになったあの竜巻。
あれも結局温度差って事ですか?そうですね。
今日はですねちょっと用意してきたんですが。
用意してきた?はい。
これあの…先日あった竜巻の時の冷たい空気と暖かい空気温度差の状況なんですけど。
あったっていうのは越谷で大変な被害を受けたあれ?はい。
その時はですねふだんは冷たい空気ってもっとずっと北にいるんですけどこの時は上空をずっと流れてる偏西風がですね。
ありますよね。
ありますね。
果てしない遠い異国から来るやつ。
もうヨーロッパとかあっちの方からずっと来るやつですね。
あれがたまたまこの日はグ〜っと蛇行をしてきてですね冷たい空気をず〜っと持ってきてたんですねこっちの日本の上空の方までね。
それで上空のこれは6,000mぐらいですけど−6度というこの時にしてはすごい冷たい空気がこのライン…。
寒気の…。
そうです。
やって来てたんですね。
この時ですねこの南台風も実はいましてこの辺り。
はい。
で暖かくて湿った空気はどんどんこっちからは来てて北からは冷たい空気がやって来てその越谷って所ではすぐ隣にさいたま市というのがありますがこれ10キロちょっとしか離れてないんですけど…そんな何駅かの間で7度?そうなんですよ。
その温度差をちょうど解消しようとして入れ替わる訳ですね狭い範囲で。
うん。
あっえっ…って事はこれが入れ替わろうとして回ってるんだとすると何て言うんすか温度がこう中和すると終わりそれで竜巻終了みたいな。
そうですね。
冷たい空気と暖かい空気が混ざったらおしまいですね。
徹頭徹尾竜巻って何ですかって温度差ですっていう感じなんですね。
そうなりますね。
温度差そのもの?そのもの。
私初めに「ゆるむって何だろう?」…って言ったじゃないですか。
答え出ましたか?うん……をゆるむっていうふうにいうんですね。
まあそういう事ですね。
言い方を変えればですよすごい温度差だったものが中和するっていうの?均等になるっていうの?そういう事でもある訳でしょ。
そうですね。
さっきの竜巻の話も仕組みは一緒でさ徹頭徹尾気象っていうのはこの温度差っていうものがどれぐらいあんのかどれぐらい均等になったのかってこの世界な訳ですよね。
この間にあるものが風でね。
ですから本当に気象予報士目指すんだったら温度差マニアになんないとね。
あ〜そうですね。
うん。
気温差に弱いのに。
すぐ体調崩しちゃいます。
駄目じゃん。
アハハハ。
2016/01/13(水) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地学基礎「風がつくる世界の気象」[字]
「地球」は私たちにとってかけがえのない存在です。その地球を、「宇宙の中の1つの星」「地球という物体」「地球の歴史」そして「環境」という視点から学んでいきます。
詳細情報
番組内容
陸の空気は乾燥し、海の空気は湿っている。赤道に近い空気は暖かく、極地方には冷たい空気がある。こうした質の空気の集まりは地表にはいくつもあり、それぞれを気団という。晴れや雨、暑い日や寒い日といった日々の天気は、この気団の配置にともなう空気の動き、すなわち風によって決まる。今回は日本周辺の気団を中心に話を進め、どのように天気が決まるかについて学習しよう。
出演者
【司会】関口知宏,垣内彩未,【講師】慶応義塾志木高等学校教諭…樋口聡,【語り】市川展丈
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 大学生・受験
趣味/教育 – 生涯教育・資格
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