新・牡丹と薔薇 #29【突然の惨事…響く絶叫】 2016.01.13


(美輪子)この裏切り者!よくもぬけぬけと嘘ばかり。
口から出任せのでたらめばかり。
(富貴子)美輪ちゃん。
ちょっとやめて。
やめて。
(美輪子)ひどい。
ひどい。
許せない!こんな裏切り絶対許せない!
(泣き声)
(美輪子)覚えてらっしゃい。
ぼたん。
ただじゃ済まないからね。
美輪ちゃん。

(美輪子)清塚…。
あっ。
清塚。
これだ。

(眞澄)前から思ってたのよ。
一度お墓参りをしてもらいたいって。
あなたも小日向家の家族になったんだしね。
ええ。
私も喜んで。
(美輪子)ずいぶん時間がかかるのね。
お母さん。
ぼたんが待ちかねてるじゃないの。
(眞澄)もうできたわ。
さあ出掛けましょう。
ねえ。
美輪ちゃんも一緒に行きましょうよ。
行かない。
お墓参りなんてまっぴら。
そうやってぼたんが薔薇の花束を抱えてる図も悪くないわね。
それじゃ終わってからローズカフェに顔を出すわね。
ええ。
後で会いましょうね。
美輪子。
あなた出掛けるときはきちんと鍵を掛けてよ?分かってます。
じゃあいってきます。
いってらっしゃい。

(ドアの閉まる音)よし。
今私ロビーの真ん中辺りにいるんですけど分かります?目印に赤いスカーフを襟元に巻いてるんですけど。
(清塚)こちらもロビーに来てるんですけどね。
(清塚)小日向さんですか?ええ。
清塚さんですね?
(清塚)ええ。
そうですけど。
突然お電話してすみませんでした。
(清塚)あのう。
相談っていったい何でしょうか?あなた3日前の夜姉と会いましたね?姉?吉田富貴子っていうんですけど。
(清塚)ああ。
フー子さんか。
じゃああなたはフー子さんの…。
妹の美輪子です。
あっ。
そうだったのか。
ええ。
あの夜は2人でゆっくり飲みましたよ。
楽しくね。
やっぱりね。
何かお姉さんのことで?清塚さん。
少しお話ししてもいいかしら?
(清塚)若いころからの付き合いなんですよ。
しばらくしてフー子さんはアメリカへ行っちゃいましたけどね。
じゃあ最近またお付き合いが復活したってこと?
(清塚)まあそういうことだけど。
いやぁ。
フー子さんにこんな美しい妹さんがいたなんて知らなかったな。
嫌だわ。
フー子さんだなんて言わないでください!あっ。
そうですか。
失礼しました。
愛してらっしゃるの?えっ?フー子さんを?あっ。
いや。
失礼。
本当に愛してらっしゃるの?本当になんて言われても困るけど。
アメリカから帰ってきてずいぶん魅力的ないい女になって驚きました。
この前の夜は一緒にウオツカのブルドッグを飲んだのね?
(清塚)よく知ってますね。
あっ。
じゃあきっとキスもしたんでしょう?
(清塚)えっ!?そんなことまで言ったんですか?彼女。
私には分かるの。
私たちは父親が違うけど仲のいい姉妹だから何でも直感で分かっちゃうの。
へえー。
すごいな。
すてきな姉妹なんだ?私お姉ちゃまが大好きなの。
清塚さんにお姉ちゃまを取られたら私本当に困るのよ。
別に取るなんてつもりはないですよ。
お姉ちゃまが男の人と熱病みたいに愛し合ったりしたら私死んじゃうわ。
熱病みたいに?あなた。
キス以上のことはしてないんでしょうね?そうか。
そういうことが気になるんだ?清塚さんは私とお姉ちゃまどっちが好き?どっちがって。
そんなことは言えないな。
それぞれ美しくて魅力的なんだもの。
じゃあ試してごらんになる?試す?試すって何を?このホテルにお部屋が取ってあるの。
行きましょうよ。
それは…。
それは駄目だ。
そんなことは。
私が誘ってるんだからいいじゃないの。
ねっ?行きましょう?これがうちのお墓。
パパのお父さんとお母さん。
そしてぼたんもここに眠ってるのよ。
そうなの?火事で亡くなったぼたんも。
美輪子はぼたんが死んだと思いたくないからお参りに来ないんだわ。
ぼたん。
今日は富貴子と一緒に来ましたよ。
はい。
これあなたの分。
ぼたんに線香を供えてやってちょうだい。
お母さんから。
いいのよ。
私は後で。
あら。
綱輝さん。
(綱輝)突然ですみません。
やあ。
富貴子さん。
びっくりした?どうも。
(綱輝)今日はお二人で墓参りだって聞いたので。
いや。
会えてよかった。
姉と別れてくださらない?あなたにとっちゃ少ない額かもしれないけど私貯金を全部下ろして工面したの。
あっ…。
いったい何のつもりなんだ?これは手切れ金よ。
手切れ金?清塚さん。
あなたはご存じないんでしょうけど姉にはれっきとした婚約者がいるの。
そんな話は聞いてない。
両親も認めてる婚約者なのよ?あなたとのデートのときだってトルコ石の婚約指輪を左手にはめてたでしょう?気付かなかった?婚約指輪?あなたは姉にだまされてるの。
清塚さん。
あなたっていい人なのにホントにかわいそう。
受け取りなさいよ!このお金で女と遊んで姉のことは奇麗さっぱり忘れるの。
いいわね?見くびるんじゃない!あら。
じゃあお金よりも私が欲しいの?私のこの体が欲しいってわけ?いいわよ。
私と恋人ごっこするんならそれでも。
お金よりもこっちがいいのね。
(綱輝)さっきあなたがぼたんのお墓の前で手を合わせているのを見て僕は胸がじんと熱くなりました。
ぼたんがぼたんのお墓を拝んでいると思ったんでしょ?
(綱輝)いや。
もうぼたんに幻惑されるのはやめようと思った。
あなたがぼたんとは違う人だとはっきり分かった。
そんなこと当たり前だけど。
それで僕もぼたんの霊に念じたんです。
遠くから新しい愛を見守ってほしいと。
私もうたくさんなんです。
えっ?これ以上ぼたんの亡霊にたたられるのは。
ああ。
びっくりした。
僕と付き合うのはもうたくさんって言われたのかと思った。
綱輝さん。
勘違いしないでくださいね。
私たちの間に新しい愛なんか芽生えてませんよ。
おっ。
ずいぶんはっきり言うな。
イエスかノーかはっきりしないでは生きていけない世界にいたんですから。
よく分かってる。
これでぼたんのことは奇麗に払拭します。
今あなたの個性の方がまぶしいんだから。
正直に答えてほしいんですけどね今日あなたが墓地にいらしたのは美輪ちゃんから連絡があったから?そうです。
そのとおりです。
やっぱりね。
あなたに会えるチャンスを逃したくなかった。
小細工ばっかりしてホントにどうしようもない子。
僕にとっては愛のキューピッドですよ。
何が愛のキューピッドよ。
人のこと構ってないで自分のボーイフレンドでもつくればいいんだわ。
あっ…。
美輪ちゃんは無理だろうな。
えっ?どうして無理なの?あんなに奇麗で純な気持ちの子はいないわ。
もっと青春を楽しんで輝かせてもらいたいの。
難しいな。
美輪ちゃんは過去にストーカーに付け回された体験があるからね。
それがトラウマになってる。
きっとそのせいで彼氏もつくれないんだ。
そうかしら。
やっぱり心の傷が。

(足音)・
(清塚)そうなんだ。
・そうよ。
(清塚)うわぁ。
奇麗だな。
あっ。
やっぱり綱輝さんも一緒ね。
こちら姉の婚約者の瀬尾綱輝さんよ。
ご挨拶して。
(清塚)あっ。
どうも。
私の彼氏なの。
清塚雅弘さん。
(綱輝)おおー。
珍しいね。
美輪ちゃんがボーイフレンドと?ご一緒してもいいかしら?
(綱輝)いいともいいとも。
あっ。
こっち座って。
ありがとう。
ねえダーリン。
こちら側に座らせていただきましょうよ。
(清塚)いやぁ。
はい。
何照れてるのよ。
さっきまであんなに大胆だったのに。
私たちも何か頂きましょうね。
あら。
お姉ちゃまたち何も飲んでないじゃない。
(綱輝)話に夢中だったんでね。
じゃあ4人でローズワインを頂きましょうよ。
(綱輝)いいね!ローズワイン。
ローズワインを4人にね。
急いでちょうだい。
(従業員)はい。
私たち一目で恋に落ちたんです。
(綱輝)へえー。
それはそれは。
さっきまでホテルで愛し合ってたのよね。
(清塚)あっ…。
いや。
(綱輝)ホ…ホント!?うわぁ。
当てられちゃうな。
彼ったら結構激しくて私何回も失神しそうになっちゃった。
あっ。
いや。
ちょっと。
やめてくれよ。
いいじゃないの。
お姉ちゃまの前だからって何も気取ることなんかないわ。
清塚さんって本当に頼もしくてざっくばらんでいい人よ。
お姉ちゃま。
(清塚)い…いや。
何ていうか美輪子さんから突然電話があってそのう。
くだらない言い訳しないでよ。
フー子さんより奇麗だって言ったじゃない。
(綱輝)フー子さん?フー子さんよりずっとチャーミング。
ずっとセクシーだって。
えっ?それ富貴子さんのこと?
(清塚)いやぁ。
女王さまにはかなわない。
こちとら愛の奴隷でございますよ。
(従業員)どうぞ。
じゃあ乾杯しましょう。
(清塚)よーし。
乾杯だ乾杯だ。
(綱輝)どうした?富貴子さん。
乾杯だよ。
ええ…。
では私たちのこの美しいカップルにさんさんと愛の光が降り注ぎますように。
乾杯。
おめでとう。
乾杯!
(清塚)ああー。
うまいな。
でしょう?
(清塚)これがローズワインか。
(綱輝)そうだよ。
これがローズワインだよ。
(笑い声)ああー。
楽しかったわね。
私たちのカップルをお客さまも好もしそうに見てたわね。
ねえ。
ぼたん。
これからもダブルデートをしましょうね。
何よ?私をなめるんじゃないわよ。
美輪子。
どうしたのよ?お姉ちゃま。
嫌ね。
怒ってるの?あなたって人はよくもそこまで!殺すの?殺しなさいよ!そんなに私が憎いんなら殺せばいいじゃないの。
いいわよ。
お姉ちゃまに殺されるんなら私は本望だわ。
殺してちょうだい。
どうぞ。
殺して。
殺して!やりなさいよ!一思いにぐさっと。
構わないわよ?殺して。
殺して!お姉ちゃま。
どうしてなのよ?美輪ちゃん。
どうしてそこまで!許して。
許してちょうだい。
泣かないで。
そんなに泣かないで。
謝るわぼたん。
私が悪かったんだわ。
ごめんなさいね。
お姉ちゃま。
ぼたん。
ぼたん。
許してちょうだい。
私のお姉ちゃまが…。
私のぼたんがどこかへ行ってしまう。
遠くへ行ってしまう。
そんな気がして嫌だったの。
たまらなかったのよ。
許して。
許して!美輪ちゃん。
ごめんなさいね。
許してぼたん。
許して。
お姉ちゃま。
うん?このクッキー食べてみて。
まあ。
いいの?うん。
おいしい。
でしょう?どうしたの?自由が丘の新しいお店で買ってきたのよ。
まあ。
わざわざ?美輪ちゃんもお食べなさいよ。
ええ。
(富貴子・美輪子)うーん!せーの。
美輪ちゃん。
上手。
いくわよ!それ!わーっ。
受け取ってね。
はい。
キャーッ。
いくわよ!それ!こっちこっち!美輪ちゃん。
上手。
よいしょ。
美輪ちゃん。
上手。
はい。
美輪ちゃん。
どれがいい?わあ。
じゃあこれ頂くわ。
どうかしら?うん!おいしい!よかった。
こっちもあるのよ。
うん。
いっぱい食べて。
(男性)はい。
豚足ともみじお待ち。
(綱輝)ああ。
どうも。
おいしいんだこれ。
知らなかったわ。
綱輝さん。
こんな屋台でも飲むのね?
(綱輝)いいでしょう?たまには。
私そろそろ失礼して…。
(綱輝)ちょっ。
どうして?僕は2人だけで飲みたいんだよ。
いつもいつもダブルデートばかりで君たちは楽しいかもしれないけどこっちはもう我慢ができないんだよ。
だって美輪ちゃんがそうしたいって言うから。
(綱輝)美輪ちゃんのために僕らは付き合わされてるのか?あの子が幸せならいいじゃない。
(綱輝)よくないよ。
美輪子のため妹のためなんて死んだぼたんもそんなことばっかり言ってたけどあなたは僕と美輪ちゃんどっちが大切なんだ?妹に決まってるじゃない。
それじゃあなたもぼたんと同じじゃないか。
また比較してる。
帰ります。
(綱輝)ちょっと。
今日はきちんと付き合ってもらう。
嫌なのよ私。
こういう下品な屋台は大嫌い。
綱輝さん。
あなたらしくないわ。
二人だけになりたいんならもっとちゃんとしたところに誘ってください。
それがレディーに対するマナーじゃない。
(綱輝)だから今…。
物好きにも程があるわ。
こんな気持ちの悪いものを食べさせて。
(綱輝)富貴子さん。
待って。
悪かった。
僕が謝る。
(男性)ようよう。
下品な屋台だって?気持ちの悪いものを食わされたって?あっ?
(男性)姉ちゃん。
よくも言ってくれんじゃねえかよ。
いえ。
私そんなつもりで…。
(男性)じゃあどんなつもりで言ったんだ?それって差別発言じゃないの?姉ちゃん。
(綱輝)ちょっと。
悪気があって言ったんじゃないんだから。
絡まないで。
帰りますから。
(男性)すっこんでろ。
この野郎!綱輝さん!何だよ?暴力振るっていいのかよ!?
(男性)何だ?ああっ。
野郎!こら!
(男性)ほら!くそがき!ほら!何だこの野郎!くそがきゃ!
(男性)おいおいおいおい…。
ホントにもう。
大丈夫かよ?おい。
もう落ち着いて。
おい。
飲み直そうよ。
(男性)貸せ。
(男性)おい。
何やって…。
(男性)うわーっ!
(男性)おい!
(悲鳴)
(男性)ああっ!綱輝さん!綱輝さん!あっ…。
綱輝さん!2016/01/13(水) 13:25〜13:55
関西テレビ1
新・牡丹と薔薇 #29[字][デ]【突然の惨事…響く絶叫】

美輪子(逢沢りな)は、富貴子(黛英里佳)と綱輝(片岡信和)を付き合わせようと画策するが、渋る富貴子は、綱輝との約束をすっぽかしてしまう。それを知った美輪子は…

詳細情報
番組内容
 美輪子(逢沢りな)は、富貴子(黛英里佳)が自分に隠れて会っている清塚(中山卓也)に接近。いきなり札束をちらつかせ、「姉と別れてください!」と迫る。あまりにも失礼な話だと怒る清塚に、美輪子は体を預けるような真似をして…。
 その頃、富貴子は眞澄(伊藤かずえ)と、ぼたん(黛英里佳・一人二役)の墓参りをしていた。自分と同じ日に生まれ、名前も共通しているぼたんに対し、
番組内容2
富貴子が不思議な感情にとらわれていると、綱輝(片岡信和)が突然現れる。
 またしても美輪子の策略で綱輝と会う羽目になった富貴子は、苛立ちを隠そうとせず、美輪子にぼたんへの執着を捨て、自分自身の青春を謳歌してほしい、とつぶやく。富喜子の言葉に、綱輝は過去のストーカー殺人がトラウマになっている美輪子には難しいのではないかと諭される。
番組内容3
かつての事件のことを持ち出されると何も言えなくなる富貴子の前に、美輪子が意外な人物を伴ってやって来る。
出演者
吉田富貴子:黛英里佳 
小日向美輪子:逢沢りな 
牧原世奈子:田中美奈子 
小日向崑一:岡田浩暉 
浅黄萌子:山口いづみ 
瀬尾綱輝:片岡信和 
 ・ 
小日向眞澄:伊藤かずえ ほか
スタッフ
【企画】
横田誠(東海テレビ) 
【原作・脚本】
中島丈博 
【演出】
藤木靖之 
【音楽】
中川幸太郎 
【主題歌】
サラ・オレイン「涙のアリア」(ユニバーサルミュージック) 
【プロデュース】
西本淳一(東海テレビ) 
大久保直実(ビデオフォーカス) 
坪ノ内俊也(ビデオフォーカス) 
【制作著作】
ビデオフォーカス 
【制作】
東海テレビ
ご案内
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【公式サイトURL】
http://tokai−tv.com/botabara/ 
【公式ツイッター】
@hirudoraTokaitv 
【公式LINE@】
hirudora 
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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