ガイアの夜明け【いつもの“売り場”が大変貌!】 2016.01.12


「GAIA」…それは息づく大きな生命体。
混沌の時代にも希望を見いだし再生を果たして未来へ向かう。
そこにきっと夜明けがやってくる。
こちら碓井さんのお宅では正月の準備に追われていました。
歩いて10分の所にあるスーパーの西友。
こうした食料品だけでなく日用品のほとんどを西友で買っているといいます。
ところがその西友がこの日をもって閉店することになったのです。
ちょっと前からね…。
神戸まで電車で40分のベッドタウンです。
この町の人々の生活を支えてきたのが…。
専門店が30ほど入るショッピングセンターの中に店を構えています。
市内に初めて出来た総合スーパーとして人気となりショッピングセンターの集客の要となってきました。
ところが近年は客が減っていました。
西友の閉店が決まったためすでに専門店のテナントが次々と撤退していました。
こちらは40年前からある呉服店。
西友が閉まっても営業を続けるとアピールします。
こちらは菓子店。
こうした専門店は西友に営業を続けるよう頼んできたといいます。
実は今食品や衣料品など幅広く揃える総合スーパーに大量閉店の波が押し寄せています。
アピタなどを運営するなぜ今総合スーパーの閉店が相次いでいるのか。
40年の歴史に幕を閉じる時がやってきました。
常連客が見守るなか店長が最後の挨拶。
従業員一同御礼申し上げます!本当にありがとうございました!時代の荒波のなかで変革を迫られる小売りの現場。
その最前線を追いました。
最大手のイオンが店舗の大改革に乗り出した。
スーパーマーケットの常識が変わる。
そしてあのヤマダ電機も。
これまでにない商品で客を呼ぶ。
沖縄の洞窟に宝が眠っていた。
そこにショッピングセンターが生き残るヒントがあった。
ふだん何気なく買い物にいくスーパーマーケット。
実はおもに扱う商品によって食品スーパーや衣料品スーパーなどに分類されています。
そのなかで総合スーパーと呼ばれる店もあります。
このように食品や衣料品だけではなく家電おもちゃ家具など幅広い商品を扱う店のことです。
何でも揃っている便利さから長い間消費者から支持されてきました。
しかしその総合スーパーが今苦戦を強いられています。
原因はライバルとなる店が増えたからです。
例えば食料品はライフやマルエツといった食品スーパー。
そして衣料品はユニクロやしまむら。
家電はヤマダ電機やビックカメラ。
家具はイケアやニトリ。
こうしたそれぞれの商品を専門に扱う店に客を奪われています。
全国の総合スーパーの数は20年前にはおよそ1800店舗ありましたが現在は1380店舗ほどに減っています。
また店舗面積1平方メートル当たりの売上高も82万円から47万円に落ち込んでしまいました。
『ガイアの夜明け』今回は競争が激化する小売業界。
客を取り戻そうと新たな売り方を模索するさまざまな現場を追いました。
イオンスタイル板橋前野町グランドオープンです。
どうぞ!イオンの新しい総合スーパーがオープンしました。
その名はイオンスタイル。
ここはこれまでイオンが展開してきた総合スーパーとはまったく違う店だといいます。
商品やサービスを提供しています。
親子が入ったのは広々とした美容室。
ママがカットしている間子供はスタッフが面倒を見てくれます。
隣には銀行と郵便局。
子供を連れてあちこち歩き回らずにすみます。
こちらは授乳やおむつ替えのための部屋。
ここには親が子育ての問題についても相談できるよう板橋区の職員が待機しています。
この店がある地域は池袋まで電車で20分ほどと通勤にも便利。
ここ数年新しいマンションが次々建てられたこともあって子供を持つ若いファミリーが増えています。
これまでイオンは衣・食・住何でも揃う総合スーパーとしてどの店でも同じような品揃えやサービスを提供してきました。
ところが近年客離れが進んでいます。
売り上げも年々下がり去年は前の年と比べて256億円のマイナスになってしまいました。
そこでイオンは地域の特色に合わせてそれぞれ異なる店をつくることにしたのです。
横浜にあるイオンの事務所。
この日都内の店長を集めて会議が開かれていました。
今後どうリニューアルしていくか各地域の特色を確認します。
同じ都内でも店舗によって客層はまちまちです。
そこにリニューアルを目前に控えた店長がいました。
商店街の入り口にある2年半前からこの店を任されているのが河井さんです。
お応えできなくなってきている。
この店は一つの店で何でも揃う便利さから人気を集めました。
ところが今では…。
河井さん店をどう変えるべきか悩んでいました。
この日商店街に河井さんの姿がありました。
こんにちは。
昔から商売をしてきた人たちに街の変化を尋ねることにしたのです。
単身者つまり一人暮らしで仕事をしている人が増えているというのです。
リニューアルのための閉店。
店を閉めるのは30年の歴史で初めてのことです。
4日後河井さんが近くの公民館を訪れました。
おはようございます。
(一同)おはようございます!集まっていたのは店の従業員たち。
そこにこの場でリニューアルの全貌が初めて明らかにされました。
どの売り場もこれまでとはまったく変わります。
長年この店で働いてきた従業員たち。
慣れ親しんだ売り場が変わる。
ゼロからのスタートです。
御嶽山駅前のイオンがリニューアルオープンの日を迎えていました。
おはようございます。
(一同)おはようございます!店長の河井さん従業員全員を集めます。
よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いします。
河井さんこの店のターゲットを主に35歳から45歳の主婦。
更に一人暮らしで仕事をしている単身者に設定しました。
例えば会社帰りのサラリーマンやOLからの要望が多かったことから総菜の数はこれまでの2倍に。
およそ150種類に増やしました。
こちらはピザ専用の窯。
注文を受けてから焼き上げます。
アツアツのまま持ち帰れるようにしました。
ありがとうございます。
続いて2階へ。
以前は衣料品や日用品など典型的な総合スーパーの売り場でしたが…。
加工食品を中心とした売り場に生まれ変わりました。
広々としたおしゃれな空間。
オーガニックや健康食品など働く女性を意識した商品が充実しています。
ドリンク売り場の先には書店が。
ほら来たよほら電車。
テラス席でくつろぐこともできます。
そして最大の目玉がこちら。
本格的なバル。
ワインを飲みながら食事も楽しめます。
仕事帰りに1杯飲んで疲れを癒やしてもらおうというのです。
そして…。
バルの横には世界中の酒を集めた売り場が。
バルで飲んだワインを客が気に入ったら買ってもらおうという狙いです。
何でもあるはもうやめた。
どの店も同じようなつくりだった総合スーパーが今変わろうとしています。
厳しい競争を繰り広げているのは家電量販店も同じです。
他社と差別化することで生き残りを図ろうと各社がさまざまな工夫を凝らしています。
例えばこちらビックカメラは異業種と組んで新しい店舗をつくっています。
ユニクロとコラボしたビックロは同じ売り場に家電と衣料品を並べて売ることでついで買いをしてもらうのがねらいです。
また去年12月にはカラオケ店のSHIDAXとコラボした店をオープンしました。
最近外国人旅行者の間でカラオケが人気なことから相乗効果をねらったそうです。
一方こちらヨドバシカメラが力を入れてるのはネット通販です。
家電だけではなく日用品から食品などおよそ370万点もの商品を扱っています。
地域によっては最短6時間で商品を届けるそうです。
当日に配送できるエリアを更に広げようと現在物流拠点の拡張工事を進めています。
そしてこちらは群馬県や埼玉県などで16店舗を展開するベイシア電器。
大手にはないサービスを打ち出そうと去年から商品のレンタルを始めました。
ロボット掃除機やヌードルメーカーなど約70種類の家電製品を1泊2日無料で貸し出しています。
自宅で実際に使ってもらい気に入ったら購入してもらうというねらいだそうです。
このように家電量販店各社が独自の工夫をするなか最大手ヤマダ電機も今新たな戦略を打ち出していました。
こうした郊外の町を中心に出店してきたのがヤマダ電機です。
特徴は広大な売り場。
そこに圧倒的な数の商品を所狭しと並べます。
安さを武器に家電量販店業界で…。
このヤマダ電機をたった一代でつくり上げたのが…。
ところが最近あることが気になっていました。
どの商品にもたくさんの紙が貼られています。
機能の説明だけでなく保証や配送などさまざまな案内。
実はこれ従業員が説明する手間を省くため山田社長自らが進めてきた戦略でした。
しかしこうしたやり方に限界を感じ始めていたのです。
これがヤマダ電機の始まりでした。
それから拡大を続け今や全国に唯一の家電量販店です。
しかし5年前まで右肩上がりだった売り上げが最近では下落傾向。
Amazonや楽天といったネット通販に押されていたのです。
山田社長は去年採算の悪化したおよそ60店を一斉に閉店する決断をしました。
そういう世の中なんだから。
そこで始まった大改革。
いったい何を始めようとしているのか。
去年大量閉店に踏み切ったヤマダ電機。
一方でこれまでにない店づくりに動き出していました。
こちらは去年閉店させた店。
見慣れない赤い看板にはアウトレット館と書かれています。
実はこれそしてこの店の売りが客から買い取った中古品です。
こちらはドラム型の洗濯機。
こちら50インチの大型テレビは…。
新品の価格を下げるのは限界があるためより安い商品を求める客をつかむ戦略です。
ここにヤマダ電機のリサイクル工場がありました。
全国各地の店舗で買い取った中古品がここに集まってきます。
届いた中古品はすべて分解して洗浄。
洗濯機は洗濯槽を取り外して高圧洗浄機で汚れを一気に落とします。
機械で落ちない汚れは一つひとつ手作業で落とします。
更に不具合が見つかると専門のスタッフが修理。
ヤマダ電機の規模だからこそできる新しいビジネスです。
一方東京駅の目の前に去年10月ヤマダ電機は更に新しい店をオープンしました。
その名もConceptLABITOKYO。
そこにヤマダ電機を率いるあの山田社長がやってきました。
この店の狙いをスタッフに説明します。
いったいどんな店なのか?店内を見てみると商品を所狭しと並べていたこれまでの店とは違いゆったりとしたレイアウト。
説明の紙を減らして商品を見やすくしました。
その分スタッフにはきちんと客に説明できるよう商品を徹底的に勉強させたのです。
これまでの店にはない高級品も扱うことに。
こちらは58万円のオーディオセット。
そしてこちらはコーヒー豆の焙煎機。
価格は76,000円。
このエスプレッソマシンはしかもその場で味を楽しむことができます。
こちらは水を使わないで調理ができる製品。
店員がこれで肉じゃがを作っていました。
試食などさまざまな体験ができるのがこの店の醍醐味です。
ネットではできないリアル店舗ならではの強みです。
一方東京下町のショッピングセンターには。
ゼブラパンにイカ汁。
何やら不思議なものが集められていました。
都電が走るすぐ脇にある下町の1階には婦人服の専門店。
2階には生活雑貨などの専門店が並びます。
地下にある飲食店も入れて小さなショッピングセンターですが年配の人を中心に長年地元の客に支えられてきました。
このサンポップマチヤはその中心となるのがサンポップマチヤは松野さんは当初から運営に携わってきました。
地元に愛されたいとの願いからポスターには地域の人たちの顔が…。
ところがここ数年は売り上げ入館者数ともに大きく落ち込んでいました。
この日集まったのは全国にある単館ショッピングセンターの担当者たち。
各社が手を組んで集客のアイデアを出し合おうと2年前から定期的に会議を開くようになったのです。
そこに松野さんの姿も。
この日話題にのぼったのが地方の特産品を販売する物産展。
百貨店や大手ショッピングセンターではよく開催されていますが規模の小さい単館ではこれまでほとんど開かれませんでした。
物産展の開催には地方から商品や販売スタッフを送る費用がかかります。
これらは出展する側の負担。
大手の場合一度に系列店を回ることでこうした費用を抑えられます。
しかし単館では効率が悪いためなかなか来てもらえないのです。
各社が手を組んで物産展を開催できないか可能性を探ることになりました。
早速松野さんが動き出していました。
沖縄の物産展を開催できないかと考えたのです。
訪ねたのは沖縄の特産品を数多く扱い全国の物産展にもたびたび出展しています。
応対してくれたのは単館では採算が合わないリスクがあります。
そこで…。
まずサンポップで成功すれば他の単館ショッピングセンターにも紹介。
持ち回りで開催できると訴えます。
お忙しいところありがとうございました。
まずはサンポップで試しに開催してもらうことになりました。
続いて松野さんが向かったのは何やら洞窟の中に入っていきます。
そこにはお宝が眠っていました。
沖縄の物産展を開催したいと考えていた足もと気をつけてください。
失礼します。
何やら洞窟に入っていきます。
実はここ中には無数のかめが。
ここで3年以上寝かすことで古酒がつくられます。
松野さんは宮古島でしか出回らない泡盛を物産展の目玉にしたいと考え地元の酒造メーカーを訪れたのです。
そういうの…おもしろいかなと。
よろしくお願いします。
おもしろいですよ。
東京・荒川区にあるショッピングセンターサンポップマチヤ。
松野さんが物産展の準備に追われていました。
沖縄から届いたのは…。
黒糖や塩味紅芋のプレッツェル。
定番のソーキそば。
ピーナツと黒糖が挟まれたゼブラパン。
イカと豚肉を煮込みイカ墨を加えたイカ汁。
宮古島でしか手に入らないあの泡盛も。
松野さんいたるところに告知のポスターを貼っていきます。
準備はすべて整いました。
どうぞご覧くださいませ。
告知の効果もあって徐々に客が集まってきました。
泡盛のコーナー。
はいありがとうございます。
早速売れました。
これまでサンポップには少なかった家族連れや若者も足を運んでいました。
こんにちは。
そこにやってきたのは都内にある別の単館ショッピングセンターの担当者たち。
持ち回りでの開催に向け様子を見にきたのです。
アンチョビとか…。
パスタに入れて。
各地にある小さなショッピングセンター。
新たな挑戦が始まりました。
高度成長期の大量生産大量販売の時代にはさまざまな小売店が大型の店舗をつくり数多く出店することを競いました。
その結果同じような店ばかりが増え店ごとの魅力が落ちてしまったようです。
いかに他社と差別化し個性的な店をつくれるかそして消費者のニーズに合わせてたえず売り方や売り場を変えていけるか。
そうした努力が今後ますます求められるのではないでしょうか。
2016/01/12(火) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
ガイアの夜明け【いつもの“売り場”が大変貌!】[字]

総合スーパーが大量閉店!業界トップ・イオンの店舗改革▽60店舗を一斉閉鎖したヤマダ電機の新戦略▽単館ショッピングセンターの生き残りをかけたある仕掛けとは?

詳細情報
番組内容
日本の小売業は今、岐路に立たされている。これまで郊外に大型店を大量出店してきた総合スーパーや家電量販店、ショッピングセンターなどのビジネスモデルに陰りが見えているのだ。ライフスタイルの変化やネット通販などにも押され“大量閉店時代”に突入している。そんな中、今までとは全く違う“売り場”にすることで、反転攻勢をかける動きが出てきた。大きく変わる小売業の現場を追った。
出演者
【案内人】江口洋介
【ナレーター】杉本哲太
音楽
【音楽】
新井誠志
【テーマ曲】
◆オープニング曲
 「鼓動〜ガイアの夜明け」(作曲/岸利至)
◆エンディング曲
 「夜空の花」(作曲/新井誠志)
「ガイア」とは
ギリシャ神話に登場する「大地の女神」を意味し、後にノーベル賞作家のウイリアム・ゴールディングが「地球」を指して“ガイア”と呼んだことから「ガイア=地球」という解釈が定着している。「ガイアの夜明け」という番組タイトルには、地球規模で経済事象を捉えることで21世紀の新たな日本像を模索すること、そして低迷する経済状況からの再生=「夜明け」を目指す現在の日本を描くという意味合いが込められている。
関連情報
◆ホームページ
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/
◆公式Twitter
https://twitter.com/gaia_no_yoake

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