連続テレビ小説 あさが来た(86)「大阪の大恩人」 2016.01.12



(千代)何で…何でだす?何でお母ちゃんは普通のお母ちゃんと違てるの?
(あさ)へ?
(千代)なぁ何で?何でだす?
(笑い声)うめ!
(うめ)すんまへん。
そやけど何でだす娘やったおあさ様が何でって言われて困ってはるやなんて…。
(新次郎)千代!旦那様。
あのなぁ千代。
あんたのお母ちゃんなちょっとよそのお母ちゃんとは違てるとこがあるかも分かれへん。
いやかもやあれへんな。
あるあるぎょうさん…。
何を急に入ってきてブツブツ言うたはりますのや。
いいや…ここはわてが。
いいやうちが答えます。
うちが千代に聞かれてますのやさかい。
あのな千代。
お母ちゃんのどこが…。
あっ。
え?ちょっ…。
あら?千代?千代!あ〜あ〜。
待って!もうびっくりしたんだす。
ちょっと聞いただけやのにお二人が慌てはるから。
へ?慌てる!?せやな。
悪い事してしもた。
そやけどおあさ様とお千代様あんまり似てへんと思てたけど案外似てるとこあるのかも分かりまへんなぁ。
(笑い声)も〜う。
我が娘千代の「何でだす?」にはたじたじのあさでした
千代!・「朝の空を見上げて」・「今日という一日が」・「笑顔でいられるように」・「そっとお願いした」・「時には雨も降って」・「涙も溢れるけど」・「思い通りにならない日は」・「明日頑張ろう」・「ずっと見てる夢は」・「私がもう一人いて」・「やりたいこと好きなように」・「自由にできる夢」・「人生は紙飛行機」・「願い乗せて飛んで行くよ」・「風の中を力の限り」・「さあ心のままに」実はな心当たりがありますのや。
ん?ほれ近頃千代はよう家の者や友達とままごとして遊んでますやろ?へぇみっちゃんとかよちゃんとかとなぁ。
千代がお母ちゃんの役してた時にな2人にお母ちゃんやのにそないいつもどっか出ていくのはおかしいて言われてしもててな。
え…。
回想
(かよ)ほな見ときや。
お帰りやす旦那様。
お支度できてますよって。
(みよ)そうや。
こないしてなお母ちゃんはおうちの中にいててお世話してくれはるもんなんやで。
これが普通やん。
うちのお母ちゃんそんなんちゃう!千代ちゃんのお母ちゃん普通と違てるさかい。
そうや。
あ…あのなう〜ん。
お母ちゃんいうのはな10人お母ちゃんがいてたら10通りのお母ちゃんがいてますのや。
どないなお母ちゃんがいてたかておかしないんやで。
ふ〜ん。
それで千代は?う〜ん苦しい言い訳や思たけどそしたらまたすぐ遊び始めたさかい何ともあれへんて思たんやけど。
そうだすか。
何やえらい悪い事してしもてる気分だす。
いいや。
別に何も悪い事なんかあれへん。
よそと違ういうのもほんまの事やしなぁ。
へ?そないに違てますやろか?そら違うわ!しょっちゅう九州と大阪行き来してて帰ってきたら帰ってきたでそろばんはじいて旦那衆の寄合所行ってて…。
あんたどこにそないなあさみたいなお母ちゃんがいてます?そないゆうたらほんまだすなぁ。
けどなぁそれがあさのええとこなんやさかい今更ままごとなんか気にしてたらあかん。
へぇ。
明日も集まりで早いねやろ?ほれもう寝なはれ。
へぇ。
おおきに旦那様。
せやけどなぁあさ…それでもあんたはええ。
あさは何やかんや言うて家にいてへんかっても胸張れる事してる。
まずいのはひょっとしたらわての方やあれへんのかなぁて…。
はぁ〜。
ほんまにもう寝てますがな。
この質のええ石炭これがこの辺りから採れてます。
あさが初めて九州の鉱山を買って10年。
ようやく石炭の価値に気付いた商人たちは次々と炭鉱業に手を出すようになりました
まだまだ石炭を運ぶ費用も高おますのやけど皆さんがお商売仲間に加わってくれはったらきっとうまい事いく思うんだす。
大阪においてその先駆けとなったあさは多くの商人から話を聞かれる方の立場となりました
掘り進めていきますと土の硬い層に当たる事があります。
(榮三郎)お姉さんは誰にでも親切に教えはりますなぁ。
へぇうちも商い始めた時はぎょうさん「何でだす?」言うていろんな事教えてもろたんだす。
その恩返しせな。
それに…。
回想
(忠政)あさが誰ぞに「何でどす?」て聞かれたらちゃんと教えてあげんのやで。
そやけど…フフッ。
ほんまにそないな日が来るやてなぁ。
そやのに肝心な自分の娘の「何でだす?」には答えられへんて…。
ほんまあかんお母ちゃんだすなぁ。
(みよ)そやさかい炭坑行ったらあかんのや。
そやから「旦那様お帰りやす」って言うんやで。
旦那様お帰りやす。
(たつ吉)何してんのや?たっちゃんええとこ来た!お父ちゃんやってなぁ。
うん。
旦那様こっちどうぞ。
(よの)まあまあ楽しそうにおままごとして。
(かの)ほんにほんに。
(友厚)こんにちは。
五代さんや!
(友厚)おお!よっ。
あっまた大きなったみたいやな。
お菓子買うてきたから食べてな?おおきに!五代様。
(友厚)あっこれはこれは…。
お邪魔致します。
失敬。
はぁ〜!奥様。
うん。
五代様いうたら今や大阪の恩人やいうて上方一の有名人だっせ。
その五代様がわざわざ足運んでくれはるやなんて加野屋もようよう安泰いう事だすやろか。
きっとそうでござりますなぁ。
お忙しいとこわざわざすんまへん。
何べんも会議所や講習所に来てもろてたようで…。
擦れ違てしもてたみたいで。
いいや。
実は銀行のお話伺いたかったんだす。
炭坑の修復に入れ込んでるうちにすっかり乗り遅れてしもて。
今も大番頭に止められて…。
そうですか。
そら大番頭さんが正しいかも分かりませんなぁ。
え?そらほんまだすか?はい。
確かに今はようけ銀行が出来ました。
せやけどその多くは銀行とは名ばかり…。
士族や華族なんかの金持ちがろくに勉強もせんと作ったいわば流行に乗っただけのかっこつけです。
かっこつけ?
(友厚)はい。
せやからいたずらに資金を貸し付けたり「うちは銀行や」言うて威張りくさって客を客とも思てへんとこも多い。
あれらはいずれ潰れます。
そうだしたんか。
やっぱり危うい事業やったんだすなぁ。
今の物価高かて銀行乱立のせえもある。
国も手を打つやろししばらくは動いても振り回されるだけです。
そうだすか。
ほれお姉さん。
せやさかいあかんて言いましたやろ?ほんまだすなぁ。
今日はお話聞けてよろしおました。
失礼致します。
せやけど銀行に変われへん両替屋はいずれ消えて無くなる。
これはあささんの考えが正しい。
へ?まあ今は耐えて資金をためる事です。
諦めたらあかん。
やると決めたらやり通す!負けたらあかん。
他人にやない…自分にです。
あささんは大阪一のおなごの実業家やありませんか。
へ?うちが大阪一のおなごの実業家!?はい。
それに加野屋さんにはいずれ北海道の開発も手伝うてもらいたい。
会議所のみんなで新しいカンパニー作りはったっていうあれだすか?そうです。
政府の古い仲間から北海道の開拓が思うようにいかへんので手伝うてほしいと頼まれました。
北海道は宝の山です!船舶牧場農場漁業やそれを加工した缶詰。
いろんな業種があります。
石炭もありますよ。
あささんの力を是非生かして頂きたい。
北海道だすか。
いつかうちも…!あ…。
回想何でだす?何でお母ちゃんは普通のお母ちゃんと違てるの?九州から大阪越えて北海道まで行ってたらますますびっくりぽんなお母ちゃんだすなぁ…。
え?いいや。
きっと加野屋もお手伝いさしとくれやす。
そやけど…政府が思うようにいかへん言うのやったらなかなか手のかかる事業みたいだすなぁ。
そのとおりです。
しかしなに大阪商人の手にかかったらきっとそのうち儲けを出せます。
そらそうだす。
お上と商人では商いに対する執念が違いますよって!そう!大阪商人の力を見せつけるええ機会です。
突然お邪魔して失礼致しました。
いいやお構いもでけしまへんで。
もう帰ってしまいはるの?そうや千代。
遊びに来はった訳やあれへんのやで。
いいや。
よっ。
次はきっと仕事やのうて遊びに来るからな。
きっとな!へぇ!
(笑い声)ええ子にしてるんやで。
すんまへん。
ではごめんください。
はぁ〜立派なお背中やこと。
ほんにほんに。
ありがたやありがたや。
(笑い声)榮三郎さん。
はい。
すんまへんだした。
銀行の事うち焦り過ぎてましたんやなぁ。
ああ…。
お父様にも焦ったらあかんて言われてたのに。
榮三郎さんや雁助さんがいつも無鉄砲なうちをあきれて放り出してしまわんと止めてくれはるのはほんまにありがたい事だす。
どうぞこれからもよろしゅうお願い致します。
いいやそんな…。

(弥七)奥さ〜ん!オットトト…。
お勘定見てもらえますか?へぇ分かりました。
ハハハ。
よっしゃ元気出てきたわ。
働こ!
(笑い声)お姉さんはやらかいお人だすなぁ。
はぁ?あいや…あないに偉いお人にまで認められてるいうのにどんなに忙しいても人に何かを聞かれたら親切に答えはるし人の話を聞く耳も持ってはる。
せやさかいどこ行っても信用されますのやなぁ。
そのころ店には…
あっ来た!
あさの待っていた手紙が届いていました
2016/01/12(火) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 あさが来た(86)「大阪の大恩人」[解][字][デ][再]

あさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)は、娘の千代から普通の親と違うと言われ、慌てて…。五代友厚(ディーン・フジオカ)から銀行づくりを学んだあさは…。

詳細情報
番組内容
働いてばかりで家にあまりいないあさ(波瑠)は、娘の千代に「なんで普通のお母ちゃんと違うの?」と聞かれ、うまく答えられないでいた。新次郎(玉木宏)も、父としての自分に自信が持てず…。あさは五代友厚(ディーン・フジオカ)から銀行づくりのポイントを聞く。銀行経営に消極的な榮三郎(桐山照史)と言い争っていたあさは、自分の間違いを素直にあやまる。榮三郎は、あさの柔らかさに感心して…。
出演者
【出演】波瑠,玉木宏,ディーン・フジオカ,山内圭哉,友近,桐山照史,楠見薫,竹下健人,風吹ジュン,【語り】杉浦圭子
原作・脚本
【作】大森美香

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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