韓国で解雇は容易なのか=労働界と市民に認識のずれ

 韓国では労働界はもちろん一般市民の間でも給与労働者は「ハエのような命」だと形容される。斗山インフラコアで昨年末、新入社員までも解雇された事態を受け、「今でもこの有り様なのに、労働改革が実施されれば、解雇はどれだけ容易になるのか」などと懸念する書き込みがウェブサイトの関連記事に相次いだ。

 しかし、そうした誤解は整理解雇と普通解雇を錯覚したことが原因だ。解雇は大きく経営上差し迫った理由による「整理解雇」、懲戒理由がある場合の「懲戒解雇」、業務能力が著しく劣る場合の「普通解雇」などの種類があり。韓国では整理解雇は他国よりも容易だが、普通解雇は非常に困難な制度となっている。

 経済協力開発機構(OECD)によると、集団解雇(一種の整理解雇)の場合、韓国は加盟34カ国で4番目に容易だ。斗山インフラコアはこれに該当する。

 一方、普通解雇の容易度は34カ国中で23位だ。政府がこのほど発表した普通解雇指針は既存の雇用保護体系に手を付けていないため、普通解雇が容易になる余地はないと言える。そうした意味で、政府の普通解雇指針が雇用側の柔軟性を高めるとは言いにくく、むしろ複雑な判例に頼っている慣行を透明化する程度の役割を果たすものだと見るべきだ。会社側が政府の指針のせいで普通解雇が難しくなると反発した理由はそこにある。

 韓国労働組合総連盟(韓国労総)は今回の普通解雇指針をめぐり、安易な解雇だとして、労使・政府による協議を事実上拒否したが、組織内部の既得権を守ることが狙いだとして批判を浴びている。

洪準基(ホン・ジュンギ)記者
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