スキーW杯:平昌の祈り通じた? 氷点下16度まで下がる

 そしてとうとう、11日にFISが要求した同大会の製雪基準を達成した。五輪やW杯を行うには、人工雪を厚さ1.5メートルまで敷いた上で、しっかり固めて厚さ1.2メートルにしなければならない。ちょうどゴンドラ設置作業も終わった。FISは20日にスタジアムを訪れ、施設の最終チェックをする。組織委員会は、FISの認証が出次第、22日に完工式を開催する予定だ。

 キム・ガンウ競技場運営部長は「12日夜にスタジアムの一番高い所(1370メートル)の気温が氷点下16度にまで下がり、映画『ヒマラヤ』のようだった。寒かったが、スタッフ全員が幸せだった」と語った。組織委員会関係者は「FISから『醜いアヒルの子が白鳥になった』と言われた」と語った。今冬、ドイツ・フランス・フィンランドなど長い伝統を誇るスキーW杯8大会が暖冬で中止になった一方で、開催が危ぶまれていた旌善大会が施設準備を終えたということだ。

 米紙ニューヨーク・タイムズはこのほど、「アルペンスキーが消える」という記事で、「2050年には欧州のアルペンスキー・リゾート666カ所のうち、262カ所で自然雪が消えるだろう」と予想した。英紙デイリー・テレグラフは「地球温暖化がアルペンスキーを破滅に導くだろう」との見通しを掲載した。しかし、少なくとも今回の旌善大会ではそうした心配は必要なさそうだ。

 来月6・7日に旌善で行われるW杯大会は、平昌五輪で初のテストイベントだ。滑降とスーパー大回転で米国・ドイツ・オーストリア・ノルウェーなど世界16カ国・83選手が出場する。ノルウェーのスキー界のスター選手・スヴィンダルや、14年ソチ冬季五輪金メダリストのヤンスルードも来る。韓国人選手は一人もいない。選手層が薄い韓国のスキー界にはW杯出場資格を持つ選手がいないためだ。

崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
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