世界シェアダントツNO.1のバラ「ポールセンローズ」を、産地直送で販売 ブロメリアマート

はじめての冬のお手入れ

今年ももうあとわずか。この時期になるとバラの花も咲き終わり、中には葉が変色(赤や黄)し落葉してくるバラも少なくありません。さあ、これからです。特に初心者にとっては、「もう花は咲かないの?」「どこに置いたらいいの?」「剪定とか植え替えって聞いたことあるけど、どうすればいいの?」わからないことだらけです。

バラのお手入れはほぼ1年中続きます。その中でも、冬のお手入れは、シーズンに美しい花を咲かせるために、もっとも重要なお手入れの季節なんです。「開花の良し悪しは、冬のお手入れで決まる」と言っても言い過ぎではありません。

そこでこの企画では、お手入れ初心者の方を対象に、ポールセンローズの冬のお手入れをご説明していきます。テキストで、写真で、時には動画を用いて、わかりやすくお話していくつもりです。

予定は、

  1. 冬の第1剪定「11〜12月」(12月中旬公開)
  2. 休眠「12〜2月」(12月中旬公開)
  3. 冬の第2剪定「12〜1月」(12月中旬公開)
  4. 植え替えと株分け「1〜2月」(1月中旬公開予定)
  5. 冬の第3剪定「2〜3月」(2月公開予定)

冬のお手入れはなぜ重要なのか

バラのお手入れと言ったら、剪定(枝を切る)したり植え替えをしたりなど、株に直接刺激を与えることが多い物です。場合によっては、ストレスがたまり株を枯らせてしまうこともあります。

しかし、気温が10度を下回るような季節に入ると、バラは休眠に入るため、刺激を与えても比較的ストレスがたまらない状態になっています。だから、この時期に強めの剪定や、土を払うような植え替え、株分けを行うことが多いのです。

さらに、日本でバラが開花するのは4〜10月になります。その時期に美しい花を咲かすため、冬の間に病害虫の駆除や予防、多くのエネルギーを蓄えるような準備をする必要があります。この準備を怠ると、バラも美しい花を咲かせて苦ません。たたき続ければ響いてくれる、それがポールセンローズです。

冬の第1剪定(休眠準備)「11〜12月」

晩秋〜春にかけての休眠期には、3回の剪定を行います。それぞれ役割は異なりますが、最終的には、小さなインドアローズで6cm程度、アウトドアローズで10cm程度まで剪定します。

この時期になると、花も咲かなくなってきます。例え蕾を付けていたとしても、開花は期待できないかもしれません。休眠の入口です。バラにとって、蕾を付けたり、花を咲かせるためには、とても多くのエネルギーを使います。休眠に入るためには、それらの活動もストップしてあげるのが自然です。今付いている花や蕾を摘み取るような感じで剪定してあげてください。剪定とは、簡単に言ってしまえば、「枝の一部を切り取る」ことを言います。同時に、枯枝や枯葉、病害虫にやられた枝や枝なども剪定しておきましょう。あまり神経質になる必要はありません。本格的な剪定は、次の第2剪定なのですから。

  1. 株全体の1/3程度を目安に、花がらや蕾、変色した枝などをカットして、インドアローズ、アウトドアローズともに屋外に置き寒さに当てましょう。
  2. 下葉の掃除をして、すっきりさせましょう。枯葉、枯れ枝は病気のもとになります。病気のチェックもお忘れなく。
  3. 必要におおじてお礼肥を与えましょう。必要であれば、薬をまきましょう。
  4. なるべく日光が当たる場所においてください。土を太陽の光で暖かくして根っこの成長を促すためです。しかし、光合成はできないので当たらなくても休眠はできます。
  5. ゆっくり落葉しはじめます。枯れないように水は与え続けましょう。

外に出して寒さにさらしましょう

剪定が終わったら、休眠に入らせるため、外に出して徐々に寒さにさらしましょう。部屋の中で育てていたインドアローズも、冬のこの季節は寒い外にだしてください。 この「徐々に」が大切です。 アウトドアローズは1年中外なので、徐々に寒さにさらされ自然と休眠に入りますが、インドアローズの場合は、部屋の中で育てている場合も多いはずです。 バラだって生き物、暖かい場所から急に寒い場所に移されては、体調を崩します。だから、病害虫の心配が少なくなったこの時期から外に出し、徐々に寒さにさらすのです。

置き場所は、なるべく日光が当たる場所においてください。土を太陽の光で暖かくして根っこの成長を促すためです。

水やりは控えめに

寒い冬の間、特に休眠中は多くの水を必要としません。カラカラに乾かない程度に水やりをしてください。表面は乾いていても、鉢の中は湿っていることもあります。手に持って、重さと乾き具合がわかるようになると、あなたもバラマニアの仲間入りです。

さあ、これで年内のお手入れはほぼ完了です。後は、観察をしながら年を越しましょう。

剪定におすすめの道具

まず手袋。バラの棘って結構いたいんですよね。そしてなにより寒いですから。厚手で、裏が起毛タイプのものがお勧め。以前、私は安いからという理由で、炊事用のゴム手袋を使ったことがありますが、冷たいは、棘が刺さってできた穴から水は入るはで、あかぎれになってしまったことがあります。写真の手袋は、300円程度です。

次はハサミ。剪定バサミなんていう専門のハサミもありますが、要は、枝の太さを切ることのできるものならOKということ。インドアローズなら3〜5mm程度、アウトドアローズなら5〜7程度が標準でしょうか。あなたのポールセンローズにあったサイズのハサミを用意してください。写真は、100円ショップのものです。100円ショップのものだと、5mm程度のハサミしかないようです。

最後にピンセット。変色した葉や落ち葉を拾うのに便利です。手で取り除こうとすると、棘が刺さっていたいですからね。これも100円ショップのものです。

休眠

冬の第1剪定が終わり、外に出し寒さにさらしておくと、株自信徐々に変化してきます。

すっかり落葉して、赤く変色した枝だけになった株。この時期でのこの状態は、病害虫などが原因で、秋の開花時期に落葉してしまった株に多く見られれます。

そして、落葉はしていないものの、すっかり紅葉しきった株

最後に、若干の紅葉はしているのの、まだまだ緑色の株

もちろん生き物ですから、いろいろだとは思いますが、「緑色の株は、まだ休眠に入っていないの?」「このままで大丈夫なの?」「第2剪定の時期だけど大丈夫?」などなど、初心者にとっては心配がつきません。そこで、ブロメリア・ギフの生産担当者さんに聞いてみました。

「葉の無いものは光合成が出来ないので、早く休眠に入ります。逆に葉の多いものはまだ光合成が出来るので、休眠に入るのも遅くなります。温度が下がれば自然に休眠に入るので特に心配はありません。具体的には夜温4度以下の日が4〜6週間続けば十分な休眠となりますので、これからでも休眠させることは可能です。温度が下がらない場合、葉は紅葉して残りますが、強剪定までは無理に取らなくてもO.Kです。剪定の際に上記の内容で対応してください。画像を見るからには、健康な状態から自然に休眠に入っているので、状態としてはかなりよいと思います。これからの時期は乾かし気味に管理して、白い根をいっぱい出すように管理してみてください。次の画像が理想状態です。(ドイツ休眠専門生産農場、T&C 15cmポット)」

なるほど、剪定の目的は、新芽を出やすくするため!ということは、第2剪定は最悪春の新芽が出始めるまでに行えば良いとも言えます。新芽の季節は、地域によって異なります。これは経験を重ねていくしかないのですが、最低気温が10℃程度を超える日が続くと、そろそろ新芽を気にしたほうが良いかもしれません。だから、剪定は最低気温が5~6℃程度までのうちに、行ったほうが良いかもしれませんね。

なお、新芽の季節が近くなっても、まだ葉が緑色だったり、休眠している様子がない場合でも、新芽の成長をスムーズに促すために、剪定は行ってください。

冬の第2剪定(強剪定)「1〜2月」

冬の第2剪定(強剪定)は、本格的な休眠に入りバラに刺激を与えてもストレスが少ないこの時期(1〜2月上旬)に行います。目的は、枝葉に残った目に見えない病害虫の退治と、春に新芽が出やすくするため。まさに冬のお手入れのメインイベント、楽しみましょう。

まずは、バラが休眠に入っていることを確認してください。だいたい最高気温が5℃を下回る日が4日も続けば、ほとんどの品種が休眠に入ります。枝葉が褐色または黄色に変色していれば、ほぼ休眠状態と考えられます。ただし、品種によっては、変色せず緑色のまま冬を超すものもあります。そんな時は、地域によっても異なりますが、岐阜なら2月上旬ごろまで様子を見ましょう。遅くても新芽が出始めるまでには、緑色のものも含めて済ませておきましょう。

  1. さらに株全体の1/3程度をカットします。秋からじっくりお休みさせたもの、褐色しているものは、ばっさりカットしましょう。
  2. 枝葉や土の中には病害虫の元が残っていることもあります。付いている葉は取り除き、下葉の掃除をして、すっきりさせましょう。枯葉、枯れ枝は病気のもとになります。
  3. なるべく日光が当たる場所においてください。土を太陽の光で暖かくして根っこの成長を促すためです。しかし、光合成はできないので当たらなくても休眠はできます。
  4. 枯れない程度に水は与え続けましょう。基本は乾かし気味です。

この時期を利用して、鉢上げ、植え替えすることをお勧めします。詳細は、「植え替え(鉢上げ)」をご覧ください。

<注>しっかり休眠できてないバラに強剪定を行うと大ダメージを与えてしまいます。冬に購入されたもの、暖かい地域のものは後で説明する折り曲げ剪定をお勧めします。

折り曲げ剪定

葉は光合成をする大切な場所。でも、病気や虫などで弱った葉が少ない株や、下葉がない場合はどうしたらいいのでしょう?そんな時にオススメなのが、枝を切らずに枝をつぶして折り曲げる「折り曲げ剪定」。枝は切らなくても、折り曲げた部分の下方から枝はちゃんと伸びてきます。しかも、枝は折り曲げられても、葉は光合成をします。そう、葉数を減らすことなく、光合成をしてバラ全体に栄養を与えることができます。折り曲げた枝は、新枝が育った頃にカットすればOK!

  1. 根元から5〜10cm上で枝(茎)を外側に折り曲げる。ポキッと折ると切れてしまう場合があるので、茎を持って、ねじりながら折るのがコツ。
  2. 折り曲げた付近(下方)から新芽がでてきます。
  3. 新芽が10cm程度まで成長したら、折り曲げた枝をカットしましょう。
  4. 折り曲げた枝が地面に近くなるので病気に注意してください。

<注>冬の剪定を1回で済ませる人もいます。この場合、多くは第2剪定(強剪定)だけで、すべての作業を行ってしまいます。

冬の植え替えと株分け

冬のお手入れの中で、第2剪定とならんで重要なのがこれからお話しする「植え替えと株分け」です。

春夏秋と経過するうちに、バラを取り巻く環境には、さまざまな病害虫の元が紛れ込んできます。冬になり「病害虫が収まったかな?」なんて考えるのは大きな間違い。枝葉や土の中には病害虫の元が、暖かい春の訪れを今か今かと待ち構えているのです。「病害虫対策をしているのに、毎年毎年やられてしまう・・・」なんてあなたは、これが原因かもしれませんよ。

さらに、栄養分など土の品質も落ちてきます。とくに鉢植えの方は要注意です。地植えの場合は、食物連鎖など自然の力で土壌環境を保つこともできますが、スペースや環境が限られた鉢の中ではそうはいきません。1年に1回は新しい培養度に入れ替えて、バラに優しい環境を保つようにしましょう。

植え替え株分けのポイントは「根に強い刺激を加えてストレスを与えない」ために、休眠中の12月〜2月上旬をお勧めします。冬の第2剪定後ならいつでも結構です。もうひとつは、良質な培養土と、水はけの良い鉢を使うこと。培養土と鉢のポイントは「植え替えセット」をご覧ください。

植え替えの手順

  1. より大きな鉢へ植え替え一回り大きな鉢を用意しましょう。水はけをよくするため、穴の開いたものにしましょう。3.5号ポット(10.5cmポット) 〜4号ポット(12cmポット)なら6号鉢(口径18cm)、6号ポット(18cmポット)なら8号鉢(口径24cm)が目安です。
  2. 陶器鉢に多い水はけの悪いものは、鉢底にネットを敷き小石をいれます。(水はけの良い鉢はそのままでもOK)
  3. 鉢からバラの苗を取り出すバラを、ポットから出します。逆さにし、ポットの下の方をつぶすように圧力をかけると簡単に取り出すことができます。
  4. 白い根は健康根は白色が健康な状態です。茶色く変色しているものは、切り取っておきましょう。
  5. できるだけ土を取り除く土はできるだけ取り除いておきましょう。特に休眠中の場合は、痛んだり絡んだりしている根を切り取るなどして、思い切って土を取り除きましょう。
  6. 土面は少し高めに底に良質の土を入れましょう。ポットを置いてみて鉢から出ない程度です。時間がたつと土がしまって土面がだんだん下がってきます。「すこし高いかな?」と思うぐらいでちょうどです。
  7. 隙間ができないように注意隙間に土をいれます。鉢を地面に「ドン!ドン!」とたたきながら、隙間がないようにしっかり入れ込みましょう。
  8. 水を入れると土面が下がる水を与えましょう。植え替え時は土がなじむ程度にしてください。与えすぎは根っこにダメージを与えてしまいます。なお写真のように水を含むと土がしまり、土面が低くなるので注意してください。(鉢と同じ高さまで土を入れたものです)

病害虫がひどい場合は水洗いポットから取り出し土を取り除くとき、病害虫の被害が大きかったものは、水洗いなどして完全に土を取り除くのも一つの方法です。ただ、根を傷めるリスクもありますので注いた必要です。

ポールセンローズ専用培養土には肥料も入っていますが、この時期に別途与えておくと、さらに効果的です。与え方は肥料によって異なりますので、メーカーの指示に従ってください。

より大きな鉢に植え替えする「鉢上げ(増し)」

これまで「植え替え」という言葉を使ってきましたが、より大きな鉢に植え替えることを、ブロメリアマートでは鉢上げまたは鉢増しとよんでいます。

より大きな鉢にかわることにより、根も伸び伸びと広がり、より元気で立派なバラに成長します。鉢上げは、数年に分けて、少しずつ大きな鉢に植え替えるようにしましょう。

同じ鉢に植え替えする

一方、同じ大きさの鉢に植え替えることを、単に植え替えとよんでいます。

毎年鉢上げを続けると、それ以上は鉢上げできない大きさまでになります。そんなときは、鉢の大きさは変えずに、土を入れ替える方法をとります。

ポイントは、鉢についた土にも病害虫の元は潜んでいるので、もきれいに洗うことです。陶器製のものは熱湯をかけるという方法もありますが、プラスティックなどの場合は、洗った後木酢液や食酢などを吹き掛けても効果があります。

株分け

もうひとつお話ししたいのが「株分け」です。インドアローズなどの場合、1ポットに複数の株が植えられています。植え替えをするときには、1株ずつに分けることをお勧めします。理由は2つ。

  • 1つ目は、1株のスペースに余裕ができ、のびのびと根を張ることができます。また、栄養分も独り占めでき、その結果枝葉も元気に成長しより美しい花が咲くようにもなります。
  • 2つ目は、病害虫対策です。複数株が植えられていると、どうしても中心部に死角ができやすくなります。日光は当たりにくく風通しも悪くなります。その結果、病害虫の住処となり被害も大きくなります。 

1ポット(鉢)に1株がベターですよ。ただ、注意する点もあります。

  • 強引に引き裂く株分け根が複雑に絡み合い、簡単に1株に分けることができません。男性の力でも難しいほど根の力は強いのです。根を傷めずに分けることは不可能です。
  • ハサミを使う場合もある最終手段としては、ハサミを使います。その場合、なるべく株元から遠い場所にハサミを入れ、株へのダメージを最小限にましょう。
  • 株分けは根を傷める株分けは根を傷める作業です。必ず休眠中に行うようにしましょう。