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【北朝鮮核実験】
参院、全会一致で非難決議採択 安倍首相「独自措置も検討」 衆院も夕に
参院は8日午後の本会議で、北朝鮮の核実験実施に厳重に抗議し、日本政府に国民の安全確保を求める決議を採択した。これを受け、安倍晋三首相が政府の対応を説明。衆院も同日夕の本会議で同様の決議を採択する。
参院の決議は、4度目の核実験について「国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦で、唯一の被爆国のわが国として断じて容認できない暴挙。厳重に抗議し、断固非難する」と言及。速やかに全ての核を放棄し、国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れて、朝鮮半島の非核化に取り組むよう強く要求した。
日本政府には「米国、韓国、中国、ロシアなど国際社会との連携によって安全を確保し、国民の不安を払拭すべく万全の措置を講ずるべきだ」と訴えた。
同時に「国連安全保障理事会の非常任理事国として議論を主導し、安保理決議が具体化されるよう努力すべきだ」と提案。北朝鮮に対する追加制裁など断固たる措置を通じ、北朝鮮による核、ミサイル、日本人拉致事件の早急な解決を図るよう求めた。
首相は「わが国が国連安保理で新たな安保理決議の採択に向けた取り組みを主導し、わが国独自の措置の検討を含め、北朝鮮に対して毅然(きぜん)かつ断固として対応していく」と述べた。
衆参両院は、北朝鮮が平成18、21、25年に核実験を行った際にも、抗議決議をいずれも全会一致で採択している。