湘南に異色の守護神候補が加わった。オーストラリアの強豪メルボルン・シティから移籍加入したGKタンドゥ・ベラピ(28)は、ジンバブエ人の父と日本人の母を持つ元オーストラリア代表の実力派。13日に平塚市内で行われた新体制発表会見では、流ちょうな日本語であいさつ。ベールを脱いだ。

 一見、とても日本語を話せそうには見えない。だが壇上で「初めまして」とほぼ完璧な発音で第一声。「変なこと言ったら勘弁してください」と断った上で手元のカンペを見ながらあいさつを終えた。取材にも日本語で対応した。これならDF陣との連係も問題なさそう。日本人の母にも日本語を習う毎日。小学校のころ日本人学校に通って身に着けた言葉も武器に、あこがれのJリーグで新たな挑戦をスタートさせる。

 オコエ、サニブラウン、JリーグではU-23(23歳以下)日本代表の鈴木、オナイウと注目のハーフの系譜に今年はまた1人、注目の人材が加わった。

 ◆タンドウ・ベラピ 本名はタンドウ・ユウジ・ベラピ。1987年4月17日、オーストラリア・パース生まれ。4歳でサッカーを始める。06年にパース・グローリーFC入り。その後、メルボルン・ビクトリーなどに所属し、メルボルン・シティから完全移籍で加入。世代別のオーストラリア代表に選出され、08年にはA代表入り。185センチ、70キロ。愛称は「タンズ」。