驚きの解雇理由
岡山大学は1月12日、「大学教員としての適性を欠く」として、前薬学部長の森山芳則(62)教授と、前薬学部副部長の榎本秀一教授(52)を解雇したと発表した。
岡山大学教育研究評議会は、「審査説明書」のなかで、私への情報提供を解雇理由のひとつとして挙げている。
<(森山教授は)榎本教授とともに、フリーライター伊藤博敏氏に対して、大学院生の博士論文の不正を学長に訴えたところ、学長が「この件については騒がないで欲しい」「こんなこと(不正の暴露)をやったら、ウチの大学はたいへんなことになる」と話し、数値の操作や細胞映像の使い回しなど改竄された研究データを基とした論文が28本存在するなどとする情報提供を行った>
これは、記者として、絶対に看過できないことである。(岡山大学の「不正論文問題」については、2014年2月に公開したこの記事を一読いただきたい。<データ改ざん、不正論文が次々発覚!製薬業界と大学「癒着の構造」に切り込んだ2人の岡山大教授の闘い http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38358>)
新聞、テレビ、雑誌、あるいは私のようなフリーの立場にある者も含め、記者は組織内外の情報提供者によって支えられている。
情報は、精査し、裏付けを取り、公益性があって、世に問う価値があると判断した時に記事化するわけだが、たとえ記事化が難しくとも、情報提供者には丁重に接する。その果てしない繰り返しが記者の仕事である。
そうしたなか、2013年末から14年初めにかけて、「製薬会社と大学医学部の暗部」「研究者が陥りやすい論文不正」について語ってくれた森山、榎本の両教授は、私にとって、医療と製薬と研究現場で発生している不正をどう認識すればいいかの道筋をつけてくれ、それを暴いて世に問う知識を与えてくれた、羅針盤のような存在だった。
そもそも両教授が訴えたいことは、岡山大学の論文不正だった。12年1月、薬学部大学院生の論文不正に気付き、それを調査のうえ、森田潔学長に訴えたところ、森田学長が命じたのが、「問題を大きくするな」という“指示”だった。
それに反発した森山、榎本両教授は、学生の論文から有名教授の研究発表まで200本以上の論文を精査、研究データの改ざんを含め、28本の論文不正が見つかったことを私に情報提供してくれた。
両教授の思いは、こうした不正の土壌を除去することである。一時的に大学の名誉や信用を毀損したとしても、将来的にはそれが岡山大学の医学部と薬学部の信用を回復、地域医療の中核としての地位を向上させると信じた。
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