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廃棄カツ、業者が横流し 壱番屋製、愛知で5405枚販売

 カレーチェーン大手「CoCo壱番屋」を運営する壱番屋(愛知県一宮市)から廃棄処分を依頼された冷凍ビーフカツを横流ししたとして、愛知県は13日、廃棄物処理業、ダイコー(同県稲沢市)を産業廃棄物処理法に基づき立ち入り調査した。壱番屋とカツを販売した食品スーパー「Aマートアブヤス」(本部・名古屋市中川区)にも、食品衛生法に基づき調査に入った。県はこれまでにカツ5405枚が販売されたことを確認したが、現時点で、体調不良の報告はない。

 壱番屋から12日に県に通報があり、発覚した。同社や県によると、ビーフカツは、生肉に衣を付けて冷凍し、一袋5枚入り。賞味期限は1月30日。昨年9月の製造中に製造ラインの合成樹脂片が混入したため、10月に計4万枚の廃棄をダイコーに委託した。

 県の調べでは、ダイコーはこのうち7千枚を堆肥化したが、残る3万3千枚を11月に仲介業者に転売した。ダイコーは「仲介業者から買いたいという依頼があった」と不正転売を認めているという。ダイコーは産廃管理票(マニフェスト)で、4万枚をすべて堆肥化したと虚偽の報告をしていた。

 これまでに判明した販売先は「Aマートアブヤス」の神守店(同県津島市)と春田店(名古屋市中川区)の2店。両店では昨年12月から1月11日までの間に計5700枚を仕入れ、5405枚を販売した。包装に「CoCo壱番屋」という表示はなかったが、両店は店頭で「ココイチのビーフカツ」と銘打って売っていた。

 ダイコーからは複数の業者をへてAマートに渡ったとみられ、残る2万7千枚余りの行方も含め、県は引き続き調査する。

 県保健医療局によると、異物混入したカツは樹脂片が小さく、食べても健康を害する可能性は低い。ただ「廃棄物として扱われ、温度管理など適切に保存されたか不明。絶対に食べずに返品してほしい」と呼び掛けている。問い合わせは県の「食の総合相談窓口」=電052(951)4149=へ。

(中日新聞)

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