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【コミケ最新事情】
TPP合意で同人誌はどうなる? 著作権強化で漫画・アニメの二次創作に残る不安
漫画やアニメの登場キャラクターを題材に、男性同士の性愛関係を描いたり、萌(も)え系キャラ化したり。こうした二次創作は原作者の許諾を得ておらず黙認されているのが実情だが、クリエイターが育つ土壌として評価され、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が掲げる海賊版の取り締まり強化の対象外とされる見通しとなっている。ただ、TPPの大筋合意では、強化対象の具体的基準は示されていない。海賊版と二次創作にどう線を引くか、漫画・アニメファンが注目している。
“好き”を共有
「二次創作をするのは、いろいろな人に見てもらい“好き”を共有したいから。著作権侵害を黙認してもらう立場上、声高々と売るわけにいかない。印刷代と参加費を回収できれば」
こう話すのは、アニメのロボットを萌えキャラ化したイラスト集を販売していた20代の男性だ。国内最大級の同人誌即売会、コミックマーケット(コミケ)。昨年12月29~31日、東京都江東区で開かれ、3日間で52万人が集まった。
出展された作品の多くは二次創作。作り手は取材には応じてくれるものの、作品の撮影は困難を極めた。二次創作は原作者の許諾を得ていないことから、作り手側は表立った販売を控える傾向がある。主催するコミックマーケット準備会の以前の調査では、同人誌制作サークルの約7割が赤字だという。
今回、ゲームのキャラを使った数学テストを作成した別の20代男性も、「赤字覚悟で作りたいものを作っている。会場内で売るのは見逃してもらえれば」と話す。
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