海上自衛隊と韓国海軍がアデン湾で共同訓練 年末
海上自衛隊と韓国海軍が昨年12月下旬、ソマリア沖のアデン湾で共同訓練を行っていたことが分かった。政府関係者が13日、韓国側の要請で公表を見送ったことを明らかにした。先月下旬は産経新聞前ソウル支局長への判決や慰安婦問題の協議など両国間の懸案が多く、韓国の国内世論に配慮したとみられる。
菅義偉官房長官は13日の記者会見で共同訓練の実施を明らかにし、「基本的動作を訓練する小規模なものだった」と説明した。政府関係者によると、海自はもともと公表予定だったが、韓国側から非公表を求められた。関係者は韓国側の意図について「国内の反日世論への配慮が働いたのだろう」と述べた。
共同訓練には海賊対処に従事している海自と韓国の艦船が1隻ずつ参加し、通信訓練などを行った。当初は米軍とパキスタン軍も参加する予定だったが、都合がつかず2国のみの訓練になった。アデン湾での同様の訓練は2013年12月に日米韓で実施している。【村尾哲】