先日、持っているデジカメのレビューを書いたのですが。
その際に、シャッター音の有無について少しだけ話題にあがりまして。
今のスマホはご存知のとおり、意図的に何かしない限りはシャッター音を消せないようになってます。
理由は「盗撮防止のため」ということで、漠然とは分かっていたのですが、具体的に法律上問題がないかどうかまでは調べたことはありませんでした。
純正カメラではシャッター音がするけれども、無音シャッターのアプリは普通にあります。
法律上問題ないの?
気になったので、ちょっとだけ調べてみました。
法律的な言及のある記事
調べると言っても、僕は法律に詳しいわけじゃないので、言及している記事を読み漁ることしかできなかったのですが。
以下に3つ挙げます。
そもそも、音のしないカメラアプリを使って公共の場で隠し撮りすると、『迷惑防止条例違反』という犯罪になります。しかし、現状ではこのようなアプリの開発や使用自体を禁止する法律はありません。また、隠し撮り目的でアプリをインストールする行為も、迷惑防止条例には犯罪の準備を処罰するための『予備罪』の規定がないため処罰ができません。
つまり、アプリの開発やインストール自体は違法でなく、また、無音のアプリでの自撮りや景色の撮影をしても違法にはなりません。一方で、隠し撮りをしたり勝手に人の写真を撮って肖像権を侵害したりすると違法になる場合もあり、あくまでユーザーの使い方によって違法かどうかの結論は分かれる、ということになります。
引用元: 女性の敵!? 盗撮を助長するスマホの無音カメラアプリ開発は違法か - 恋愛jp
刑法上は、予備罪というものがありますが、基本的には法律に予備罪を処罰する規定がある場合にだけ、予備罪の適用があることになっています。そうでないと、悪しき意思を持っただけで処罰されかねませんし、子供の寝顔をとるためにシャッター音を消すアプリを入れたにすぎない場合にも処罰されかねないからです。
迷惑防止条例には、予備罪の処罰規定がありませんし、犯罪意思を持って行われたかどうかの線引きがとても難しいですので、刑事法で規制するのは難しいでしょう。
引用元: 無音のカメラアプリは法律的に問題ないの? - シェアしたくなる法律相談所
法律や政令など明文化された形での"シャッター音規制"は確認できませんが、携帯電話を監督する総務省の文書「ユビキタスネット社会の影の部分への対応策一覧)」には、撮影ルールとして「シャッター音を消したり小さくしたり出来ない構造」が携帯電話各社の自主規制により採用されている旨記載があります。
引用元: 海外のiPhoneはシャッター音が消せるって本当ですか? - いまさら聞けないiPhoneのなぜ - マイナビニュース
僕が持った疑問3つ
疑問① 無音シャッターアプリの提供は違法じゃないの?
前述した記事を信じるとすれば、スマホのカメラのシャッター音を無音にすること自体は違法ではないようですね。 但し、盗撮等をした場合は「迷惑行為防止条例」にふれて違法となるため、利用者側が注意をしなければならないということです。
じゃあ何故、シャッター音が消せないようになっているのか。
それは、犯罪を助長しないように、大手の各携帯電話会社が自主規制しているから、って事です。
疑問② 無音シャッターアプリを使うのはOKなの?
これもOK。
グレーゾーンというわけでもなく、節度を持って正しく使うぶんには問題ないようです。
但し、使うからにはある程度のリスクはあるでしょう。
見に覚えがなくても、周りからみたら不審な行動で犯罪を疑われるケースもあるかもしれません。
疑問③ コンデジは無音シャッターにできるものが多いけど、これはいいの?
これも、法律上は問題ないようですね。
スマホほど誰でも持っているわけじゃないので、メーカー側も自主規制まではしてないという事でしょうか。
スマホは今や子供でも持ってますからね。スマホの規制が最低ラインなんでしょうね。
シャッター音がするのは日本だけ?
ってのは聞いたことありましたが、ちょっとおもしろいコメントを見かけました。
なんでなのか不思議でしょうがないんだけど、b-mobileのSIMカードを入れてから写真を撮ったらなるようになって、マナーモードで音が鳴らないようになってるはずなのにシャッターだけ残るんだ
これって日本の通信関係の内容でこういうものだったのか、昔Galaxy SIIを買った時にサイレントモードにしようとした時も同じようなことがあったのをなんとなく思い出したんだ
カナダ製のSIMに差し替えたら音は止んだよ これには驚いたね
引用元: 日本のSIMカードを使うとマナーモードにしててもシャッター音がするんだ(海外反応) - キキミミ
シャッター音の有無って、SIMカードで設定できるものなんですね。
って、よく考えれば、SIMロックなんかもSIMカード側の設定ですものね。
携帯電話会社が自主規制でできるのだから、スマホ本体によらずにSIMカードでできるのは、ちょっと考えれば分かることでした。
あまり考えたことなかったですが、言われるとなるほどと思った内容でした。
無音シャッターは使わないほうがいい?
これまでの内容をまとめると。
- カメラのシャッター音を消すことは、法律での規制はできない。
- 無音シャッターカメラを開発・販売すること自体は合法。
- 但し、それを悪用して盗撮等をすると「迷惑行為防止条例」により犯罪になる。
- 刑法では適用しきれないので、あくまで各都道府県の条例での規制となる。
- スマホカメラの音を消せないのは、大手携帯電話会社が自主規制しているから。
- サードパーティ製の無音シャッターのカメラアプリも違法ではない。
さて、これらを踏まえた上で考えると。
携帯電話会社がこぞって自主規制している中で、あえて無音シャッターを使うのか。
うーん、僕はやっぱり使いますね。
犯罪を疑われる可能性があるからといって、一切使わないというのはさすがに極端かなぁ、と。
便利なものなので、そのまま便利に使いたいです。
但し当然ながら、盗撮を疑われるような場所でだけは自重しますけれども。
特に、階段やエスカレーターなど、高低のある場所では取り出す事自体が危険ですからね。
あと、自分が住んでいる地域の「迷惑行為防止条例」の原文を一度読んでみるとよいかもしれません。
間接的に誰かが書いた記事は分かりやすいですが、解釈がずれている場合もあるますからね。
「迷惑行為防止条例」は各都道府県で異なるようですので、「迷惑行為防止条例 東京」などで検索すると良いです。
肖像権にも注意が必要
撮影という観点でいえば、わいせつな盗撮以外にも、肖像権にも注意が必要ですよね。
人は誰でも私生活上の容姿を無断で撮影されたり、撮影された写真を勝手に公表されたりするのは不快であり、嫌悪感を覚えるものです。このような精神的な苦痛を受けないように保護を受けることのできる権利を肖像権と呼びます
引用元: 肖像権とは | 肖像権について考えよう - 日本音楽事業者協会
Twitterなんかでもよく話題になりますが、なんでも撮っていいというわけではありません。
特に、「人」を撮る場合にはきちんとした配慮が必要です。
そもそも、見知らぬ人を勝手に撮らないほうが安全ですね。
これは、風景を撮ろうとして「たまたま写り込んだ」ような場合でも同様です。
撮ったことには変わりないわけですから。
僕自信、撮った写真に他人が写り込んだ場合、ブログ掲載には気を遣ってます。
基本はできるだけ人が写らないようにしつつ、写っていた場合はモザイクをかける等するようにしています。
余計なトラブルは避けたいですしね。
あとがき