ごく小さながんも発見できてしまう、
PET検査が、
がん細胞はブドウ糖が大好き。
がんのエネルギーはブドウ糖のみ。
こういった性質を利用していることは、
私のブログの読者様なら、ご存知だとは思います。
では、今日は、何故がん細胞は、ブドウ糖が大好きで、ブドウ糖しかエネルギーとできないのか。
これについて、掘り下げて考えてみましょう。
これを理論的に理解する為には、
①解糖系
②クエン酸回路
この二つのエネルギー産生の仕組みを理解する必要があります。
難しくて逃げていた人、これを機に、
ちゃんと理解しましょう。
結論からいうと、
こうなります。
まず、
【がん細胞の成り立ちと定義】
①がん細胞は、細胞の中のミトコンドリアが、細胞の酸化ストレスによりダメージをうけ、
②機能低下、機能不全をおこしてしまうことにより、
③ミトコンドリアが担当している、
クエン酸回路という、効率のよいエネルギー産生回路
が利用出来なくなったために
④より簡単にできる、解糖系からのエネルギ ー産生に
依存するしかなくなり
⑤解糖系を優位に回した結果、副産物として、乳酸が
溜まってしまった、
⑥めちゃくちゃ弱い細胞
ということになります。
???
大丈夫、順に説明して行きます。
①細胞の中のミトコンドリアが、細胞の酸化ストレスによりダメージを受ける
ミトコンドリアが包まれている、細胞はあるストレスに弱いのです。
それが、『酸化ストレス』です。
②ミトコンドリアの機能低下、機能不全を引き起こす
細胞が酸化ストレスを受けると、ミトコンドリアはダメージを受けてしまいます。
要するに、機能低下、機能不全になります。
③クエン酸回路の活動停止
ミトコンドリアがダメージを負うと、ミトコンドリアが担当している、
クエン酸回路という、
効率のよいエネルギー産生回路が利用出来なくなります。
ここで、②クエン酸回路が出てきます
クエン酸回路とは、
ぐるぐる回路のことで、
この過程に置いて、
人間は、36ATPを産生。…ゲットできます。
(σ´∀`)σゲッツ!!
このクエン酸回路を回す役割を持っているのが、
ミトコンドリアで。
ミトコンドリアがダメージを受けて機能低下、機能不全になるということは、
この36ATPが、(σ´∀`)σゲッツ!!出来なくなるということです。
④解糖系からのエネルギ ー産生 依存状態になる
ミトコンドリアがお仕事出来なくなるから、
身体は、仕方なく、
エネルギー産生がより簡単な、
解糖系からのエネルギー産生に依存することになります。
ブドウ糖、すなわちグルコースが、分解されて、
最終的にピルビン酸になる過程のことで、
人間は2ATP産生出来ます。
2ATP(σ´∀`)σゲッツ!!
ミトコンドリアがクエン酸回路を回して、産生出来るエネルギーの18分の1です。
少なっ!!
でもしょうがないから、ダメージを受けた細胞は、解糖系を回すしかないのです。
ぐるぐるぐるぐる×18倍くらい回せば追いつきますよね。
⑤乳酸が溜まる
解糖系をまわしたら、副産物として、乳酸が出来てしまいます。
細胞は、乳酸だらけになります。
それが溜まり過ぎたら、乳酸アシドーシスという状態。
乳酸は文字通り、酸性だから、
弱アルカリ性の細胞は、酸性に変わります。
⑥めちゃくちゃ弱い細胞になる
酸性という環境では、細胞はまともに機能しません
たった2ATPしか作れない解糖系を、
限界以上に回している細胞が、健康だといえますか?
要するに、がん細胞は、解糖系しか利用出来ず、乳酸が溜まりまくり、乳酸アシドーシスとなり、まともな活動が出来なくなった、異常な細胞なんです。
さて。
今日の主題は、
何故がん細胞は、ブドウ糖が大好きで、ブドウ糖しかエネルギーとできないのか。
でしたね。
このがん細胞がフルに活動させている、
解糖系。
1ブドウ糖分子あたり、2ATP産生できるシステムになっています。
あ、ピンときました?
要するに!
クエン酸回路が産生するエネルギー、36ATPと、解糖系が産生できるエネルギー、2ATPを合わせて、
38ATPを
解糖系だけで補うためには、
ブドウ糖1分子で2ATPだから、
ブドウ糖は16分子必要になると!!
ブドウ糖がめちゃくちゃたくさん必要じゃないですか!!!
ほら、繋がりました?
だから、がん細胞は、
ブドウ糖を大量に消費する
→ブドウ糖が大好き
ブドウ糖しかエネルギーにできない
→解糖系しか利用できない
といえるのですー!!
まとめます。
がん細胞は、乳酸アシドーシスを起こした細胞のことです。
この人、全く強くないですよ。
細胞分裂をして増えるエネルギーなんて、全くありませんよ。
がん細胞は、抗がん剤でないとたたけないような、スーパー頑強な細胞ではないのです。
弱った細胞なんです。
増殖しようとする意思すらありません
がん細胞に無制限に糖質を与え、がん細胞を増やしているのは、人間です!
がん細胞は、ゾンビが人間に噛み付いて、ゾンビにするみたいに、
腐ったみかんが隣のみかんを腐らせるように、
貯まりまくった乳酸を
がん細胞が周りの細胞に撒き散らすことにより
→周りの細胞が酸化ストレスがます→
ミトコンドリア弱る→
解糖系が盛んになる→
また乳酸たまる
これをendlessに繰り返して増殖するしかありません。
つまり、解糖系のエネルギー、ブドウ糖を与えなければ簡単にたたけます。
自滅します。
増えません。
がん細胞活動停止!!
がんの治療に、糖質制限は素晴らしく有効。
分かっていただけたかなあ。
GAGAでした!!