室井佑月が慰安婦問題に「ダブルスタンダードってやつ?」
昨年末、10億円もの資金で支援事業を行うことを安倍首相が決めた慰安婦問題。国内と国際舞台で一転する首相のダブルスタンダードに作家の室井佑月氏は憤慨する。
* * *
あらためまして、あけましておめでとう。今日は1月3日。これがほんとの新年初の原稿です。
じつはあたし、年末からもんもんとしていたの。去年の12月28日に日本と韓国の外相会談がソウルで行われたじゃん。
NHKの夕方のニュースによれば、結局、
「慰安婦問題を巡って、日本政府は責任を痛感し、安倍総理大臣が、心からおわびと反省の気持ちを表明するとしたうえで、日韓両政府は韓国政府が設置する財団に日本政府の予算からおよそ10億円の資金を拠出し、元慰安婦への支援事業を行うことで合意しました」
だそうだ。岸田外務大臣はその際の記者会見で、「慰安婦問題は、当時の軍の関与のもとに、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感している」と述べた。
ちょっと、待て。安倍さんやそのお仲間たちは、慰安婦に軍の強制はなかった、それどころか慰安婦の存在そのものがなかったと主張する人もいたんじゃなかったっけ?
その人たちが頑張って、中学や高校の教科書から慰安婦の問題を省いたりしたんじゃなかったっけ?
【関連記事】
- 日韓首脳会談 韓国マスコミと世論の「評点」週刊朝日
- 「橋下バッシング」で一番得をしたのは安倍政権?週刊朝日
- 田原総一朗「慰安婦報告書への抗議を封印した『外交ことなかれ主義』」週刊朝日
- NHK籾井会長「従軍慰安婦」発言 専門家が「あまりにも子供っぽい」と一刀両断週刊朝日
- 従軍慰安婦と靖国神社書評
国内 アクセスランキング