内乱扇動罪で懲役9年の前議員、選挙費用水増しで刑期を1年追加

 2010年から11年にかけて行われた地方選挙に際し、候補者たちの選挙公報作成を代行し、その費用を実際よりも水増しして選挙管理委員会(選管)から受け取ったとして、国庫詐欺罪などで起訴された左派系野党・統合進歩党(解散)の李石基(イ・ソッキ)前国会議員に対し、ソウル中央地裁刑事35部(チャン・イルヒョク裁判長)は11日、懲役1年を言い渡した。李被告はすでに内乱扇動罪で懲役9年を言い渡されているため、今回の判決が確定すれば、計10年服役することになる。

 李被告は2005年から12年まで、選挙公報の作成を代行する会社「CNC」を運営していたが、10年6月の統一地方選挙や、11年の地方議員再・補欠選挙に出馬した候補者たちの選挙費用を水増しし、選管から支給される選挙補填費を約4億ウォン(約3900万円)多く受け取ったとして起訴された。また、CNCの資金約2億ウォン(約1950万円)を個人的に流用した罪(横領)にも問われた。地裁は11日、国庫詐欺罪については懲役10月、横領罪については懲役2月とした。

 地裁は「李被告が実際に使った金額よりも多い選挙補填金を受け取り、選挙公営制度(候補者の選挙運動にかかる経費の負担をできるだけ軽減し、立候補の機会均等を図る)や政治資金法の趣旨を毀損(きそん)した。また会計帳簿を改ざんし、横領した会社の金で、不動産を購入するなど、罪状は重い」と説明した。

チョ・ベッコン記者
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