市場混乱もどこ吹く風、米スターバックスは中国で積極出店へ
2016/01/13 13:23 JST
(ブルームバーグ):米スターバックスは中国事業の拡大を急ぐ方針だ。中国は米国に次いで世界で2番目に大きな市場だけに、同国の景気減速や一段の人民元安をめぐる懸念にも動じない姿勢を貫いている。
同社は2016年9月期に中国で約500店を新たに出店し、15年9月期の450店から出店数を増やす計画だ。スターバックスにとって中国は最も速いペースで成長する市場であり、同社は2019年までに店舗数を現在の約2000店から3400店に拡大することを目指している。
中国・アジア太平洋部門のジョン・カルバー社長は12日の電話インタビューで、「中国での拡大ペースを落とす意向はない。スターバックスが中国で持っている機会に対して当社は引き続き短期でも長期でもかなり楽観的であり、かつ強気だ」と説明した。
ハワード・シュルツ最高経営責任者(CEO)と共に中国西部の成都を訪れているカルバー氏は、「当社は世界70カ国・地域で営業している。全ての国・地域で外国の通貨は動き、変動する」としながらも、最近の人民元相場のボラティリティ(変動性)による事業への影響は見られないと述べた。元相場の下落に対してどのようにヘッジしているのかについてはコメントを控えた。
カルバー氏は、中国では新規顧客だけでなく、来店頻度が増えている既存顧客も成長源になっていると話した上で、「これは当社が日々の習慣の一部になりつつあることを示している」と述べた。
スターバックスだけでなく、世界最大の企業向け管理ソフトウエア会社の独SAPも中国の先行きに対して楽観論を表明しており、元安にもかかわらず、消費者・法人支出増に伴い売上高が増えると見込んでいる。
原題:Unfazed by Market Turmoil, Starbucks Plans China Expansion (1)(抜粋)
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更新日時: 2016/01/13 13:23 JST