TRCC

誰しも子供の頃に一度はルービックキューブを手にしたことがあるでしょう。しかし解き切ったことのある人は少ないのではないでしょうか。今回のサークル・学生団体紹介は競技としてのルービックキューブに取り組むために最近設立されたTRCCです。代表の西賢太郎さんと副代表の秋山弘樹さんにお話を伺いました。


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中央:西さん、右、秋山さん

―TRCCの紹介をお願いします。

西 TRCCはルービックキューブを初めとする立体パズルを楽しんでいます。主に3×3のキューブの早解き競技をメインにして、大会出場を視野に入れながら楽しく活動しています。

―普段はどのような活動をしているのですか。

西 毎週月曜日に駒場の食堂などで練習と情報の共有を兼ねた交流をしています。月に一度は計測会を開いて練習の成果を発揮する場を設けています。

―ルービックキューブというと3×3のパズルというイメージがあるのですが、立体パズルというと他に何かあるのですか。

西 3×3のパズルが普通で、他にも立方体のパズルは4×4から7×7まであります。正四面体のパズルもありますし、各面が五角形の正十二面体のパズルもあります。

―メンバー個人として大会等の活動があると伺ったのですが。

西 そうですね。僕たち二人(編注:西さんと秋山さん)は日本大会に出ています。僕はこの間ドイツで開催された世界大会に行きました。みんな上達しているのでどんどん大会に出られるようになったらいいですね。

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色々な立体パズル

―大会に参加しているということですが、競技としてのルービックキューブのルールを教えてください。

西 3×3だと、単純なのは早解きです。最初に15秒間インスペクションタイムって言って、崩れた状態を観察出来る時間があります。崩れた状態っていうのはみんな統一されているんです。

―統一されているというのはどういうことですか。

西 スクランブラーっていう裏方さんがいて、自分のキューブをその人に預けて崩してもらいます。5回計るのですが、各人の不公平さが出ないようにしています。5回のうちベストとワーストを除いた3回の平均で競います。
秋山 派生競技は色々とあります。片手で回したり目隠しでやったり。

―目隠しですか。

秋山 目隠し競技では崩れた状態を覚え始める瞬間から計り始めて、目隠しして解き終わるまでの時間を競います。

―記録はどれくらいなのですか。

西 一番単純な3×3のスピードで、この間の世界大会の一位が10秒7。世界記録は、単発記録では7秒08。僕は公式記録としては15秒ちょっとです。

―実際に解いて見せていただけますか。

ということで西さんに目の前で解いてもらいました。
秋山 公式大会だとスクランブルの記号があるんですけど、普段やる時は適当に(笑)。
この時の記録は19秒でした。

―おお、すごいですね。

秋山 緊張しすぎ(笑)。
西 手がかじかんじゃった(笑)。

―西さんの最終的な目標はありますか。

西 とりあえず二年後にはまた世界大会があるので10秒台。11秒は切っておきたいですね。
秋山 無謀じゃない?
西 出来るよ(笑)。

―競技者人口はどれくらいなんですか。

秋山 大会に出ていない競技者がいっぱいいるけど……。
西 この間の世界大会だと300人以上いたし、日本大会だと100人くらいですね。3×3の片手部門・足部門、4×4、ピラミンクス(編注:三角錐の形の立体パズル)は、この間の世界大会で両方とも日本人が優勝したんですよ。

―ルービックキューブを始めたきっかけを教えてください。

秋山 元々ルービックキューブを始めたのは中三くらいの時で、その時はスピードキューブ、つまり速く回すことに興味は無くて、単に揃えることだけを目標にしていました。スピードキューブを始めた一番の理由は、高校に入ってこの西と同じ部活に入って、実はキューブをやる奴だって知ったからですね。
西 僕が初めてキューブに触ったのは小六の時で、担任の先生がキューブを出来るのを見せてくれて、それが妙にかっこいいなって思って始めたんです。スピードを始めたのは高一の時、テレビを見たのがきっかけです。

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―ルービックキューブの魅力を教えてください。

西 魅力は……面白いからやってるので具体的にどこに惹かれているかよく分からないんです(笑)。持ち運びも手軽だし、それに驚かれるし、コミュニケーションツールとして魅力は結構大きいと思いますね。手軽に教えることも出来るし、大会では本格的な競技としての魅力もありますし
秋山 一つは初めてパズルを解いた時の楽しみ。その次は速くする楽しみ。キューブには魅力が二つあると思います。

―TRCCとして活動していて良かったと思うことはありますか。

西 共通の趣味を持っている仲間がたくさん増えるっていうのが一番嬉しいです。情報を共有したり、計測会を通してモチベーションをアップしたり、練習にもみんなで取り組める点がいいかな。

―最後にメッセージをお願いします。

西 TRCCはもっといろんな人にルービックキューブの楽しさを知ってもらいたいと思って作ったサークルです。ルービックキューブは今面白くなりつつある競技で、この二年間でも公式記録が秒単位で更新されてるという、すごく面白い状況なんです。もっともっとルービックキューブがメジャーになるためにはもっと多くの人にルービックキューブを知ってもらいたいと思います。練習次第でどこまでも上を目指していける競技ですので、ちょっとでも興味を持った人がいたら体験参加など受け付けていますのでいつでも来ていただきたいです。


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掲載日:10-03-02
担当:亀甲博貴
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