ワシントン=佐藤武嗣、五十嵐大介
2016年1月13日12時20分
オバマ米大統領は12日夜、内政・外交の基本方針を示す一般教書演説を米連邦議会で行った。政権7年間を振り返り、イランの核開発制限合意に関し、「戦争を回避した」と他国との協調外交の成果を強調。一方、テロや移民流入などに対し、恐怖心をあおり排外主義的主張が目立つ次期大統領選の議論を念頭に「理性的で建設的議論」が米国の未来を生み出すと訴え、政治論争の変革を訴えた。
今回はオバマ氏が2009年に大統領に就任してから最後の一般教書演説となる。政策を羅列する従来の形式と違い、「ポスト・オバマ」も見据えた異例の演説となった。
オバマ氏は演説で「我々は途方もない変化の時代に生きている」とし、過去にも戦争や不況、移民流入などで未来の恐怖を訴え、変化に抵抗し、過去の栄光の復活を約束する人々がいたと指摘。「静かな過去のドグマ(教義)は嵐の現在には無力だ」とのリンカーン大統領の演説を引き、変化に柔軟に対応してきたことが米国の強さだと強調し、「我々が望む未来は、協力し、理性的で建設的な議論をして初めて実現する」と訴えた。
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朝日新聞国際報道部
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